
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
No.2です。
>>本当に「自分の生活環境を観察して」それが進化に影響するようなことはないのでしょうか?
可能性としては全く皆無とは言い切れません。例えばその動物が自分たちの生活環境に適した異性を好み,進んでそういう異性と繁殖し,そうではない異性とは繁殖を避ければ比較的短期間で形質の変化や定着は起こることでしょう。
しかしながらそれを行うには人間と同等レベルの知能と進化という現象についての理解が必要です。到底,野生の動物にそれだけの知能と知識の蓄積が可能とは思えません。
しかも野生の動物の交尾行動は半ば以上が条件反射であることが分かっています。比較的知能の高い馬などの家畜ですら異性と異性を模した人形の区別がつかずに交尾をしようとします。これは虫にも言えます。
一部の鳥にはそれに近い現象があります。たとえばクジャクのメスは美しくて大きい飾り羽根をもつオスを好みます。その結果,オスの飾り羽根はそれ自体は生存に邪魔になるだけですが,メスがそうしたオスを好むためにどんどんオスの飾り羽根は派手で大きくなっていったと考えらています。
これは恐らく美しい羽根をもつ個体は健康で頑強な肉体をもつ可能性が高いため,そのようなオスを好むメスが結果的に多くの子孫を残し,そういう好みが形質として定着したためだと考えられます。詳しくはハンディキャップ仮説で調べてみてください。ただし,これはメスが論理的にそう考えてそうしているというよりは,淘汰の結果そういう好みを持った個体が増えただけだと考えられます。
虎についても,もしも虎が縞模様がある異性を好む性質があればどうように説明可能なのですが,実際は縞模様のないライオンなどを相手にしても交尾をしようとすることが分かっており,ライオンとトラの交雑種は世界的に作られています。ライガーとかタイゴンと呼ばれています。
>>例に挙げられたようにホッキョクグマが白い件については、それでも説明が付きそうですが、ナナフシやコノハチョウのように、生活環境にあるものにそっくりな形に擬態している動物などは、その形を得るまでの間にあらゆる「別の形」の種が突然変異で現れて消えた結果ということになるのでしょうか?
これはむしろもともと木の枝に似ていた種の一部が生き残り,淘汰の影響で木の枝に似ているという方向性にますます特化していった結果,ナナフシとなったと考えるべきではないかと思います。例えばナナフシが生きている環境の他の全ての種が枝状の姿を持っているかというとそうではありませんよね。他の虫はナナフシとは違う生存戦略で生き残っていますし,それら全てが擬態とは限りません。カブトムシやクワガタ虫はナナフシと同じような生活環境で生きていますが擬態なんてしてませんよね。むしろかなり目立つくらいです。その代わりに強固な外骨格とパワーを備えています。
>虎についても体組織が再現できるあらゆる色と模様の突然変異の発生した結果黄色と黒の縦縞が残ったということなのでしょうか?
別に全ての模様のパターンが発生する必要はありません。たまたま縞模様の個体が発生し,その形質が広まったと考えれば十分です。
>今回の疑問の根幹は、黄色と黒の縦縞という模様を獲得するのにどんな外的要因が影響したのか?ということになります。
明確な答えとなるかは分かりませんが,実際のところ生物の形質はその全てが合理的に生存のために存在するというわけではありません。たとえ生存に不利な形質でも他の能力でそれをカバーできるのであればそれが形質として残ることは十分考えられます。シマウマの縞模様なんかはサバンナの草原では肉食動物に見つかりにくくなるとよく説明されますが,そんなわけはないのは明白ですよね。シマウマの縞模様はかなり長距離からでも目立ちます。ライオンやチーターなどの肉食動物も縞模様のせいでシマウマを見失うようなことはありません。そもそもシマウマは群れで生きていますので集団というのはすごく目立ちます。でもシマウマはちゃんと生き残っているのは肉食動物に襲われても大抵は逃げおおせられる運動能力があるからです。たまに何匹か食べられますが,群れが壊滅するようなことはまずありません。
ではなぜ縞模様のシマウマが増えたのか。これは推測ですが,縞模様が優性形質だったからとか,縞模様の遺伝子の近傍に他に生存や繁殖に有利な遺伝子が乗っている可能性があります。シマウマと普通の馬を繁殖させると,やや縞が薄くなり,性格が穏やかになることが分かっています。シマウマは実は非常に攻撃的です。その攻撃性はサバンナで生きていくのには有利かと思いますが,その攻撃性を支配する遺伝子が縞模様を形成する遺伝子の近傍に存在すれば縞模様とともに攻撃性も一緒に遺伝する確率は高いですね。
まあこれは推測ですけど。
虎の縞に関しても,縞模様そのもの自体の外的要因以外が関わっていることも十分考えられることです。
