素朴な疑問です。
よく物体に色がついているのは、その色の波長を反射しているからだといわれます。
例えば、赤い物体は赤い波長を反射して、それが目に届くから赤くみえると。
ここで2つ質問です
問1.
ある色の波長の光を反射する物体は、どういう仕組みで、その波長(だけ?)を反射するのでしょうか?
物体の種類によって仕組みが異なる場合は、何か具体的な一例を挙げていただければ嬉しいです。
ただし、いわゆる構造色については除外してください。
問2.
太陽光をあてて、ある色の波長の光を反射するということは、他の波長の光を吸収しているのだと思います。
では、その吸収された光(光子)は物体の中でどうなるのでしょうか。
或いは、光を吸収した物体(の原子?)にどのような変化が生じるのでしょうか?
よろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
多分、コレで両方の質問の回答になるかと存じますが…。
光の波長の反射ですが、確か全ての波長の反射速度・反射角度が違うハズです。
ですから、単に1つの色だげが反射される訳ではなく、全てが反射されている…と云った方が正しいかな…と思います。
構造色…とは別物ですが、人間の目には白く写ってるモノの大半は透明らしいです。
白い色って本来存在するとかしないとか…。
ホッキョクグマの毛の色は白では無い。
つまり、光の反射?によって白っぽく見えるだけらしいです。
↑こんな感じです。
聞きたい事を回答してない気がしますがこういう事では無いでしょうか?
No.2
- 回答日時:
青い鳥は、正面から見ても斜めから見ても青い鳥ですね。
だから No.1 の方が書いている事は、現実と合致しませんね。
さて物質は色を吸収するのですが、光を含む電磁波というものは、その波長によってエネルギーが違います。
(高校物理の範囲)
そして各材料は、このエネルギーなら吸収できるけど、こっちのエネルギーは小さすぎて吸収できない、
こっちのエネルギーは大き過ぎて吸収できない、という、その材料に特有の波長を持っています。
それによって材料の色が決まるのです。
http://ene.ed.akita-u.ac.jp/~ueda/education/sent …
吸収された光エネルギーは、やがて熱エネルギーに変わります。
だから黒色に虫眼鏡を当てると火が出るんですね。
ご回答ありがとうございます。
> そして各材料は、このエネルギーなら吸収できるけど、こっちのエネルギーは小さすぎて吸収できない、
> こっちのエネルギーは大き過ぎて吸収できない、という、その材料に特有の波長を持っています。
単純な原子モデルについて周囲の電子のエネルギー順位が変化することは学校で習ったので、これは理解できます。
ただ反射しない全ての波長を吸収できるものなのでしょうか?
例えば、赤いリンゴは赤以外の波長を全て吸収できるような励起状態と基底状態のエネルギー差を、うまい具合に原子(分子)構造としてもっているということなのでしょうか。
> 吸収された光エネルギーは、やがて熱エネルギーに変わります。
この辺の仕組みを知りたくて、問2を書きました。
要するに物体内部で、電子の軌道の遷移を繰り返すことで最終的に熱(赤外線)になるという理解で良いのでしょうか。
あと、エネルギー順位というのは電子の軌道の遷移以外にもありますか?(ありそうですね)
No.3
- 回答日時:
基本的には、可視光に対応するエネルギー準位の差をもつエネルギー準位組が
存在し、かつその組で光吸収が可能なら、その光は吸収されます。
可視光領域に吸収帯を持つには、様々な仕組みが存在しますが、
そのー例を挙げると、例えばベンゼン殼を多数含む物質では、
ベンゼン殼の共役π電子が可視光領域の光を吸収します。
これは、物質が色を持つ仕組みのほんの一部でしかありません。
発色の研究は19世紀中頃から始まり、現在も続いています。
エネルギーを吸収した電子は時間が立つと光を放出して元に戻ります。
ただし、光を吸収した時のエネルギー準位の組以外にも、様々な
遷移のルートがたくさん存在しますので、吸収と同じ色の光で発光することは
まずありません。赤外領域の放射になるのが普通です。
ご回答ありがとうございます。
> 基本的には、可視光に対応するエネルギー準位の差をもつエネルギー準位組が
> 存在し、かつその組で光吸収が可能なら、その光は吸収されます。
No.2様のお礼でも書きましたが
単色の物体はその波長以外のすべて可視光線の波長を吸収する、エネルギー順位組が存在するのでしょうか?
