この人頭いいなと思ったエピソード

日米同盟について質問です。

最近集団的自衛権について議論が盛んですよね。で、それらを嫌がる人の感情はわからんではないのですが、それ以前の問題として、なんで今までは集団的自衛権を制限することをアメリカが認めてきたのでしょうか?

直感的には同盟国なんだから、アメリカが攻撃されたら日本が援軍として駆けつけるのが自然だと思うのですが、、、

集団的自衛権は国際憲章51条でも認めらている≒国際的には集団的自衛権を行使するのが普通
ということではないのでしょうか?

だとすると、これまで日本は集団的自衛権を堂々と放棄してきたはずなんですが、それってアメリカには不利益なわけで、それをどうしてアメリカが許容してきたのでしょうか?

基地を提供しているから?日米安保条約に「日本はアメリカに基地を提供する見返りとして、アメリカは日本に対して援軍要請をしない。」とでも書いてあるんでしょうか?

どうぞよろしくお願い致します。

A 回答 (9件)

>だとすると、これまで日本は集団的自衛権を堂々と放棄してきたはずなんですが、それってアメリカには不利益なわけで、それをどうしてアメリカが許容してきたのでしょうか?



日本が手段的自衛権を放棄していた状態のほうがアメリカにとって利益だったからです。ただし、冷戦終了までの話です。

そもそもアメリカから見て、アジアというのは太平洋を挟んだ向こう側つまりお隣さんなわけです。反対側の大西洋側は、北部には信頼できる仲間のヨーロッパと取るに足らないアフリカですから、それほど問題がないわけですが、アジアには、太平洋戦争終了まで「恐ろしく強力でよくわからない人種(文化)の日本人」「ヨーロッパ人としては横暴で共産主義になっちゃったソ連」「眠れる獅子?中国」と気の抜けない状態であったといえます。

そして案の定、真珠湾を攻撃されて太平洋戦争が勃発するわけです。

アメリカからみれば幸運なことに、日本は無条件降伏しましたが、ソ連もいるし、中国も共産化しそうで気が抜けないのは同じでした。日本だって、第一世界大戦後のドイツのように10年程度で戦力を復活させる可能性もあったわけです。

また、戦後処理の過程を通じて、ヨーロッパは疲弊し今後アメリカとソ連が2大強国になることも、ヤルタ会談のあたりからわかってきていましたし、ソ連は露骨に日本戦参戦と領土分割を要求してきていました。

そのため、アメリカは日本の戦後処理とその後をアメリカと資本主義国の安定のために利用することを思いつきます。まず、GHQはドイツ占領の失敗を経て、日本占領統治からソ連を排除することに成功し、日本全土を事実上アメリカの手中に収めることに成功します。

その上で、アメリカは「日本を弱体化させたまま、アジア大陸の防衛線として利用し、赤化(共産化)するアジアから太平洋とアメリカを守るファイアーウォールにする」という戦略を立てました。

要するにアラスカから延びるアリューシャン列島-日本列島ー沖縄諸島ー台湾ーマリアナ諸島&グアム&フィリピンと太平洋に哨戒ラインを引いてアジア側から太平洋に出られなくするわけです。

このアメリカの戦略のためには、戦後の日本におとなしくしてもらわなければなりません。「どうすれば日本が再軍備化しないで、アメリカの脅威にならず、なおかつアメリカの戦略に従うか?」というのが問題になったわけです。

結局のところ、日本の憲法に9条を突っ込み軍備化を数年間できないようにするとともに、航空機などの兵器研究を禁止して、さらに、米軍を駐留されることで「日本を守ってやるから、日本に基地を置かせろ、ついでに軍備をもつな」とやったわけです。
ドイツのようにすぐに軍備化されては困るから、アメリカが駐留するすることで日本の軍備化を押さえ、なおかつ日本列島をアメリカの盾として使うためには「日本防衛を米軍が担う」のはアメリカの利益になったわけです。
そして、これらの戦略をさらに有効にするために、沖縄は米軍の軍政下におき、不安定な中国大陸の情勢(結果として蒋介石が負け、中国は赤化した)ににらみを利かせつつ、先ほどの哨戒ラインを引くための軍事要塞化をおこなったのです。

