アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

初歩的な質問で申し訳ありません。

物体を引く力Fと、その物体と床の間に働く静止摩擦力fは、同一作用線上にないにもかかわらず、なぜ同じ大きさで釣り合うのでしょうか?(静止摩擦力が最大摩擦力でないとき)

ご回答よろしくお願いします。

「静止摩擦力と引く力のつりあい」の質問画像

A 回答 (6件)

大きさのある物体に力が働いているときは


・左右の力の釣り合い、
・上下の力の釣り合い
・回転に対する釣り合い
の3つの釣り合いが成り立っています。

その釣り合いが実現している場合、垂直抗力の作用点、静止摩擦力の作用点は重心の真下の位置からは移動しています。これは#1の回答にある図のとおりです。
2つの力が働いている時の釣り合いの条件は「同一作用線上にあって大きさが等しくて向きが逆」です。4つの力が働いている場合でもおなじです。
W、Nの合力とF、fの合力を求めると2つの力の場合と同じ条件が成り立っていなければいけないことが分かります。(あなたの書かれている図ではW,Fの合力とN、fの合力の作用線が一致しません。)

垂直抗力の作用点は次のような手順で求めることができます。
(1)W,Fを作用点が一致するように「作用線上で」移動させます。
(2)移動させたW,Fを合成します。
(3)W,Fの合力の方向と床との交点Pを求めます。
   この点Pが垂直抗力、静止摩擦力の作用点です。

(補1)Fを大きくしていくと点Pの位置が右に動いて行きます。
   また、Fの作用点の位置を高くしていっても点Pの位置は右に動いて行きます。
   点Pが物体の底面から外側に出てしまうようなことが起これば「同一線上での力の釣り合い」は実現することができなくなります。物体に回転が起こっていることになります。

(補2)このようにすればモーメントの釣り合いが関係するような場合でも作図が可能になります。
    2本の紐に棒がぶら下がっている場合にも使うことができます。

静止摩擦力、垂直抗力は床と物体の底面の間に働いている力です。
この力は接触面の全体に働いているはずです。静止摩擦力、垂直抗力の作用点というのはそういう力の代表点です。質量は全体に分布しているはずなのに運動や釣り合いを考える時には重心の一点で代表させることができるというのと同じような考え方です。
垂直抗力の作用点が右にずれるというのは底面に働いている力が均一ではなくなって右の方ほど大きくなっているということです。、
    • good
    • 0

力の作用点がずれていようがなんであろうが、かならず、系全体の、X,Y,ZおよびRx,Ry,Rz(回転)方向の力のベクトル成分の合計は、それぞれゼロになります。


これは力学の大原則(法則)です。

この時のようすは、添付図を見てください。
引っ張る力Fに対して 摩擦力Rが発生し、X方向の力がつりあっています。
また、箱に働く重力Wに対して 床からの反力は水色の矢印のように勾配をもって分布しますが、これは緑色の力Vと置き換えて考えることができます。これで、Y方向の力がつりあいます。
いっぽう、力FとRはhだけ、ずれているため、力のモーメント F*h (回転方向の力)が発生しますが、これは重力と反力のずれを考えて W*d とつりあいます。

なぜ、それぞれ、つりあうのかというと、それが力学の法則だから、としか言いようがありません。
まえにも、数式で証明しようとした回答がありますが、さりげなく、この法則を使っているはずです。
「静止摩擦力と引く力のつりあい」の回答画像6
    • good
    • 0

#4です。


#4では大きさのある物体に働く釣り合いの式を初めに出しました。
でもよく考えるとあなたの疑問からは少しずれているように感じます。
>同一作用線上にないにもかかわらず、なぜ同じ大きさで釣り合うのでしょうか?

釣り合いの式は分かっていての質問です。
むしろ力を分解して考えることからスタートしていることによる混乱であるように思います。

#4に書いた説明の順番を変えたものを改めて書いてみます。

2つの力が働いている場合、釣り合っていれば
「大きさが等しい力が同一直線上にあって向きが逆」になっています。
これは力を加え合わせて行くと完全に打ち消し合ってしまうということです。
作用線が異なっていれば大きさが等しくて向きが逆であっても打ち消すことができなくなります。
(大きさが等しくて向きが逆である2つの力が異なる作用線上にある時、この2つの力の組を「偶力」と呼んでいます。回転を引き起こす原因となる力です。)

これは力が3つ、4つ、・・・となっても同じです。
釣り合いが実現していれば働いている全ての力を加え合わせて行くと完全に打ち消し合っているはずです。

今は4つの力が働いている場合です。
4つの力を全部加え合わせたものが打ち消し合っていなければいけません。
加え合わせる順番、組み合わせは任意ですが作用線が交点を持つ力の組み合わせで考えないと合成することができません。
その場合の組み合わせがWとF,Nとfです。
WとFを合成して得られる力とNとfを合成して得られる力は「大きさが等しくて向きが逆であって、同じ作用線上にある」はずです。
これは力を成分に分けるということとは関係なしに決まる釣り合いの条件です。
こういう風にして決まる釣り合いの条件を成分表示で考えたいという時に#4に書いた表現が出てきます。

