プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

古文の参考書にのっていた撰集抄の一説について御質問です。

以下の文章で、範円上人(帥)には尊敬語が使われるはずで、
前半部分では
・「いまそかりける」
・「覚え給ひける」
・「とひ給わず」
と確かに尊敬語になっているのですが、

後半部分では
・「見侍るに」
・「哀れにも侍る程に」
・「夢に夢見る心ちして」
・「てづからもとどり切りて」

などとなっていて一部尊敬語になっていません。
(全て主語が範円上人なのは現代語訳と照らし合わせました)


こういうことは例外的にあるのでしょうか?
まさか前半と後半で扱いが変わっているのでしょうか?
でも後半にも尊敬語はありますし・・


独学&初学者なので焦っています。
よろしくお願いいたします。



『 帥になりて、筑紫にくだりいまそかりける時、
 都よりあさからず覚え給へりける妻をなんいざなひていまそかりけるを、
 いかが侍りけん、あらぬかたにうつりつつ、花の都の人はふるめかしく成りて、
 うすきたもとに、秋風の吹きてあるかなきかをもとひ給はず成りぬるを、
 「憂し」と思ひ乱れてはれもせぬ心のつもりにや、この北の方なんおもく煩ひて、
 都へのぼるべきたよりだにもなくて、病はおもく見えける。

  とさまにしても都にのぼりなむと思ひ侍れでも、心に叶ふつぶねもなくて、
 海をわたり、山を越ゆべくも覚えざるままに、帥のもとへかく、
   とへかしな 置き所なき 露の身は しばしも言の葉にやかかると
 とよみてやりたるを見侍るに、日ごろのなさけも、今さら身にそふ心ちし給ひて、
 哀れにも侍る程に、又人はしり来たりて、すでにはかなく成らせ給ひぬといふに、
 夢に夢見る心ちして、我が身にもあられ侍らぬままに、てづからもとどり切りて、
 横川といふところにおはして、行ひすましていまそかりけり。』

A 回答 (3件)

1。

  
  「見侍るに」 「哀れにも侍る程に」の場合は、『日本国語大辞典』「はべり」の項の補注3にある、「中世の擬古文における文章語では、会話文•地の文を通じて、尊敬語とともに用いた例が見られる」として「撰集抄」からの例が挙がっています。

2。
   「夢に夢見る心ちして」「てづからもとどり切りて」の場合はよく分かりませんが、前者は「あられ」、後者は「おはして」という、尊敬語が続いているためではないかと思います。

    

   
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
尊敬語が省略されることはあるんですね・・

大辞典の補注の件、教えていただき感謝いたします。
先ほどネット上でこの特殊例についてのpdfを発見いたしました。
難しいですが、とりあえず読むことに慣れていこうと思います。

どうもありがとうございました!

お礼日時:2014/08/18 21:34

》 …について御質問です


質問する人が貴方自身の場合、「御質問」とするのは奇妙です。
単に「質問」とすべきでした。
「…についての質問です」の方がマッチ・ベターかと。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

おっしゃる通りですね。
なんで御つけたんだろう・・
ご指摘ありがとうございます。

お礼日時:2014/08/18 21:03

 尊敬語と考えられる語は( )を付けました。



くだり(いまそかり)ける
覚え(給へ)りける
いざなひて(いまそかり)けるを
とひ(給は)ず成りぬるを
心ちし(給ひ)て
成ら(せ給ひ)ぬといふに-これは範円上人にではなく妻への尊敬
(おはし)て
行ひすまして(いまそかり)けり

これ以外に出てくる「侍り」はこの文の筆者が読み手に敬意を表した丁寧語と見るべきでしょう。会話文の中に出てくる場合は、話し手の聞き手に対する丁寧語です。

 確かに後半尊敬語が少なくなりますが、一つには「妻」なる人の説明が多くなっているためでしょう。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
尊敬語が省略されることはあるんですね・・

「侍り」は丁寧語と見るべきなのか、
もう一方のご回答のように特殊な尊敬語と見るべきなのか、、
難しいですが、とりあえず読むことに慣れていこうと思います。

ご回答順でベストアンサーを決めさせていただきました。
申し訳ありません。
どうもありがとうございました!

お礼日時:2014/08/18 21:27

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!