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[1+e^x]/[1-e^x] = Cx
C:定数

をxについて解きたいのですが、Lambert W 関数で解けるかと思い、ここ数ヶ月、取り組んでおりますが、うまい解法が見つかりません。Lambert関数に使われる ye^yの形にまで持っていければいいのですが、能力が足りませんでした。

よろしくお願いいたします。

A 回答 (5件)

siegmund です.


回答 No.4 へのお礼を拝見しました.

批評がましくて大変失礼なのは十分存じておりますが,
ちょっとコメントさせて頂きます.
また,電気化学は素人ですので,誤解がありましたらご容赦下さい.

話の組み立ては大体理解したつもりです.
無限に広いポーラス体を考えて,厚さ方向を x 軸に取る.
反応体が x 軸方向に拡散してゆくが,
拡散の流束密度は Fick の法則によって反応体の局所密度 C(x) の勾配に比例する.
これが①の j(x) = De * dC(x)/dx .
次に反応物が消費されて電流 i が流れるが,これは局所密度 C(x) に比例するだろう.
比例係数がちょっとややこしいが,これが②の i(x) = C(x)/C(0) i0 exp(-FαV/RΤ) .
反応物が消費されるとその分流束が減るので,流束の減少分が消費反応物に等しく,
すぐ上のことから電流に比例する.
これが③の dj(x)/dx=i(x).

まず①ですが,拡散は密度が高い方から低い方に向かいますから,
①式は右辺に負号が必要で j(x) = - De * dC(x)/dx が正しいでしょう.
また③も,流束の減少分が電流に比例するのですから,これもどちらかの辺に負号が必要です.
負号2箇所落ちていて,結果オーライになっています(^^).
また,③式そのままでは物理量の次元が合いません.
流束の連続の式により dj(x)/dx = -∂C(x,t)/∂t です.
多分,反応物が電荷を放出するのですよね.
Δt 時間に反応物が (-∂C(x,t)/∂t)Δt 消えますから,
この消えた反応物がどれくらいの電荷を放出するのかの比例係数が必要です.
仮に係数を Q としますと,Δt 時間に Q(-∂C(x,t)/∂t)Δt だけの電荷が放出されるますので,
電流は A(-∂C(x,t)/∂t) になります.
したがって,③は dj(x)/dx = -Qi(x) と修正するべきでしょう.

①②③から
d^2C(x)/dx^2 = q^2 C(x)
の形の微分方程式が得られて,解は A,Bを未知定数として
C(x) = Ae^(qx) + Be^(-qx)
です.
そこからあとがよくわかりませんでした.
dC(x)/dx の x=0 での値がゼロになるような境界条件を採用しているように見えますが,
もうひとつの境界条件は何なのでしょう?
また,I/Imax = [1+e^(2Φ)]/[1 - e^(2Φ)]/Φ の I, Imax は i(x),imax と同じものですか?
もしそうだとすると,右辺のどこにも x が入っていませんが・・・?
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siegmund です.


stomachman さん,お久しぶりです.

何をやりたいかによりますが,化学の議論をするのでしたら
stomachman さんの方針の方がよさそうですね.
一般化 Lambert W 関数を用いて解を書くと格好いいですが,
その関数の性質がよくわかっているわけではないので,
結局数値計算になったり,漸近展開などになったりします.
前の私の回答はちょっと Lambert にこだわりすぎたかも知れません.

方程式を数値的に解くことについては stomachman さんの書かれているとおりです.
同じことですが,y = coth(X) と y = 2CX の交点と見た方がわかりやすいかもしれません.
coth(X) のグラフを考えると,正の解 g(C) は
(1)  |C| → 0 で g(C)→+∞
(2)  |C| → +∞ で g(C) →0
で単調減少であることははすぐにわかります.
さらに coth X のローラン展開(X → 0)
(3)  coth X = 1/X + (1/3)z + ・・・
および漸近展開(X → +∞)
(4)  coth X = 1 + 2e^(-2X) + ・・・
を用いれば極限値への近づき方の振る舞いも議論できます.

g(C) の振る舞いは単純ですから,
両極限 |C|→0,+∞ での漸近形とグラフがあれば大体よしではないでしょうか.