ところがソ連の動きは早く、日本が撤退した朝鮮に侵入し、半島全部を占領しようとします。朝鮮半島が敵対勢力に占領されると日本が危なくなるのはアメリカもよくわかっていましたから、朝鮮半島に侵攻し38度線まで押し戻します。
このとき、当然ながら米軍による日本防衛が手薄になるために、日本に警察予備隊を作らせて最低限の防衛をさせたのです。

結局、アメリカの思惑と違って日本はサンフランシスコ条約で再独立後も9条改正の機運を見せず、アメリカとの同盟を望みました。日本としても防衛費をただ乗りで、大陸からの赤化から守ってもらえれば利益のほうが大きかったからです。
とわいえ、アメリカの防衛負担はソ連の原爆開発や宇宙開発などに伴って負担が増えたため、警察予備隊を自衛隊に改正して、日本防衛を担うことになったのです。

結局、ソ連とアメリカはその他の国々を巻き込んで2大陣営化し、西側は東西ドイツと北極海で、東側は太平洋と38度線で膠着した状態になり、それが1989年のソ連崩壊まで続いたので、アメリカもその時点までは「アメリカの予算と軍備で日本を守る」ことは利益が大きかったのです。

それが変わったのが、1990年に勃発したイラクのクエート侵攻に伴う湾岸戦争です。日本は以前と同様にお金だけ出したのですが、すでに世界は「冷戦終結後の世界的な構造変化」に対応し始めていたため、感謝広告に乗らず、その後のアフガン戦争のときは「ショーザフラッグ」と言われたため、アメリカも「もう日本を守る利益はなくなってきた」と考えるようになったのでしょう。

そのため、日本も9条の枠内で自衛隊派遣を始め、そして今回の安保改正(集団的自衛権を認める)でアメリカの支援ができるようになったのです。

アメリカとしては判断が難しいところでしょう。日本は確かに70年もおとなしくアメリカの言うことを聞いてきて、いまだに同盟国であり続けますが、明治から太平洋戦争に至る日本の軍備拡張と太平洋戦争の軍事力・技術力・兵力を考えれば
次の70年でまた日本がアメリカと敵対する大勢力に戻ることもありえるわけです。(なにせ、アメリカと全面戦争を4年もガチンコでやったのは日本だけですから)

したがって、アメリカは自国の安全のためには「日本の牙は抜き続けなければならない」わけで、日本がアメリカと袂を分けて別の道(たとえばアメリカを除いてアジア軍事同盟を作るとか)に進まれるのは非常に困るわけです。

ですので、米ソ冷戦時代ほどではありませんが、依然として米軍が日本に駐留して自衛隊を「防衛力専門の軍事力」にとどめておくのは、アメリカの利益、になるわけです。

最近日本がP-1という対潜哨戒機を作りましたよね。非常によくできています。また通常型潜水艦の素材技術などは日本が最高だと言われています。心神という次世代実証機も日本だけの技術がてんこ盛りですね。

このように日本が本気で軍事化すれば、いまでも相当な軍事力を持つことができるでしょう。それらを利用できるアメリカという立場(この間M10戦車をアメリカに見せたら、自動射撃システムがほしいと言われたらしい)からしても、米軍の駐留負担分と折り合うのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

わかりやすい説明ありがとうございました!
日本も自国の安全保障というものに向き合う時が来ているということですね。

お礼日時:2015/08/27 12:11

日本国憲法の草案をまず知ることです。


GHQ(簡単に言うと日本占領軍の司令部)たちが1週間で作ったもの。その職員達も法律の素人ばかり。連合国軍に二度と立ち向かってこないようにした憲法です。まずこのことを知っておくべきです。40年後、当時の職員が言っている。彼らは、「君ら(日本人)はまだあの憲法を使っているのか」と驚いたと言う。日本国憲法は、占領基本法だったのです。集団的自衛権以前の日米同盟・・・・。今まさに世界情勢が変わりほころび(矛盾)が出てきているのである。憲法もすぐには改正できないから、朝鮮戦争がはじまり今日まで解釈変更で対応してきたのである。一番望ましいのは、憲法改正して矛盾を無くすことが理想である。憲法改正をしない限り矛盾は付きまとっていくでしょう。
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1951年、日本独立のための交渉(吉田ダレス会談)が