なので,縞模様それ自体の性質だけに注目するとかえって本質を見誤るのではないかと思います。生物の形質の遺伝には様々な要因が関わっていますので。
No.4
- 回答日時:
No.3です。
「自分の生活環境を観察し」たことが進化につながるということはあり得ません。
もちろん、ある個体が「自分の生活環境を観察し」、その環境にうまく対応して生きていくということはあります。虎だって周りを見回したり匂いをかいだりして、獲物の多そうな方に移動していったり、強そうな敵から距離を取ったりするでしょう。
しかし、「獲得形質は遺伝しない」というのは遺伝の大原則です。虎が「自分の生活環境を観察し」て何かを学んだとしてもそれは子供には遺伝しません。オウムに人間の言葉を教えたってそれは子供には遺伝しないし、カラスを真っ白な部屋の中で飼っても生まれた子供が白っぽくなることはないのです。
それと、進化において「体組織が再現できるあらゆる色と模様の突然変異が発生」する必要はありません。今の虎のご先祖がどんな色をしていたかは知りませんが、かつてのご先祖の中にありとあらゆる色や模様(赤地に青い水玉とか、三原色の縞とか、背中が黒でおなかは緑とか)の個体がいたと考える必要はないのです。親に似ているけれどちょっとずつ違う色や模様の子供が生まれ、その中で生き残りやすい色や模様の子供が成長して子を作り、その子供たちは親に似ているけれどちょっとずつ色や模様が異なり、その中でまた生き残りやすい色や模様の子供が成長して子を作り、ということが繰り返されていった結果として今の色や模様の虎が残っていると考えればいいわけです。
ナナフシだって、木の枝に似た姿のものほど生き残りやすいので世代を経るにつれてますます木の枝に似ていったわけですが、その仮定でありとあらゆる姿のもの(ウニに似てるとかキノコに似てるとか)が生まれては消えていったと考える必要はないでしょう。
どうしても疑問が残るようであれば、進化について書かれた専門書をしっかり読んでお勉強なさったらいかがですか。
No.3
- 回答日時:
もしかして進化というものを基本的に勘違いしていませんか。
「自分の生活環境を観察して、そこに溶け込める似た色や形に進化するなら理解できますが」と書いていらっしゃいますが、生物は「自分の生活環境を観察して」進化するわけではありません。
例えばホッキョクグマは白いけれど、それはホッキョクグマが周りの雪や氷の景色を観察して自らを白くしたわけではありません。
群れで生きる動物だって、「仲間の色を見て」自分の色を変えていったわけではありません。
当たり前ですよね、いくら「自分の自然環境を観察し」たって、いくら「仲間の色を見」たって、自分の毛の色を変えることはできないでしょう。
虎で説明しますと、森林の中で「旨い具合に背景に溶け込」むような模様を持った虎と目立つ模様を持った虎がいた場合、前者の虎の方が獲物を捕まえることができる可能性が高いので、生き延びて子孫を残す可能性も高まり、子供は親に似るものなので、それが何世代も続くと「旨い具合に背景に溶け込」むような模様を持った虎が増えることになります。これが進化であって、そこには虎の意思とか観察とかは何の関係もないのです。
ご回答ありがとうございます。
本当に「自分の生活環境を観察して」それが進化に影響するようなことはないのでしょうか?
例に挙げられたようにホッキョクグマが白い件については、それでも説明が付きそうですが、ナナフシやコノハチョウのように、生活環境にあるものにそっくりな形に擬態している動物などは、その形を得るまでの間にあらゆる「別の形」の種が突然変異で現れて消えた結果ということになるのでしょうか?
虎についても体組織が再現できるあらゆる色と模様の突然変異の発生した結果黄色と黒の縦縞が残ったということなのでしょうか?
今回の疑問の根幹は、黄色と黒の縦縞という模様を獲得するのにどんな外的要因が影響したのか?ということになります。
No.2
- 回答日時:
徐々に,ではなくいきなりの可能性が高いです。
トラに限らずシマウマの縞模様や犬猫にみられるぶち模様などは毛色を決定する遺伝子のちょっとした変異で形成されることが分かっています。一見複雑な模様に見えますが,実際は黒い毛を作る細胞と黄色い毛を作る細胞のごく単純な相互作用で形成されることが分かっています。
たまたまトラの祖先の動物の毛色の遺伝子に変異が起きて虎縞の個体が発生し,それがたまたま生息環境の中で上手く機能し,数が増えて現在の虎になったのではないでしょうか。
ご回答ありがとうございます。
なるほど、ワリと突然にそんあ模様が発生したりする可能性があるんですね。自然の力というのはなかなか不思議が多いものです。
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