![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/pc/qa/question_title.png?e8efa67)
よろしくお願いします。
添付画像は、アルメニアのセバン湖にあるアルメニア正教会至聖所に掲げてあるイコンですが、このイコンちょっと変わっています。
聖母マリアと幼子キリストですが、よく見るとそのキリストが十字架を抱えています。その上、写実的な表現で金槌とやっとこ、それに槍。さらに影のような表現で人の手とブラシのようなものが描かれています。
キリストの一生あるいは重要なエピソードを時間的に圧縮して、このイコンのなかに表現していると考えられます。
キリストは自らが磔刑に処せられる重い十字架を担いでゴルゴタの丘に登ります。⇒キリストが十字架を抱えている。
そして手と足に釘を打たれ十字架に架けられます。⇒金槌
長い苦痛の末に死を迎えると、ローマ兵ロンギニスによって槍で右脇腹を突かれ死を確認されます。⇒槍、ロンギニスの槍。
そして手と足の釘を抜かれ、十字架から下ろされ、埋葬されます。⇒ヤットコ。
その解釈が正しいとしても画面下部の黒い手とブラシ様の物の意味がわかりません。皆様のお考え、あるいはイコンの描き方として定まった意味があれば、それをご教授ください。
よろしくお願いいたします。
なお撮影は2014年7月、イコンは新しい物です。
![「アルメニア正教会イコンの謎解き。」の質問画像](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/media/4/1049316_5497d1e767122/M.jpg)
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
補足をありがとうございました。
それでわかりましたが、「ブラシ様の物」は、キリストを鞭打った「鞭」だと思います。
一般的に想像されるタイプの1本の長い鞭ではなく、複数の短い鞭を束ねたもので、それぞれの先に結び目や金属片が付いています。信者が苦行の時に使ったりしたそうです。
まさにブラシ様のものとして、日本のキリシタン遺物のオテンペンシャ(苦行用の鞭)の画像が見つかりましたので、参考として挙げておきます。
↓西日本新聞の記事内、半分より下の辺りにオテンペンシャの画像があります。
http://www.nishinippon.co.jp/special/isan/201401 …
再回答ありがとうございます。
なるほど鞭の一種だとつじつまが合いますね。アルマ・クリティスに含まれていますし、キリスト教絵画に描かれています。新聞記事も紹介いただいて、大変約にたちます。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
肝心の「黒い手」と「ブラシ様の物」が描かれているであろう部分が、祭壇の十字架で隠れてしまっていてよく確認できないのですが、ここに描かれているのは「キリストの受難の道具」だと思います。
おっしゃるとおり、キリストの受難を象徴したものです。
正教会のイコンに限らず、キリスト教美術ではちょくちょく見ることがあります。(西方教会のほうが作例が多いかもしれません)
ラテン語でアルマ・クリスティ(Arma Christi=キリストの武器)と呼ぶそうです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Arma_Christi
「手」は、キリストが兵士達に唾をかけられたり叩かれたりした場面で、キリストの顔を叩いた「手」(マタイ26:67)を意味していると思います。
「ブラシ様の物」は、もしかしたら、棒の先にスポンジ状のものが付いている感じでしょうか。
もしそうならば、「酸っぱいぶどう酒に浸した海綿を付けた葦の棒」ではないでしょうか。十字架上のキリストに、ある人が飲ませようとしたものです。(マタイ27:48)
この回答への補足
回答ありがとうございます。
「手」は絵の下部左端、金槌のすぐ左側の物です。「ブラシ」は金槌のすぐ下に描かれています。
どちらも黒い影として、いかにも邪悪に感じられる表現です。
「手」についてはなるほどと思える解釈です。
アルマ・クリスティ(Arma Christi=キリストの武器)についても知りませんでした。これから大変役立ちます。
ただ「ブラシ」については拡大して確認しても、先が細かく分かれて広がっており、柄はついていません。どう見ても現代のブラシと同じです。十字架上のキリストの口にぶどう酒を含ませようとした話とは結びつかないかも知れません。キリスト昇架、降架、埋葬の範囲で「ブラシ」に結びつく物がないかまた探して見たいと思います。
ありがとうございました。
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