行われたのですが、そこで議題にあがったのが
まさにその「日本の国際協力」です。


結論として現状は
吉田総理(当時)の交渉の結果がそのまま反映されているのです。



1951年というと、戦前にあった大日本帝国という歯止めを失った
極東地域間のいさかいが大爆発し、おとなりの朝鮮半島では、
大戦争の真っただ中。ただの紛争と思われがちですが、
朝鮮戦争では350万人がたったの3年で亡くなっています。
第二次大戦中の日本の死者は民間人込みで9年間310万人と
されていますのでその戦いの激しさはすさまじく、
実はこの交渉の時期も中国軍の参戦によりアメリカ軍は
大敗走をしていまして、その勢いを止められず、
一度は北朝鮮から奪い返したソウルをまた占領されていました。




当初、平和の理念を打ち出せば戦争は無くせると考え、
日本を管理下におき、憲法9条を編み出し、支持したアメリカも、
大日本帝国にかわりアジア圏の安全保障を実際に負担してみると
この凄惨な現実の前に考えを変えざるをえなかったわけです。

ここでアメリカ軍に実務上必要とされたのが、日本に基地を置くこと。
本来であれば戦争をした他国に基地を置き続けるのは
国際法上の慣習からも問題があるので、アメリカとしては
日本に対してかなりの譲歩をしなければなりませんでした。



というわけで本格的に始まった交渉。
日本の目標は、とにかく占領下からの「独立」と各国との「講和」。
アメリカが要求したものは、「独立後の米軍基地の設置」と
「国際協力のための再軍備」。

日本としては、交渉の中で米軍基地の設置はご存じのとおりそのまま、
再軍備についても平和条約の締結に関する調書の中で、
「将来」創設することを認めたわけです。

この判断は国内外や、特にアメリカと戦争をしていた中国からも
大反発がありましたが、(なによりアメリカ国内が意志統一
されていたかというと、当時の米国民主党政権に反発していた、
マッカーサーが日本は労働力で貢献すべき、みたいな横やりを
入れてきていて、これもまた怪しいのですが)これをもって、
日本は賠償金なしで各国との講和に至ったわけです。






この件を具体的に記した「平和条約の締結に関する調書」は以下です。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/shiryo/ …

(すべてdjvuファイルです・・・って、普通は見れないと思いますので、
http://www.jacar.go.jp/search/syosin_2.html
などにブラウザを使った読み方が書いています。)
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守れ無いと憲法に書かれているから、守ら無い現実が作れるはずが無いのです。

寧ろ、出方を調べるリトマス試験紙的な役割ですね。敵を判断するものになっているでしょう。
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何かこじつけの論理ですが?


憲法の考え方で集団的自衛権をみとめないだけでアメリカは関係ないでしょ?
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アメリカですら、呆れています。


世界で唯一占領憲法を後生大事にしているのは日本だけだからです。

未だ嘗て、そのような国はありませんでした。

普通の国家なら自主憲法に変更します。
そうしないのは、国民が独立を望んでいないからです。
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アメリカは、何十年も前から「憲法を言い訳にするな」と言ってきてますよ。


日本のメディアがあまり報道しないだけです。
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戦後のGHQ統治時代の遺産であると書物で読みました。


書名は忘れましたが、その内容だけでも。

GHQ統治時、日本の再軍備についてGHQ内の軍部とリベラル派の対立があり、結果的にリベラル派の政策が採用され、憲法9条を含む日本国憲法を押し付けられました。
軍部の主張は「東西冷戦を踏まえ、日本に再軍備させ、アメリカ側にしたい」というものだったそうです。
その後、吉田茂内閣時代にアメリカ国防長官より日本の再軍備要請があったそうですが、憲法9条を盾にこの要請を断りました。
GHQが軍隊を持つことは「駄目」と言っていたのですからこの要請は調子が良すぎます。
内需復興にその費用を充てた結果、経済復興を推し進めたと言われています。
その後、岸信介内閣時代に安保改正問題が出ます。
当時の安保改正反対は社会現象になりましたが、結果は協定を続行することに。
この時に、沖縄基地問題が根深くなったと言われています。
そして、現在に至っています。

