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こんにちは。
WTOのデメリットについて調べていたら、以下のようなものをみつけました。

「先進国が特許などの知的所有権や情報通信や金融などのサービスまで自由貿易ルールに入れてくると、途上国が第2次、第3次産業を通して経済的に発展していくという道はほとんど閉ざされてしまう」

これは分かり易くいうとどういう事なのでしょうか?

知的所有権や情報通信や金融に関税がかかるってどういう事ですか?
また、それらに関税がかからない事が、なぜ途上国にとって損になるのですか?

おばかですみません。。。
ご教授の程よろしくお願い致します。

A 回答 (3件)

> 知的所有権や情報通信や金融に関税がかかるってどういう事ですか?



「関税」ではないですよ。
「(自由貿易)ルール」と考えた方が良いかと思います。
「規制」などもルールであって、その規制の代表的なモノの一つが「関税」です。

簡単に言ってしまうと、スポーツ競技で「身長180cm以上」と言う「ルール」を決めたら、小柄な日本人などは不利ですよね?
貿易にも、そういうルールを取り入れたら、有利・不利が出てくると言うコトですよ。

貿易は経済的な事象ですから、概ねは「金」のかかるルールが多いと考えれば良いです。

知財関係が判りやすいと思いますが、先進国で流行っている商品を途上国の企業が製造しようとすれば、膨大な特許料などを支払わねばならず、それが支払えない場合は、輸入するか、外国企業の現地生産になってしまい、現地の企業が製造出来ないのです。

そもそも知財などは「参入障壁」などと言われるモノで、他企業がその分野に参入しにくくするために、特許などの知的財産を確立してしまうんです。

もし特許を無視して製造すれば、特許裁判されますが、その裁判も先進国間で合意しているルールで行われたら、後進国の企業は多額の賠償金を請求されることになってしまいます。

金融などでも、たとえば多国間決裁に参入するには、膨大な供託金を出資しなければならないなどの「ルール」が存在するとしますと、先進国の大銀行であれば、そんな金は右から左に融通出来ますが、それが簡単に出来ないのが後進国です。

あるいは「オンライン化が必要」で、大規模なシステムを導入せねばならないとしますと、これも設備投資に要する費用が必要になります。
更に言えば、そのシステムを維持・管理するためには、先進国のシステム会社やエンジニアに頼まねばならないなどの制限・制約があったりします。

先進国側に有利なルールが沢山あると、途上国の参入は「難しい/ハードルが上がる」となってしまいます。
逆に言えば、先進国や大企業が、自分達が業界を牛耳ったり寡占する目的で、様々な「ルール」を決める部分も多いと言っても良いですね。
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この回答へのお礼

複雑な仕組みを分かり易く教えて下さってありがとうございます。全く理解できていなかったものが、点と点をつなぐように理解できました!!貧困国の生活レベルが安定する日はくるのでしょうか・・・。本当に勉強になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2012/10/28 06:56

例えば・・・中山教授のips細胞。

これなんか今はノーベル賞授賞の話題で湧き上がっていますが、それじゃこの発見が実際に何かの役に立っているのかと言うと、まだ何かの形で実用化されている訳では無いので、将来的な価値は十二分にあっても今の所の実際的な価値は0な訳です。でも基礎研究と言うのは実用化を前提としつつも、実用化に関係なく先行して行われるもんだから少なくともそれに必要な費用は掛かる。そしてそれが国の支援による研究ならまだしも、民間の企業による研究や開発となると、途端にシビアな費用対効果の問題に晒されてしまう訳です。

とかく研究や開発と言うのは金食い虫で、もしかしたら投資した金が全く無駄になってしまうかも知れない。でも100行なった研究の中から1つの大発見がもたらされ、それが実用化されて金を稼いでくれるとなると、特許使用料で回収する費用はその1つだけでいいのかと言う議論になり、1つではダメだ出来るなら100全部の費用を回収しようとなってきます。

でも研究や開発は、0から何かを創るとなるとそれは凄い労力を要する訳ですが、逆に出来上がったモノを真似てしまえば研究開発費は0円なので特許所有企業の製品よりもかなり安価でモノを作る事が出来る。でもそんな事をすれば、莫大な研究開発費を投じて0から新製品を作った企業が大赤字に陥り何処も新規の研究開発を行わなくなります。だから先進国の間では、そう言った知的財産の費用も含んだ価格設定を是とし、逆にルール違反で安価に作った製品は取締の対象となっています。

また情報通信や金融等のサービスは、先進各国が過去の経験と最新のテクノロジーを組み合せて構築した今現在で最善と思われるシステムな訳です。で、これも同じで類似のシステムを立ち上げ、先行企業の手数料を無視してしまえば安価で済む訳ですが、これだとやはり先行企業が損をしてしまいます。