働いている力全体をまず考えるという事を飛ばしていきなり、こうすれば解くことことができるという「解法の手順に当たるもの」から出発しているので「???」という気持ちになるのではないでしょうか。

モーメントの考えをどうしても使わなくてはいけない場合は「平行力の合成」の場面です。
それ以外の力の場合は作用線が交点を持ちますから平行四辺形で合成できます。
力の合成ができる場合は作用線が一致するという条件を当てはめればモーメントを使えわなくても釣り合いの条件を出すことができます。
    • good
    • 1

#1さんのおっしゃるように、


初歩の問題であるから「細かいことを抜きにして」いるんですね。
もちろん現実問題、厳密にはモーメント的に釣り合わないことはご理解いただけるでしょう。
将棋の駒を立ててその頂上当たりに力を掛けて倒したとか、
コップの飲み口を袖に引っかけてコップの中身をかやしたとか、
そういった生活の事例から。

そして他方、同様のことがあっても倒れない場合もありますね。
    • good
    • 3

それに答えるには質点系(あるいは剛体)の力学が必要になります。



結論だけを書くと、物体の重心の運動は、重心の位置にある質点の運動で記述することができ、
その場合、実際の作用点の位置に関らず全ての外力は重心の位置の質点に働いているとして解くことができます。

この問題の場合は床に支えられて物体の回転がありませんので、重心の運動だけを考えればいいことになります。

以下は、もし質問者さんが高校生だと少し難しいかもしれません。

系を構成するi番目の質点を添え字iで表すとします。
この質点には外力Fiと系内の別の質点(j番目の質点とします)からの力fijが働いています。
すると、運動方程式はriを位置ベクトルとして

m1 (d^2 r1/dt^2) = d^2(m1 r1)/dt^2 = F1 + f12 + f13 + ・・・・
m2 (d^2 r2/dt^2) = d^2(m2 r2)/dt^2 = F2 + f21 + f23 + ・・・・
m3 (d^2 r3/dt^2) = d^2(m3 r3)/dt^2 = F3 + f31 + f32 + ・・・・
・・・・・・・(以下質点の数だけ続く)・・・・

これを全部たし合わせると

d^2(m1 r1 + m2 r2 + m3 r3+・・・・)/dt^2 = (F1+F2+F3+・・・) + (f12+f21) + (f13+f31) + (f23+f32) + ・・・・

重心の位置ベクトルをRとすると、系の全質量をM=m1+m2+・・・・として

R = (m1 r1 + m2 r2 + m3 r3+・・・・)/(m1+m2+・・・・) = (m1 r1 + m2 r2 + m3 r3+・・・・)/M
m1 r1 + m2 r2 + m3 r3+・・・・ = MR

となるので、

d^2(m1 r1 + m2 r2 + m3 r3+・・・・)/dt^2 = d^2(MR)/dt^2 = M d^2 R/dt^2

f12とf21、f13とf31、f23とf32などは作用反作用の関係にあるのでその和は全て0になります。
したがって、先ほどの運動方程式の和は

M d^2 R/dt^2 = F1 + F2 + F3 + ・・・・

この運動方程式は位置ベクトルR(すなわち重心の位置)にある質量Mの質点にF1 + F2 + F3 + ・・・・という力が働いた場合の運動方程式と同じ形になっています。

したがって、実際の作用点がどこであろうとも全ての外力は重心位置にある質点に働くとして解けば重心の運動が求められることになります。

余談ですが、mi d ri/dtがi番目の質点の運動量なので

P = m1 dr1/dt + m2 dr2/dt + m3 dr3/dt + ・・・・・

を全運動量と定義すると

d^2(m1 r1 + m2 r2 + m3 r3+・・・・)/dt^2 = d(m1 dr1/dt + m2 dr2/dt + m3 dr3/dt + ・・・・・)/dt = dP/dt

と書くことができるので

dP/dt = F1 + F2 + F3 + ・・・・

外力が働いていなければ(総和が0という意味)

dP/dt = 0、つまり、時間によらず P=一定

これが運動量保存則です。
    • good
    • 0

通常こうした初歩的な摩擦の問題では,物体の大きさや形は無視して「質点」として扱うことが多いので,その場合は,実際の作用点は1点に集中することになります。

つまり,作用点の位置はあまり考慮しなくともよいのです。

では,大きさや形が無視できない場合はどうなるのかという問題になりますが,そのときには力のモーメントのつりあいも考慮する必要がありますので,摩擦力fと引く力Fが図のようになっているとき,実際には垂直抗力と重力も作用線がずれており,それによって各力が同一作用線上になくとも全体として力のモーメントがつりあうことになるのです。
「静止摩擦力と引く力のつりあい」の回答画像1
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!