街中で見かけて「グッときた人」の思い出

BDFの自作技情報を整理しています。
私は水酸化ナトリウムで自作しています。
時々、Kが弱いとの記述があります。
意味が理解できません。

使用する触媒の純度や、リン酸カリウムや炭酸カリウムを使用する文脈でKが弱いなら理解できます。
私はその文脈で通常使っています。

アルカリ触媒法によるBio Disel Fuel
Transesterification
に関する質問です。

A 回答 (2件)

>>『水酸化カリウム(KOH)は苛性ソーダより弱いから、量を1.4倍にして


>>使うこと』
>>モルから見ても 1.4 という数字がでてこないので混乱しています。
>>分子量もKOHの方が多いし・・・・・

ご紹介いただいたのHPを見ましたが、恐らく、こういうことじゃないですかね?


まずは1.4倍の算出根拠から。

話を簡単にするために、メトキシドで考えます。

 [反応式]
  1)CH3OH+NaOH→CH3ONa (ナトリウムメトキシド)
  2)CH3OH+KOH→CH3OK  (カリウムメトキシド)

どちらも1molのメトキシドを作るためには1molのアルカリが必要ですので
メタノール1molなら、NaOHは28g、KOHは36g必要になります。

ですからKOHの必要量はNaOHの場合と較べて

   36 ÷ 28=1.2857(倍)・・・・・・・・・式1

になります。

で、これは『濃度100%のアルカリを利用したときの必要量』ですね。
ところが、試薬は100%ではありませんので、ここでその分の補正が必要に
なります。
いまJISの試薬特級を見てみますと、NaOHは96wt%、KOHは85wt%で、市販の
薬品も大体これに近似として考えてみます。

すると水分の補正式は「NaOHの水分量 ÷ KOHの水分量」となりますから

0.96/0.85 = 1.1294(倍)・・・・・・・・・式2

となります。

となると、必要になるNaOH量を求めるには式1と式2を掛けあわせれば
okで、結果は1.45倍になり、仰る「1.4倍」に近似になりますね。
(0.5の誤差は、想定している水分量の差でしょう)


次に「弱い」の表現について。

私の考えでは、同じ量の油を処理するのに、KOHはNaOHの1.4倍必要な事から
「弱い=量が沢山必要」と表現しているんじゃないかと思います。

で....。
ご紹介のHP、どうやらどなたかが和訳されたみたいですね?
となると、原文がどういう風になっていたかが根本じゃないですか?

技術英語ってのは結構訳しにくいものですから、その段階での誤訳って可能性
が高いと思われます。

例えば、この場合「Sweet」とか有れば、化学論文(?)で使われている事を
考慮せずに意訳すると「緩やか」とでもする人がいるのかもしれませんが、化
学論文ということを考慮して、正確に意味を表現するなら「同質量でのOH量が
少ない」となります。
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この回答へのお礼

そうか!
式1と式2とを!

全く気づきませんでした。
昨日 やっと注文した水酸化カリウムがとどいて、何?
85%?? と思っていたところです。

水酸化ナトリウムの3倍近い価格に驚きました。

御丁寧な御回答ありがとうございました。
これで夜もぐっすり眠れそうです。

お礼日時:2004/07/12 21:50

ご質問前段の「Kが弱い」という意味は私も解りません。


どのような文献でその表現を使っていたのか?をご紹介いただければ、前後の
文脈から意味を読み取る事も可能ですが.....。


で、表題の「BDFにはNaOHかKOHか」について。
拙い知識なので、間違っていたらご容赦を。

BDFって、結局はアルコールと触媒を使って、植物油や動物脂肪のトリグリセリドを
アルキルエステルに交換する「エステル交換(反応)」だと思うんですね。

となると、相方(トリグリセリド)は固定なので、方法論の違いはエステル交換を
行うためのアルコール源を触媒(アルカリ)が出発点になります。


先ずはアルコール源を考えてみます。
代表的なアルコール源としてはエタノールかメタノールになりますよね?
(もちろん、他のアルコール類でも可能ですが、経済コストを考えるとこの二つに
 絞られます)

次に触媒を考えてみます。
エステル交換を行うために、メタノールの場合はメドキシド(CH3O-)が、エタ
ノールの場合はエトキシド(C2H5O-)が必要となりますので、アルコールとアル
カリを反応させてこれらを作ります。

このときのアルカリは、強塩基であればあるほど収量が増える(一定量のアルカリ
アルコールから、エトキシドorメトキシドが多く取れる)ことになりますので
一般的にはNaOHかKOHを使う事になると思います。

  ※:ですからCaCO3などはこの段階で候補から落ちると。
    Ca(OH)2が候補から落ちるのは別の理屈だったと思います。
    (たしか沈殿生成が理由だったと。)

となると、組み合わせとしては
  1)CH3OH+NaOH→CH3ONa (ナトリウムメトキシド)
  2)CH3OH+KOH→CH3OK  (カリウムメトキシド)
  3)C2H5OH+NaOH→C2H5ONa (ナトリウムエトキシド)
  4)C2H5OH+KOH→C2H5OK  (カリウムエトキシド)
の4つになりますが、

  a.NaOHはエタノールへの溶解度が低いため、固体のNaOHでは3)
   の反応速度は遅い。
  b.KOHはNaOHに比較して分子量が大きいので必要量が多くなる。
  c.カリウムメトキシドは反応が遅いために収量が落ちる(確か....)
  d.市販のKOHは水分を多く含むためにエステル交換反応を阻害しやすい

   注)上記Cは出来たらご自身でも再検してください。

という理由から、実際は1)か4)を使う方法が一般的になっていると思います。

ですから、NaOHでもKOHでも、どちらでも良い(どちらも一法)って事になるん
ではないでしょうか?
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この回答へのお礼

大変詳細な御回答に感謝いたします。
ゆっくり読んでみます。

さて、KOHが弱いとする不思議な記述はBDF関係のあちこちで散見されますけれど以下のURLにもあります。

『水酸化カリウム(KOH)は苛性ソーダより弱いから、量を1.4倍にして使うこと』
URL : http://journeytoforever.org/jp/biodiesel_make2.h …

モルから見ても 1.4 という数字がでてこないので混乱しています。分子量もKOHの方が多いし・・・・・

まったく理解できません。

お礼日時:2004/07/12 17:24

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