で、ご質問の自由貿易ルールなのですが、これは各国間の貿易に関して、許される範囲の一定率の課税を課す以外には他の制限を認めれないと言う考え方です。しかし現在の各国の考え方は、自国の弱い産業分野が他国の安価な製品を輸入することで衰退されては困る。詰まり、自由貿易で他国に輸出し、比較的強い産業分野が更に競争力を付けるのは有難いものの、それと引き換えに特定の主要産業分野が廃退するとなると、国内の産業バランスが崩れてしまう為、特定の物品の課税を重くしてその分野の産業を保護したり又必要なモノ以外の貿易を差し止めたりしています。

只、モノの貿易に関して言うなら、実際に形のあるモノが動く訳ですから、これに課税し産業を保護する事は可能です。しかし形のない知的財産やシステムに関しては課税しようもなく、税金で保護出来るものではありません。その代わりそう言った発展途上の国等では、特許やシステムに関してはある意味規制が緩やかで、国民もそう言った認識の中で暮らしています。でも仮に自由貿易ルールにより凡ゆる分野で輸出入が行われ、又それに知的財産やシステムが含まれるとなると、それはある意味最新のテクノロジーとシステムが導入される事となり、同時にルール違反を犯して作られた安価な製品やシステムは厳しく取り締まられる事になります。すると、今までは安価で済んでいるモノやサービスが高額のモノとなり、最も原始的産業である農業や漁業それに鉱業といった第一次産業以外はコストの面から崩壊し、経済的な発展は望めない事となります。
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この回答へのお礼

具体的な例を使って説明していただき、本当にありがとうございました。仕組みがしっかりと理解でき、目からウロコでした。

お礼日時:2012/10/28 06:58

 関税って、輸入国の国内の産業を守る為に、国外から来る物にかかっているでしょ?


 たとえば、A国産の小麦を売価100とすると、B国産はA国までの輸送費も含めても50だった。
 このままだとA国産小麦は売れない。
 A国産小麦も売れるように、輸入してきたB国産小麦には売価が90になるように関税をかける・・・というふうに。

 なぜB国は小麦を安く作れるか?
 理由のひとつに、A国はB国よりも技術的に劣っている場合というのがある。
 A国は機械利用が限定的な農業をしているとする。
 B国は機械を多用し、農薬や生産量が上がる化学肥料も使うとする。
 A国はB国に、小麦の生産に対して競争力は弱いと言える。

 第一次産業がある程度成熟してから次第に第二次産業が盛んになり、第三次産業が増えていきますよね?
 発展途上国は関税がなくなった場合、先進国にはどの産業も太刀打ち出来ません。
 全ての産業において外国企業が台頭し、スキルも経済力も劣る自国の企業は潰れていきます。
 外国企業が、その国の為に経済活動をすると思いますか?
 外国企業が求めているのは利益なので、その国の発展自体は眼中にありません(のちのちの儲けの為に先行投資はするでしょうけど、それはその国の為ではない)。
 国の発展には自国の人達に頑張ってもらわないといけないでしょ?
 ある時、外国企業が一斉に引き上げたら、自力では何も出来ない国民が残っただけだった…となったら困るし。

 だから、自国よりもずっと先に進んだ技術や経済力を持った外国に、簡単に踏み入れられたくないんですよ。
 日本が赤字のくせによくやっている技術や金の援助をしているのは、その国やその国の人達自身をレベルアップさせる目的なので問題ないんですけどね。

 知的所有権などは、第二次・第三次産業の分野でしょ?
 何の制限もなく発展途上国に入ってこられると、そこの国民は第一次産業従事者ばかりになり、第二次・第三次産業従事者がほとんどいない状態になるってことじゃないかな?
 で、全てが先進国のスピードで発展を強いられて、自国で成長する余地がなくなってしまう。
 最悪、第一次産業従事者も減り(機械化などで多くの人を必要としなくなる。あるいは安い外国産の物が入ってくるため)、失業者が増えるなんてことも。

 最適な場所・最適なコストで生産したものが貿易によって交換されているので、世界をひとつに見た経済視点では人々は低コストで高い満足を得ているように見える。
 でも個々の国を見ると、自由貿易という考え方がマッチしている訳じゃないってことじゃないかな?
 自由貿易って、自国に他国よりも優れた物や技術がないと、金が外に出ていくばかりだから貧乏になっちゃうしね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
私には少しお話が難しかったようです(T-T)
頑張って少しずつ理解出来る様に努めます!

>日本が赤字のくせによくやっている技術や金の援助をしているのは、その国やその国の人達自身をレベルアップさせる目的なので問題ないんですけどね。

これは、途上国にハードインフラ整備を進める事で市場開拓がしやすくなり、日本企業に利益をもたらす事、そして軍事的に国際貢献が出来ない日本にとっては、赤字になってでも支援する必要があるからだと聞いた事があります。けれどPochiさんのおっしゃられますように、善意からの行為であれば、とても嬉しく思います。

お礼日時:2012/10/28 06:46

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