No.3ベストアンサー
- 回答日時:
学校現場では、ざっくりとしたくくりですが、説明的文章では「筆者」、文学的文章では「作者」としているようです。
説明文や論説文は筆者、小説や随筆は作者と呼んでいます。
説明文や論説文は、まぎれもなく説明的文章ですから、「筆者」でしょうね。
ところが、随筆も小説と同じく「作者」と呼んでいるところが面倒くさいところです。ストーリー性がちょっとでもあれば「作品」とみて「作者」なのでしょうか。そのくせ、ドキュメンタリーには中心人物とストーリ性があっても、作ったものではないので作者とは言わない気がします。「筆者」でしょうね。何やねん!
まあ、英語で言えば皆「ライター」だから同じなのでしょうけれど…。
No.6
- 回答日時:
前々回のコメントで「ストーリー性がある様に書いた」ならば、その時点でフィクションとなり、ノンフィクションではなくなります」この部分が解らないとのことですので、補足します。
「一つの事実をどう書くか」との問題を立てたなら、それに対する対処は2種類に分かれます。一つは「事実だけを羅列する」つまり記録と同じです。そしてもう一つは「事実の順番を入れ替えたり、強調するなどの手法を使うことで読み手にインパクトを与える」つまり事実をどう評価するかとのワンクッションが入りもすし創作と同じになります。つまりノンフィクションではなくなり創作になるとの単純な話です。少しでも書き手の解釈が入ったなら、それをノンフィクションと呼ぶことはありません。
プロジェクトXならば、その対象となる人物のどこに着目したかで仕上がりも異なる。VHS規格を世界標準とするために全ての資財を投じ部下をリストラから守り通したとの行為や足跡を辿ることで「美談」に仕立てるのもプロデューサーの腕である一方、それが世界標準として映像の記録技術にどの様な道筋を開いたかとの問題を論ずる形とするならば別の番組にもなります。前者は物語りに近い。ここで「物語」と「物語り」の違いにも着目してみて下さい。誰が「物語る」のか、そして何の物語なのかとの違いが生じもする。そして後者は「評価」との問題になりますから、論理性と合理性を前提ともする。
この事が何を意味するかといえば、前者は創作、後者は評論となる。そして作り手を別の表現に置き換えるならば、作者と筆者(解説者もしくは評論家)となる。
もっと端的にいえば、評論やエッセイには結論部分はあっても、小説には結論などありません。せいぜい大団円です。物語ですから結論など出せようはずもない。
随筆はエッセーですから、自身で立てた問題に対する研究論文では使わない言葉を使う形で筋道に沿って結論なる言葉を紡ぎ出しもする。こう考えるなら、随筆の書き手を筆者と呼ぶのは論理としての整合性があります。
ノンフィクションの物語、この設定自体がそもそも矛盾する。フィクションが虚構であるならノンフィクションは事実です。その時点で虚構性を排除する形になる。そして出来上がった作品を評価するのは読み手の側ですから、それは書き手の思惑とは全く異なる場合も珍しくはない。書き手がノンフィクションと説明しても読み手が勝手に物語と判断してしまえばそれは読み手の勝手でもある。
白か黒かで決着を付けようとするなど、たとえ理系の学生であってもしたりしません。
三度の詳細な回答をありがとうございます。けれども、回答者様の「説明文」には結論がありません。当初の質問に即して、何が筆者で、何が作者かという観点に立ち返って説明を結ぶ必要があると思いました。(日本語の文章の分類を尋ねているのではありませんよ。)
回答者様の結論はだいたい想像できるようになりましたが、あくまで類推するしかない程度です。
No.5
- 回答日時:
『プロジェクトX』に関していえば、あれはテレビ番組です。
ですから番組の進行を進めるための台本はあります。この台本という存在は「ある事実」に対して、プロデューサーがどの部分を強調したり、どこに作り手のメッセージを込めたいかとする意味では「評価が加わる形」でセミ・ドキュメンタリーの形式と呼ばれます。描き手であるプロデューサーなりディレクターは「どうすれば視聴者にインパクトを与えることができるか」を計算して作成しますから、実にロジカルです。この意味からすれば評論と同じです。けれども視聴者のそれは作り手とは異なる場合もあります。こうすれば事実に基づいているといっても物語とほぼ同じです。何れか一つに絞ることなどできない話です。
ですから、事実を踏まえたとはいってもそれが即ストーリー性を有するとはいえないことになります。実際の話の当事者の目線と、それを観察するプロデューサーの目線、更には出来上がった作品を観る視聴者の目線と三段階の目線がありますので、事実とストーリー性を「誰がどこで区別するの?」と質問された時にどう応えることができますかと逆に質問させてください。
