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今更のようで恐縮ですが、『竹取物語』中の帝(みかど)が、かぐや姫に入内を要請しますが、これは「結婚要請」と解説されているのが大半です。ということは

質問1 帝に、正式な妻(皇后)はその段階でいない、と考えてよいのでしょうか?
質問2 当時の帝の慣習(?)として、既に妻、もしくはそれに準ずる者はいるが、かぐや姫は、彼女らより上、つまり正室として迎え入れたい、ということでしょうか?

 よろしくお願い致します。

A 回答 (2件)

質問1 帝にはすでに后たちがいます。



『竹取物語』本文にそのことを窺わせる箇所があります。質問2にも関わる箇所なので、以下に引用します。
「つねに仕うまつる人を見たまふに、かぐや姫のかたはらに寄るべくだにあらざりけり。異人よりはけうらなりと思しける人も、かれに思し合すれば、人にもあらず。かぐや姫のみ御心にかかりて、ただ独り住みしたまふ。よしなく御方々にも渡りたまはず」。

帝がかぐや姫を連れて行くことは出来ず未練を残して帰る際、かぐや姫と歌を交わした後の場面です。
「かぐや姫のみ御心にかかりて、ただ独り住みしたまふ。よしなく御方々にも渡りたまはず」とあり、宮中に戻った帝はかぐや姫のことばかりが心にかかって、誰も側にお召しにならないこと、理由もなく后たちの方にお渡りにならないことが描かれています。
「よしなく御方々にも渡りたまはず」ですから、後宮の殿舎を賜った女性達がいることが分かります。


質問2 帝はかぐや姫を后や女御として迎えようとは考えていません。肉体的な関係を伴って、側に仕える女房という扱いと考えられます。

これは前掲の「つねに仕うまつる人を見たまふに、かぐや姫のかたはらに寄るべくだにあらざりけり。異人よりはけうらなりと思しける人も、かれに思し合すれば、人にもあらず」から窺えると思います。
帝がかぐや姫と比較しているのは「つねに仕うまつる人」、日頃帝の側に仕えている女房たちです。后たちとかぐや姫とを比較して考えてはいません。つまりもしかぐや姫が宮廷に出仕したなら、帝の側に仕える女房のポジションに納まると考えられます。
そしてもちろん、かぐや姫の類まれな美しさを目にした帝は下心がありますから、ただ事務的に仕えるといったものではありません。

そもそも、帝は竹取の翁にかぐや姫が宮仕えすれば叙爵しようと仰せになるように、かぐや姫の後ろ盾となる翁の家は貴族ですらないですから、それを帝の一存で身分ある有力な家々の姫君たちと同格か、それ以上の扱いで入内させるのは難しいと思います。
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この回答へのお礼

「側に仕える女房」ですね。

引用、ありがとうございます。本文、しっかり読まないといけませんね。

ご丁寧なご回答、感謝致します。

お礼日時:2016/09/14 09:21

>質問1 帝に、正式な妻(皇后)はその段階でいない、と考えてよいのでしょうか?



いる。

>質問2 当時の帝の慣習(?)として、既に妻、もしくはそれに準ずる者はいるが、かぐや姫は、彼女らより上、つまり正室として迎え入れたい、ということでしょうか?

下。
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この回答へのお礼

なるほど、ですね。

帝からすれば、姫は年齢的にも「娘」のような存在かな、と。。。

早速のご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2016/09/13 12:32

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