![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/pc/qa/question_title.png?e8efa67)
関係についてググると以下の二つの説明がありました。
「集合Xと集合Y(X=Yでもよい)の元x,yに関する命題で,x,yを定めれば真偽が確定するとき,その命題を関係または2項関係という」
「二つの集合 A, B に対して、A と B との間の二項関係とは、直積 A × B の部分集合のことをいう」
これはどっちが正しいの?
関係とは命題のことですか?それとも部分集合のことですか?
(参考サイト)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%A0%85% …
http://kotobank.jp/word/%E9%96%A2%E4%BF%82
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
● ANo. 5 の補足です。
zigzagfire さん がお求めになっている一対一対応とは、次のようなものでしょうか … 。
● 2 変数 x, y を変数とする 命題関数 p(x, y) と、同じく 命題関数 q(x, y) を次のとおりに置くことにします。とりあえず、x, y のそれぞれの変域をいまは定めないことにします。
p(x, y) = x と y は等しい
q(x, y) = x は y で割り切れる
3 つ の 集合 X, Y, U をそれぞれ次のとおりに置くことにします。そして、U を全体集合として扱うことにします。
X = {3, 4}
Y = {3, 4}
U = X × Y
このとき、2 変数 x, y の変域を, それぞれ X, Y と定めます。その結果、p(x, y) と q(x, y) は、いずれも U における命題関数ということになります。そのことを記号化して表記することにします。私は次のとおりに表記します。∧ は「 かつ 」を意味する記号です。
1) ((x, y) ∈ U) ∧ p(x, y)
2) ((x, y) ∈ U) ∧ q(x, y)
1) が 真 となる U の要素をすべてかき集めて作った集合を表記してみます。私は次の 3) のとおりに表記します。
3) {(x, y)| ((x, y) ∈ U) ∧ p(x, y)}
= {(x, y)| ((x, y) ∈ {3, 4} × {3, 4}) ∧ ( x と y は等しい )}
同様に、2) についても表記してみます。私は次の 4) のとおりに表記します。
4) {(x, y)| ((x, y) ∈ U) ∧ q(x, y)}
= {(x, y)| ((x, y) ∈ {3, 4} × {3, 4}) ∧ ( x は y で割り切れる )}
いずれにおいても、1) 2) をそれぞれ "{(x, y)|" と "}" ではさんだだけです。つまり、U における命題関数を "{(x, y)|" と "}" ではさむだけで、U の 1 つ の部分集合が表現できるのです。
なお、3), 4) のことを、それぞれ 1), 2) の真理集合と呼びます。
● zigzagfire さん のもともとのご質問は、1), 2) を関係と呼ぶべきか、それとも 3), 4) を関係と呼ぶべきかという類のことであろうと思われます。どちらを関係と呼んでも支障はおそらく無いと、私は推測します。
ちなみに、上の例では、1) と 2) は同値ですし、それにともない 3) と 4) は等しくなります。3) と 4) はいずれも {(3, 3), (4, 4)} です。
上の例において、X = {1, 2}, Y = {1, 2} に改めることにすれば、1) と 2) は同値ではありませんし、それにともない 3) と 4) は等しくなりません。3) は {(1, 1), (2, 2)} です。4) は {(1, 1), (2, 1), (2, 2)} です。
● 以上の私の記述にまちがいがありました場合は、ひらにごめんなさい。
![「「関係」とはなんですか?」の回答画像6](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/media/f/1331657_5497ea9cd1d23/M.jpg)
色々と丁寧にありがとうございます。
特定の全体集Uにおいて、同じ部分集合を作る命題関数は等しい、
というのはいくらか納得できました。
特定の全体集Uにおいて、同じ部分集合を作る命題関数の集合が、関係なのかなと思いました。
No.5
- 回答日時:
● 数学書によって、定義のしかたが分かれているようですね。
どちらで関係を解釈してもおそらく支障はないであろうと、私は推測します。松坂和夫 著「 集合・位相入門 」( 岩波書店 1968 年 6 月 10 日 第 1 刷 ) p. 52 - 53 において、その点における説明がなされているようです。この数学書では、命題関数として関係が定義されています (= コトバンクの説明で関係が定義されています ) 。そして、次の記述が添えられています。
「 A における 1 つ の関係を定めることは、結局、A × A の 1 つ の部分集合を与えることと、本質的に異ならないことがわかる 」
ただし、ANo. 2 において MagicianKuma さん からすでにご指摘がありますように、コトバンクの説明の中にある「 命題 」という言葉は、「 命題関数 」( もしくは「 条件 」「 性質 」) に改めたほうがよいと、私は思います。