戦後、アメリカが軍隊を持っては駄目だと言って来たので、敗戦国日本は受け入れた。

その後、もう軍隊を持っても良いよとアメリカが言ってきたが、今度は日本が拒否した。

自衛隊を有することで、「日本国の軍隊」という言葉が様々な解釈で独り歩きを始めた。

日米安保では集団的自衛権を根拠に日本が攻撃を受ければアメリカは軍隊を派遣してくれる。
でも、日本には「軍隊」が無いので派遣自体出来ない。
その代わり、金銭的な面で日本が頑張ることでそのバランスを何とか保ってきた。

そして、今回の集団的自衛権の問題、と私は思っています。

余談
様々なメディアで言われている事ですが、日本近海だけでも全く平和では無いと思います。
村山富市元首相が
「喧嘩をするつもりも無ければ、喧嘩道具も日本は持っていないと世界中に発信すれば、日本はどの国からも攻撃を受けず、侵略される心配は無い」
といった趣旨の発言をしていましたが、質問者様はどのように思われますか?
私には、「いつでも侵略してください。抵抗も出来ませんのでお待ちしています」
というのと同じように感じます。

攻撃をするための「軍事力」ではなく「国防」の為の軍隊があれば十分なハズなのですが、アメリカとお付き合いをすると兎に角彼らは他所の国に介入ばかりします。
集団的自衛権を盛り込まれた協定を結べば、当然戦争に参加しなければならないわけですから、この点が問題なわけですよね。
私は戦争を経験していませんが、戦争など行きたくありません。
同盟国が始めた戦争に参加して、知り合い・家族が死んでいくことにも耐えれません。
しかし、世界中で紛争も含めて戦争は絶えず起こっています。
日本国民の主張は、世界の常識からみて現実逃避な主張をしている、と言われればその通りのようにも思います。
私は、自衛隊を正式な日本の「国防軍」とし、その「国防軍」が戦争に自らいかない様に我々国民がしっかりとした政治意識で運用して行くしかないと思っています。
そして、軍事同盟は破棄すべきです。
「軍隊など要らない」という発言は、「日本国民は政治意識の低い国家だ」と自ら言っているようで残念に思います。
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この回答へのお礼

丁寧なご説明ありがとうございました。

「喧嘩をするつもりも無ければ、喧嘩道具も日本は持っていないと世界中に発信すれば、日本はどの国からも攻撃を受けず、侵略される心配は無い」
といった趣旨の発言をしていましたが、質問者様はどのように思われますか?
私には、「いつでも侵略してください。抵抗も出来ませんのでお待ちしています」
というのと同じように感じます。

⇒これは同意します。


私は、自衛隊を正式な日本の「国防軍」とし、その「国防軍」が戦争に自らいかない様に我々国民がしっかりとした政治意識で運用して行くしかないと思っています。
⇒軍隊は必要だと思いますね。自衛隊は実質明らかに軍隊だと思いますし、日本も自国の安全保障について真正面から取り組むべきだと思います。文民統制を機能させるようにしっかりとした政治家を総理大臣なり防衛大臣なりに選びたいものですね。


そして、軍事同盟は破棄すべきです。
⇒同盟破棄については、アメリカ軍が駐留することのメリットもありますので、破棄まではしなくてよいかと。ただ、日本が自前でできることは自前で行い、沖縄の負担を軽減するべきだとは思います。地理的に沖縄が防衛の要地なので、日本が自前でやっても沖縄の負担は減らないかもしれませんけども。

お礼日時:2015/08/27 12:17

憲法9条のせいです。


しかもアメリカの息が掛かった憲法ですので。
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