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こんにちは。日本語を勉強していますが、いつも気になって仕方なかったことを質問させていただきます。

質問1
(1) 聞かせる・・・「聞く」の未然形「聞か」に「せる」が付いたもの。
(2) 聞かせる・・・下一段活用の他動詞「聞かせる」。
1と2は意味と文法的に違う言葉でしょうか。

質問2(質問1の延長線かもしれません)
他動詞ながら使役見たいな感じの単語(個人的な感じだから実際は違うかも)、例えば
「見せる」「聞かせる」「晒す」は、使役を表す助動詞「(さ)せる」を付た
「見せさせる」「聞かせさせる」「晒せる」と意味がう言葉ですか。

A 回答 (4件)

「聞かせる」 は 「聞かす」 という動詞が変化したもので、現代の日本語の用法としては、(1) のように 「聞く」 + 「せる」 というふうに分解して解釈するのは不適切だと思います。



「見せる」 の場合も、「見す」 の 「す」 が変化して 「見せる」 という形の語が出来たとするのが自然な見方だと思えます。だから 「見せる」 で1語とみなします。

「見せさせる」 の 「せさせる」 は 省略された形の 「させる」が用いられます。だから 「見る」 の未然形 「見(み)」 に 「させる」 が接続した形になって、「見させる」 となります。「見せさせる」 という形では用いられません。

「聞かせさせる」 の場合には、「聞かせさせる」 → 「聞かさせる」 → 「聞かせる」 となって、「聞かせる」 という形しか使われません。いわゆる自動詞と使役の対立の図式にあてはめるなら、「聞く」←→「聞かせる」 というものだけです。なお、「聞かせる」 という動詞には複数の意味があり、使役ではない場合もあります (「泣かせる」 などもそうです)。

日本語の 「聞かせる」 は、対象となる人間を 「聞くようにさせる」 という 使役 のニュアンスは弱くて、自分以外の人間に対して自分が話をする (あるいは楽器を演奏するなど)、というニュアンスが強いです。「見せる」 の場合も、「相手が見るようにさせる」 というよりは、相手に見てもらうという受身的な意味合いが含まれていたりします。「見る」 とか 「聞く」 などの、人の身体の感覚器官に関係する表現は、なかなかむつかしいものがあります。

「行く」 も 「行かせる」 とは言いますが、「行かせさせる」 とか 「行かさせる」 などとは言わずに 「行かせる」 と言います。

「晒す」 の場合は、「晒す」 の未然形 + 「させる」 で 「晒(さら)させる」 が使役の形となります。
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回答1


(1)
ア) 聞かせる・・・「聞く」の未然形+使役の助動詞「せる」。
相手に聞くようにさせる。
イ)聞かす・・・「聞く」の未然形+使役の助動詞「す」。
相手が自然に聞き入るようにならせる。言葉で教える。
ウ)聞かしめる・・・「聞く」の未然形+使役の助動詞「しめる」。
相手をして、聞かざるをえないようにさせる。
(2) 聞かせる・・・下一段活用の他動詞「聞かせる」。
聞くようにする、聞き入らせる、言葉で教えるなど(1)の使役表現の他動詞化したもの。

回答2
>他動詞ながら使役見たいな感じの単語(個人的な感じだから実際は違うかも)
 :
対格(ヲ格)を取る他動詞でありながら、動作主の身体の一部や装着品などに対象を取る表現に限っては、その他者に関わらない自身の内での再帰的な機能が作用するために、その動詞の自他性や格助詞の選択も含め格別な意味合いが生じます。それがこの質問の背景にあるという認識が何より必要です。
つま、自分に対する再帰性の場合は自動詞的で、他者にする働きかけの場合に他動詞となる形で、自他動詞のレベルが相対的に変動が生じてしまうからです。

再帰性動詞の例)
脱着動詞
服<を>着る/脱ぐ。帽子<を>被(かぶ)る/取る。靴<を>履く/脱ぐナド。
知覚動詞
目で物<を>見る。耳で音<を>聞く。鼻で匂い<を>嗅ぐナド

具体例1)
自動詞    …が「聞こえる」
 ↓
可能動詞   …が/を「聞ける」
使役形(長形)…が/を「聞こえさせる」
使役形(短形)…が/を「聞こえさす」
 ↑
他動詞(基本)…を「聞く」
 ↓
使役形(長形)…を「聞かせる」
使役形(短形)…を「聞かす」
 ↑
他動詞    …を「聞かせる」

具体例2)
自動詞    …が「見える」
 ↓
可能動詞   …が/を「見える」
使役形(長形)…が/を「見させる」
使役形(短形)…が/を「見さす」
 ↑
他動詞(基本)…を「見る」
 ↓
使役形(長形)…を「見せさせる」
使役形(短形)…を「見せさす」
 ↑
他動詞    …を「見せる」
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古語では「聞かす」だったのが、現代語では「聞かせる」



確かにそうですが、「聞かす」の「す」も古語では使役の助動詞です。
古語では「す」「さす」、現代語では「せる」「させる」です。

「見せる」と比べると、「見る」の使役は「見させる」

「聞かせる」は「見せる」の「聞く」版であるとともに、「見させる」の「聞く」版でもあります。
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質問1


(1) 聞かせる・・・「聞く」の未然形「聞か」に「せる」が付いたもの。
(2) 聞かせる・・・下一段活用の他動詞「聞かせる」。
1と2は意味と文法的に違う言葉でしょうか。

(1)は問題なく存在します。(2)も辞書に載せていますから、あると考えていいでしょう。当然文法上別の言葉です。さらに、「聞かす」(五段活用)という他動詞も存在します。
 例 昔の話をたくさん聞かされた。(聞かさ)

 質問2(質問1の延長線かもしれません)
他動詞ながら使役見たいな感じの単語(個人的な感じだから実際は違うかも)、例えば
「見せる」「聞かせる」「晒す」は、使役を表す助動詞「(さ)せる」を付た
「見せさせる」「聞かせさせる」「晒せる」と意味がう言葉ですか。

 「見る」「見せる」「聞く」「聞かせる」「晒す」に使役の助動詞をつけると、
「見させる」「見せさせる」「聞かせる」「聞かせさせる」「晒させる」となります。この内、「見せさせる」「聞かせさせる」は使用頻度が低いか、ほとんど用いられないかでしょう。「晒せる」は「晒す」の可能動詞です。
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