立て1mのキッチンペーパーがハンガーにつり下げてあります。
そして、その下には水の入ったコップがあり、このコップにキッチンペーパーの下が常に浸るようにつり下げている状態を想像して下さい。
実験では、
一方は、1m全部を水で濡らして、キッチンペーパーの下がコップに浸かるようつり下げます。
もう一方は、単純にキッチンペーパーの下がコップに浸かるようつり下げます。
この状態で、1週間程度放置した場合、毛細管現象で水はそれぞれ、水面からどの程度まで引き上げられますか?
また、キッチンペーパーをタオルやコピー用紙に置き換えるとどのようになりますか?
私の予想では、呼び水など関係なく、同じ位置まで水が来ると思ったのですが、実際は、前者は20cm程度まで上り、後者は殆ど上りませんでした。
原因の想像としては、前者は水に浸した事で、表面張力により繊維同士の間隔が狭くなり、より毛細管現象を引き起こしたと想像するのですが、それなら、普通に浸していても、先端部分の繊維の幅は常に狭くなりますので何となく違う気もしています。何故でしょうか?
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
No.2です。
補足質問がありましたので、>予めぬらしていた場合と、そうでない場合に関わらず、同じ所まで水が引き上げられると思うのですが、何故そうならないのでしょうか?
「ヒステリシス」という言葉をご存じでしょうか。
日本語では「履歴効果」。
予め濡らした場合と、そうでない場合とで、結果が違ってくるのです。
これは特殊なことではなく、自然界には良くあることです。
タオルの場合でも、
乾いたタオルが水をはじくことは、時折観察されますが、
予め濡らした場合には 水をはじくことは無くなります。
>予めぬらしていた場合と、そうでない場合に関わらず、同じ所まで水が引き上げられると思う
のが、そもそも間違いなのです。
>湿度100%の場合など理想的な場合、どの位まで水は引き上げられる物なのでしょうか?
どんな「理想」を仮定するかによります。
理論式の計算値が当てはまるなら、毛管が細ければ、どこまででも上昇します。
この回答への補足
再度回答いただきありがとうございます。
ヒステリシスという言葉については初めて聞きました。紹介頂きありがとうございます。効果は一種のトリックみたいで触媒のような感覚を持ちました。でも、Wikipediaでみると違うみたいですね。
>>予めぬらしていた場合と、そうでない場合に関わらず、
>>同じ所まで水が引き上げられると思う
>のが、そもそも間違いなのです。
やはり、これが不思議なのですが、実際のタオルを水に浸けて、例えば水が、液面から、1mmでも上にあがれば、同じ原理で、そこから、更に1mm程上にあがる気がします。何故、はじめに1mm起きたにも関わらず、途中でこの連鎖が途切れるのか、やはり、よく分かりません。
若しくは、連鎖が途切れたわけではなく、極端に遅くなっているだけでいつかは、両者、同じ液面の高さになるのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
補足について------
>全く濡れていないタオルなどの場合、少しは、液が上にのぼりますが、これはどのような原理になりますでしょうか?
タオルが濡れるからです。
>また、長い時間置いておくと、結構うえまでのぼった記憶があるのですが、これはどのような原理になりますでしょうか?
しだいに濡れが広がるからです。
なお、元の質問内容の文で
>1週間程度放置した場合、毛細管現象で水はそれぞれ、水面からどの程度まで引き上げられますか?
と尋ねておいでですが、
濡れたキッチンペーパーのようなものを使った場合には、
空気中への蒸発速度が大きいので、
風や空気湿度の影響を大きく受けますし、
毛細管現象の平衡点を知るのは困難です。
この回答への補足
回答いただきありがとうございます。
タオルが濡れるから、液面が上るとのことですが、
>壁面が乾いていて濡れていない場合で、壁面が濡れ難い場合、
>壁面に接触した水面は傾きを持たないので、表面張力で
>「水面が最小面積になろうとしても、水面が上昇しない」のです。
こちらの話を考えますと、仮に、自然な状態で、タオルが濡れることができるのであれば、常に、液面は傾きを持ちますので、予めぬらしていた場合と、そうでない場合に関わらず、同じ所まで水が引き上げられると思うのですが、何故そうならないのでしょうか?
こちらは分かれば教えて頂きたいのですが、ざっくりとした話で、
湿度100%の場合など理想的な場合、どの位まで水は引き上げられる物なのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
>原因の想像としては、前者は水に浸した事で、表面張力により繊維同士の間隔が狭くなり、より毛細管現象を引き起こしたと想像するのですが、
「表面張力により繊維同士の間隔が狭くなり」は誤り。
>それなら、普通に浸していても、先端部分の繊維の幅は常に狭くなりますので何となく違う気もしています。
毛細管現象と表面張力は切っても切れない関係にあります。
毛細管現象は、表面張力・壁面のぬれやすさ・液体の密度によって液体上昇の高さが決まります。
壁面が乾いていて濡れていない場合で、壁面が濡れ難い場合、壁面に接触した水面は傾きを持たないので、表面張力で「水面が最小面積になろうとしても、水面が上昇しない」のです。
・壁面が乾いている場合
│ │
│ 水面 │
├─────┤←壁面に接触した水面は傾きを持たない。
│ │
水面は最小で、これ以上水面が小さくならないので、水面が動かない。
つまり「毛細管現象が起きない」のです。
・壁面が濡れている場合
(1)
│ │
│ │
│ │
│\ 水面 /│←濡れているので、壁面に接触した水面は傾きを持つ
│ ─── │
│ │
表面張力で「水面が最小面積になろうとする」ので、この状態から「水面が持ち上がる」ことになる。
(2)
│ │
│ │
│_____│←水面が「最小の面積になろうとする」ので、持ち上がる。
│ ↑↑↑ │
│ ─── │←元の水面の高さ。
│ │
水面が持ち上がったあと「更に上の壁面も濡れている」ので、壁面に接触した水面は傾きを持ち(1)の状態に戻ります。
(3)
│ │
│\ 水面 /│←濡れているので、壁面に接触した水面は傾きを持つ
│ ─── │
│ │
│ │
│ │
水面の状態は(1)の状態に戻りますが、水面の位置は「下の場所より高い位置」になってます。
(4)
│_____│←水面が「最小の面積になろうとする」ので、持ち上がる。
│ ↑↑↑ │
│ ─── │←元の水面の高さ。
│ │
│ │
│ │
この後は(1)と(2)の状態が繰り返して、吸い上がった分が重力と釣り合った時点で、水面の上昇が止まります。
これが「毛細管現象の正体」です。
「濡れた壁面と水面が傾きを持つ」のも「水面が最小の面積になろうとして水面が持ち上がる」のも、どちらも「表面張力」による現象です。
このとき「壁面が濡れている」と「壁面も水面に含まれる」のです。
「壁面が水面に含まれる」場合、以下のようになっていると「カドがある分だけ、水面の面積が広くなる」ので、水面が小さくなろうとして、カドの部分が上に引っ張られます。
すると、上記(1)の状態になります。あとは、前述の通り。
しかし「壁面が乾いている」と「壁面は水面に含まれない」ので、水面と壁面に傾きが出来ず、水面は動きません。
とても分かり易い回答いただきありがとうございます。
今回の説明で、液面を最小にするため、表面張力・毛細管現象が働くとのことでしたが、そこで疑問に思ったのですが、全く濡れていないタオルなどの場合、少しは、液が上にのぼりますが、これはどのような原理になりますでしょうか?
また、長い時間置いておくと、結構うえまでのぼった記憶があるのですが、これはどのような原理になりますでしょうか?
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