ANo. 4 において alice_44 さん からすでに同様のご指摘がありますが、命題関数 ( もしくは条件、性質 ) とは、終集合が {真, 偽} となる 写像 ( もしくは関数 ) のことです。値域は {真}, {偽}, {真, 偽} のどれかです。
● ANo. 1 の [ お礼 ] 欄 の記述に関して。
X = {3, 4}
Y = {3, 4}
いま、U = X × Y と表記することにします。この U のことを、全体集合 ( もしくは普遍集合 ) と呼ぶことがあります。
そして、集合 X は 変数 x の変域であるとし、集合 Y は 変数 y の変域であるとします。
zigzagfire さん が提示なさいました例における、次の 1) 2) は「 2 変数 x, y を変数とする 命題関数 ( もしくは条件、性質 ) 」と呼ばれるものです。一見、関数には見えないかもしれませんが、x と y にそれぞれ数値が代入されることによって、真 もしくは 偽 という値が算出されるものです。
1) x と y は等しい
2) x は y で割り切れる
そして、これらの 2 つ の命題関数は、結果として、"U における命題関数として、1) と 2) は同値である" などと表現されることになると、私は認識しています。
ですが、これらの 2 つ の命題関数は、U = {3, 4} × {3, 4} 以外の集合において、同値である場合もありますし、そうでない場合もあります。{1, 2} × {1, 2} における命題関数として、1) と 2) は同値ではないと、私は認識しています。
zigzagfire さん はこうおっしゃいました。「 命題 ( 関数 ) と部分集合は 1 対 1 に対応しないので、同じではないように思えるのですが … 」
ある全体集合において同値である命題関数をまとめてひとくくりにし、1 つ の集合を作ることにします。
3)「『 それらの命題関数の集合 』をすべてかき集めて作った集合 」
4)「『 全体集合の部分集合 』をすべてかき集めて作った集合 」(*)
上記の 3) と 4) との間においては、1 対 1 対応 (= 全単射 ) を作ることができると、私は認識しています。
● (*) 集合 4) は「 全体集合のべき集合 」と呼ばれます。
以上の私の記述にまちがいがありました場合は、ひらにごめんなさい
No.4
- 回答日時:
前者の定義で命題が成立する (x,y) の成す集合と、
後者の部分集合が、同じものです。
他に、(x,y) から真偽値への写像 という言い方も
ありますね。
その中のどれかが関係だというよりも、それらの
命題や、部分集合や、写像が表すナニモノカが
関係なのだと考えるほうが、感覚としては健全
なのだろうとは思います。しかし、
そのナニモノカは何者だ?と聞かれると、そこが
どうにも形式化し難いので、命題が関係だとか、
部分集合が関係だとか、即物的に言い切ってしまう
のが、数学での慣習になっています。
なるほど。ありがとうございます。
形式化し難いので言い切ってしまうというのは、それはそれでクールですね。
ぶっちゃけ、このようなことを考えても、何の得もないですからね(笑)
No.3
- 回答日時:
要は定義の問題なので, 究極的には「矛盾がなければ (&きちんと明示していれば) どっちでもいい」ことではある. まぁ, 普通は集合の方をとるかな.
ちなみに #1 へのお礼のところにある 2つの命題は「同じもの」でしょうか, それとも「違うもの」でしょうか. そもそも命題が同じかどうかはどう判定するのでしょうか?
ありがとうございます。
定義の問題と言われれば、確かにその通りなのですが、
文系思考なのか、どうしても直感的に納得できる説明を考えてしまいます。
>ちなみに #1 へのお礼のところにある 2つの命題は「同じもの」でしょうか, それとも「違うもの」でしょうか. そもそも命題が同じかどうかはどう判定するのでしょうか?
集合{3, 4}と集合{3, 4}では、2つの命題を満たす組み合わせは同じですが、
集合{1, 2}と集合{1, 2}では、2つの命題を満たす組み合わせは異なるので、
2つの命題は「違うもの」なのではないかと感じました。
No.2
- 回答日時:
>関係とは命題のことですか?それとも部分集合のことですか?
部分集合の事です。 x∈A,y∈Bに対して (x,y)∈R, R⊂AXB このRを関係と呼ぶ。でもって、Rを、R={(x,y)|P(x,y)} のように内包的に表現したときのP(x,y)が質問の元x、yに関する命題(関数)です。このとき、「x,yは関係Pを満たす。」と表現しますから、Pは関係ではないか?と突っ込みたくなりますが、やはり正確には部分集合Rが関係でしょう。
ありがとうございます。
いくつかのサイトを見ると、確かに部分集合が関係という説明が多かったです。
言葉の意味的に考えると、どうしてもPが関係のように思えて気持ち悪いのですが、
数学的には関係=部分集合という意味なのだと納得することにします。
数学は詳しくないので、以下は直感的な考えなのですが、
二つの集合X, Yの直積の部分集合Rにおいて、
R={(x,y)|P(x,y)}を満たすPの集合(命題の集合)が関係なのかなと少し思いました。
こう考えると、Rと、Pの集合は一対一に対応するので、同じもののような気がします。
複数の集合と、それらの集合の直積の部分集合Rから一意に定義される、内包のようなものが関係なのかなと。
適切な考えかは分かりませんが。
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