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高校の教科書で、sinθ/θ(θ→0)を証明するのに、弧度法を習って、角θに立つ扇形を二つの面積が(1/2)sinθと(1/2)tanθの三角形ではさんで評価します。

 ・角度を定義していない
 ・弧の長さが定義されていない

などという批判を聞くのですが、どういうことでしょうか?

A 回答 (2件)

sinθ/ 循環論法  で検索してね!


例えば
http://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~kawanaka/sinx …
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弧度法ってのは


(単位)円周の長さを角度として扱うものです.

したがって,「長さ」とは何ぞや?という定義が必須です.
で・・・実は「長さ」というのはそんなに簡単なものでないです.
「直線の長さ」ならまだましですが(それでも実は結構難しい),
円周(弧)の長さってどうやって決めますか?

一般の曲線の長さは「積分」で決めます.
そして,円周の長さを積分するには
三角関数の積分を使いますが,その計算には三角関数の微分を使います.
三角関数の微分には,sin(x)/xのx->0の極限を使います.
sin(x)/x (x->0)の極限の証明には「長さ」を使います

・・・あれあれ?

ということです
(ほかにも,あの「証明」には面積の問題もあったような気がするけど,
面積ってのは長さの拡張で話はほとんど同じ).

厳密に処理するならば
・集合を定義する
・集合から自然数を定義する
・自然数に四則演算をいれる
・自然数から演算を保ちつつ整数・有理数・実数を作る
・実数から級数の収束を定める
・三角関数などを級数で定める
なんてことを延々とやってからsin(x)/xの極限を示します
そうすると,この極限は厳密かつ自明な式になりますが,
今度は三角関数と円の関係が不明瞭になったりします(^-^;

だから,あの「証明」はあれでいいのです.
高校数学は理解することが大事であって,
別に数学の厳密な理論を組み立てるわけではないし,
全員が数学者になるわけでもありません.
あの流れで理解して実用上は問題ありません.

同様の「初等数学教育における循環論法」ってのは,中学校の幾何にもあって
「二等辺三角形の底角が等しい」ってのも実は教科書にある
合同を使った証明はある意味循環論法です
興味があれば「ロバの橋」とかで調べるとよいでしょう.
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この回答へのお礼

的確なご指摘、ありがとうございました。

お礼日時:2012/05/25 01:22

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