なお,coth(X) (ただし X>0)に対して内挿式
coth(X) ≒ 1 + (1/X)
が用いられることがあります.
(3)(4)の右辺第1項同士をつなぎ合わせたものですね.
この内挿式を用いると質問の式が解析的に解けるところがミソです.
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この回答へのお礼

siegmund さま
stomachman さま

ご報告が遅くなりすみません。Non-wiredでした。

電池などのポーラス体の中での電気化学反応を制御するのは、反応物輸送と電気化学反応論です。
液体に浸漬されたポーラス体の中を、反応物(溶存酸素など)が拡散して触媒に到達すると、その溶存ガス濃度とおかれた電位によって、電流が発生します。ポーラス体はシート状で、片側が液体、もう片側が金属板(電位制御)になっております。xをポーラス体の厚み方向とすると、

j(x) = De * dC(x)/dx (j:液中の反応物流束)   ①
i(x) = C(x)/C(0) i0 exp(-FαV/RΤ) (i:発生電流 Tafel式) ②
Deはポーラス内部の有効拡散係数、C(x)は反応物濃度、C(0)はバルクでの反応物濃度(無次元化)、i0は交換電流密度(自然電位での勝手に流れる電流)、F:ファラデー定数、V:電位、α:移動係数(つじつま合わせ) です。
液中の反応物流速の変化量が、消費された反応物量=電流に変換された反応物量であるとしますと、
dj(x)/dx=i(x)   ③

①、②、③から
De*d2C(x)/dx2 = C(x)/C(0) i0 exp(-FαV/RΤ)

i0 exp(-FαV/RΤ) は拡散係数が無限大の場合の電流とみなせますので (C(x)/C(0)=1の場合)、これをimaxとおきますと
d2C(x)/dx2 = imax/[De*C(0)]*C(x)
Φ=L*√{imax/[De*C(0)]}、Lは総厚みとしますと、
I/Imax = [1+e^(2Φ)]/[1 - e^(2Φ)]/Φ
で、質問に至りました。(1992年の論文)
電流は測定できますし、厚みは変更できますので、電流関連の関数 vs 厚み のプロットを取って、厚みゼロへの外挿をすることで、拡散に影響されない電流値を定義できるかと考えました。Imax内部のαや有効拡散係数を個別に測定するのは難しく、堕落した方法論を構築したいと思っております。
物理学ほど難しくないはずなのですが、この両式を解析的に統合した例がなかったので興味を持ってしまい、若干、ドツボにハマっております。進展ありましたらご連絡します。ご迷惑でなければ共著とさせていただきます。来週は図面期限なのに。。

お礼日時:2017/02/18 03:39

解を表す関数の性質をいろいろ使って理論を展開したい、というご趣旨かと思いますが、そういう格調高い話はsiegmund教授におまかせするとして、とりあえずご質問の方程式を解く話に限定してみると、


  X = x/2
  f(C,X) = 2CX+coth(X)
とおけば
  f(C,X) = 0
という方程式で、C≧0なら解なし、C<0なら解は2つあって、何らかの関数gを使ってX=±g(C)と表される、というところまでは自明。この関数g(C)の値は数値計算で出すわけで、Newton法で高速で計算できます。というのは2次収束(反復の度に有効桁数が倍になる)という性質を持つからで、高々数回の繰り返しで足りるでしょう。
  X[n+1]=X[n] - f(C,X[n])/f'(C,X[n])
ここに
  f'(C,X[n])=2C-1/(sinh(X[n]))^2)
です。出発値は、たとえば第1次近似
  coth(X)≒1/X
を使って、
  X[0] =√(-1/(2C))
とすれば十分。
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siegmund です.



多少なりともお役に立てそうでよかったです.
Fick の法則は拡散の基本ですので物理屋にもなじみが深いですが,
Tafel (でいいのですよね)の式は初めて耳にしました.
前の回答で書きました論文には物理のいくつかの場面で現れるのが
Lambert W の一般化の動機だというようなことが書いてありますが,
化学でも現れるのですね.
私が申し上げるまでもないと思いますが,Google で
"generalized Lambert W function" で検索するといろいろ出てきます.
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物理学者の siegmund と申します.



ご質問の式を変形しますと,B=1/C として
(1)  e^x = (x-B)/(x+B)
になります.
(1)の右辺が単に x-B, あるいは 1/(x+B) であれば Lambert の W 関数を使って解が表現できますが,
右辺がそのような形になっていません.
もちろん分数式を1次式に書き直すことは出来ませんから,
ご質問の式の解は Lambert の W 関数では表現できないと思います.

最近 Lambert W 関数の一般化が提唱されているようで,例えば
https://arxiv.org/pdf/1505.01555.pdf
には 2006 年に一般化が Scott によってなされたと書いてあります.
ご質問の式は y = x + B と変換することによって
(2)  ye^y = e^B y - 2e^B B
と変形できて,上の論文の§3.1 のはじめの式の形になりますので,
その後に書いてある r-Lambert function で書くことはできます.

結論
(A) ご質問の式の解は Lambert の W 関数では表現できない.
(B) 一般化 Lambert W 関数を用いれば表現できる.
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この回答へのお礼

ジークムンドさま
なんとお礼を言っていいやら、ありがとうございました。
実はFickの法則とTarfel式から上記式が出てまいりまして、
ポーラス体中の電気化学反応を一般化できないかと試行錯誤しておりました。
化学者の中では数学が好きな方ですが、さすがです。
早速試してみまして、締め切り時間前にこちらでご報告させていただきます。

お礼日時:2017/02/17 04:07

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