作品には作り手と読み手がある、このことをお忘れではありませんか?。
No.4
- 回答日時:
No.2です。
コメントありがとうございました。2つほど宿題をいただきましたので、少しばかりお話しします。
(1)『枕草子』が随筆であるにもかかわらず、なぜその書き手を作者と呼ぶのか。
このご質問ですが、『枕草子』を現代の文学的範疇で区分するならばそれは随筆になるよとの理解がある一方で、『枕草子』は古典であるから現代の文学の範疇を適用できないのではないか、との二つの見解もあります。
どちらの性質を重点と観るかによって見解が異なるとの事例です。
(2)「ノンフィクションの物語」とは、実話をほぼそのまま描いたドキュメントのことです。ストーリ性のある事実の記録。これは作っていないから筆者でしょうか。
これがオカシイ。「フィクション」と「ノンフィクション」そして「ドキュメンタリー」の違いは何に基づくかと考えてみれば単純な話です。
「ノンフィクション」は事実のみ、そして「フィクション」は想像に基づく創作、そして「ドキュメンタリー」は第三者が対象として描いた作品を指します。
「ストーリー性がある様に書いた」ならば、その時点でフィクションとなり、ノンフィクションではなくなります。ですから概念の摘要の仕方に誤解があると申させていただく次第です。
「ノンフィクション」として筆者が書いても、読み手が「物語」と受け取ってしまうの読み手の自由です。むしろ筆者からすれば、それは誤読されていると抗議したくもなります。
再度の回答をありがとうございます。
古典ゆえの範疇違い、これはあるかもしれません。
> 「ストーリー性がある様に書いた」ならば、その時点でフィクションとなり、
> ノンフィクションではなくなります。
ここがよく分かりませんでした。
例えば、「プロジェクトX」という古い番組がありました。すべて事実ですが、ストーリー性があります。事実とストーリー性は両立するのではないでしょうか。その場合、書き手は作者か筆者か。
こういう疑問なのですが・・・
No.2
- 回答日時:
最もシンプルな形で分けるとすれば、質問者様がお考えのとおりであると存じます。
しかし「随筆」が中間的であるとは必ずしも申せないでしょう。田宮虎彦や湯川秀樹といった物理科学領域の人物が書き下ろした随想なり随筆も、何らかの問題を立てた上で話を進め結語に至る形をとってもいますので、物語り的な語り口を借りた説明的文章と説明することができます。
この様な前提に基づくならば、随筆の書き手も筆者と呼ぶ形となります。自伝も同様で、書き手が自らの半生を回顧しつつ、社会の動向などを背景に綴る性質を持ちますので全くの創作とは異なりもします。自伝的小説はそれぞれの記述の仕方がありますので、物語の文章であるのか説明の文章であるのかとの住み分けを一概に括ることが困難です。
蓋し「ノンフィクションの物語」とのジャンルを挙げられてもいますが、これはノンフィクションとフィクションの二つが同居することで同時に成り立つものではないと考えられ、質問から外れることとなります。
以上の事項から
随筆の書き手は筆者、自伝の書き手も筆者となり、自伝的小説はケースバイケースの判断となります。実例を挙げれば、森鷗外の『舞姫』は主人公である太田豊太郎の回想録の形で綴られる小説です。この主人公は鷗外自身であるともされています。
それならば、筆者となるはずですが、大枠は小説です。こうしたことから『舞姫』の作者は誰かとの質問はなりたっても、『舞姫』の筆者は誰かとの質問は成り立たない話となります。
「随筆の書き手も筆者と呼ぶ形となります。」
そうですよね。ところが『枕草子』は、随筆なのに作者と呼ばれています。
「ノンフィクションの物語」とは、実話をほぼそのまま描いたドキュメントのことです。ストーリ性のある事実の記録。これは作っていないから筆者でしょうか。
No.1
- 回答日時:
【1】「作者」は、創作的内容の書物や、脚本などを書いた
人をいう。また、彫刻や絵画などの芸術作品についてもいう。
【2】「著者」は、ノンフィクション、学術書、案内書などを書いた人。
【3】「筆者」は、ある内容の文章を書いた人。新聞、雑誌などの、
事実の報告でなく、ある主張をもつ部分などを書いている人
などにいう。
随筆、自伝的小説は創作物と言えるので作者でしょう。
ノンフィクションは著者。
自伝は作者か著者か微妙なところです。創作物なのかノン
フィクションなのか、内容によるかと。
筆者になるのは社説とかコラムですね。
著者は、『一冊の本』の書き手です。ここでは除外してください。
編者も、ほんのことなので除外です。
問題は、筆者と作者の区分法です。
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