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裏書禁止裏書と裏書禁止手形は同じものですか。区別がつきません。教えてください。

A 回答 (2件)

1.「裏書(指図)禁止手形」



 手形を譲渡するには、相手方に手形を交付するだけでは駄目で、さらに指名債権の譲渡の方式による必要があります。また、指名債権の譲渡の効力と同じですから、人的抗弁の制限(17条本文)はありませんし、善意取得(16条2項)の適用もありません。

手形法

第十一条  為替手形ハ指図式ニテ振出サザルトキト雖モ裏書ニ依リテ之ヲ譲渡スコトヲ得

「2 振出人ガ為替手形ニ「指図禁止」ノ文字又ハ之ト同一ノ意義ヲ有スル文言ヲ記載シタルトキハ其ノ証券ハ指名債権ノ譲渡ニ関スル方式ニ従ヒ且其ノ効力ヲ以テノミ之ヲ譲渡スコトヲ得」

3 裏書ハ引受ヲ為シタル又ハ為サザル支払人、振出人其ノ他ノ債務者ニ対シテモ之ヲ為スコトヲ得此等ノ者ハ更ニ手形ヲ裏書スルコトヲ得

民法

(指名債権の譲渡の対抗要件)
第四百六十七条  指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2  前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。

(指名債権の譲渡における債務者の抗弁)
第四百六十八条  債務者が異議をとどめないで前条の承諾をしたときは、譲渡人に対抗することができた事由があっても、これをもって譲受人に対抗することができない。この場合において、債務者がその債務を消滅させるために譲渡人に払い渡したものがあるときはこれを取り戻し、譲渡人に対して負担した債務があるときはこれを成立しないものとみなすことができる。

「2  譲渡人が譲渡の通知をしたにとどまるときは、債務者は、その通知を受けるまでに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができる。」

2.「裏書禁止裏書」

 Aが裏書禁止裏書きをしてBに手形を譲渡し、さらにBは通常の裏書きをしてCに譲渡した場合、AはBに対して担保責任(遡求義務)を負いますが、Cに対しては負いません。なお、Bは通常の裏書きをしているので、Cに対して担保責任を負います。

手形法

第十五条  裏書人ハ反対ノ文言ナキ限リ引受及支払ヲ担保ス
2 裏書人ハ新ナル裏書ヲ禁ズルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ其ノ裏書人ハ手形ノ爾後ノ被裏書人ニ対シ担保ノ責ヲ負フコトナシ
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この回答へのお礼

振出人の権限で指名債権化するのが、裏書禁止手形で
裏書人Aが、「爾後ノ被裏書人」Cにたいして担保責任を負わないのが裏書禁止裏書なのですね。

お礼日時:2012/07/28 11:36

初めから「裏書禁止」と印刷されているのが『裏書禁止手形』



その都度、判断して個人が裏書禁止と記載するその文言が『裏書禁止裏書』
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この回答へのお礼

要するに個別的効力があるのが裏書禁止裏書なのですね。

お礼日時:2012/07/28 11:32

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