> ただし、光を吸収した時のエネルギー準位の組以外にも、様々な
> 遷移のルートがたくさん存在しますので、
この辺が知りたいです。
よろしければ検索するためのキーワード等をご教示いただければ幸いです。
No.4
- 回答日時:
ある波長が物質に吸収されると、その分子の振動(熱)や
分解(劣化)になります。
熱の場合は再び輻射されます。(波長は変わりますが)
(反射は表面の原子の最外殻電子の励起と輻射)
ご回答ありがとうございます。
> ある波長が物質に吸収されると、その分子の振動(熱)や
> 分解(劣化)になります。
なるほど電子のエネルギー順位の変化だけではなく、分子の振動という形にもなるのですね。
> 熱の場合は再び輻射されます。
振動した分子から、どのような仕組みで熱(赤外線と理解します)の輻射が生じるのでしょうか。
アンテナの素子の中をを電子が行き来して電波は発生するのと同じような感じなのかな。
No.5
- 回答日時:
生物学的な側面も忘れてはいけません。
例えば、TVや液晶モニターなどは、大抵3色しか表示していませんが、人間の目にはフルカラーに見えています。これは人間が3色型色覚という3つの独立した色のチャンネルを持っており、それらがどの程度刺激されるかによって、さまざまな色として認識しているためです。なので、物理的に単波長の色と、同じ色でも3原色で作られたものでは、構成している光の波長というのは別物です。
ご回答ありがとうございます。
人間は3種類の錐体細胞をもつことで色を識別しているということですね。
ただ、今回は人間側(受光側)ではなく物体側(反射する側)の方に絞らせていただければと思います。
No.7
- 回答日時:
大雑把に書きますと、物体の持つ熱エネルギーというのは、
分子や原子や電子など、質量を持つ粒子の運動エネルギーの集まり、と考えて下さい。
さて今、エネルギー 100 J 相当の波長の光子1個が物質に吸収されたとしましょう。
それが原子 1 個に完全に吸収されたなら、その原子の運動エネルギーは 100 J 増えますね。
もし原子 10 個だったら 10 で割って 10 J だし、原子 100 個なら 100 で割って 1 J ですね。
では、その 1 J だけ運動エネルギーが増えた原子が、その運動エネルギーを再び光エネルギーに変えたら
どうなるかと言うと、1 J に相当する波長の光が放出されますね。
100 J 相当の波長の光エネルギーを受け取って、1 J 相当の光エネルギーを放出するわけです。
温度が高い物体(平均的な運動エネルギーの大きい物体)ほど、統計的に波長の短い光を放出するという理論が、
熱輻射という理論になります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E6%94%BE …
光の一種である電磁波を使って、運動エネルギーを産み出す事ができるし、
反対に運動エネルギーを使って磁石を回転させれば、電磁波を作る事ができますね。
原子も分子も電子も、ミクロ的に見れば電荷を持っていますから、それが運動すれば電磁波が出そうですね。
もちろん熱エネルギーというのは、光エネルギーとして輻射熱として放出されるだけではなく、
固体間の熱伝導や、気体への対流など、様々なルートで逃げていきます。
ご回答ありがとうございます。
ただ申し訳ありません、初めの部分から疑問が生じました。
> さて今、エネルギー 100 J 相当の波長の光子1個が物質に吸収されたとしましょう。
> それが原子 1 個に完全に吸収されたなら、その原子の運動エネルギーは 100 J 増えますね。
> もし原子 10 個だったら 10 で割って 10 J だし、原子 100 個なら 100 で割って 1 J ですね。
私は、光子の吸収は電子(やその他の素粒子)の軌道やエネルギー順位の変化をもたらすものという理解でいました。
それだけではなく、原子(或いは分子)の運動エネルギーの変化にも作用するのですか?
# 赤外線域の波長の光子がその様に作用するというのは、温度上昇をさせるという経験上、
# なんとなく理解できます。
# ただ、他の波長の光子もその様に作用するのでしょうか?
また光子一個のエネルギーhνが、複数の原子(或いは分子)に分割されて吸収されるということがあるのでしょうか?
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
電子の軌道が変わるという事は、電子の飛び方が変わるという事ですよね。
つまり質量を持った粒子の運動方法が変わるという事ですよね。
これと熱との関係を熱振動と言います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E6%8C%AF …
あと、しばしばレーザー光線を使って原子を絶対零度の近くまで冷却するという実験があります。
http://www.kozuma.phys.titech.ac.jp/research_cat …
光子1個のエネルギーが、複数の原子や分子に分散するという事は、あり得ます。
それは光子1個のエネルギーが1個の原子に吸収され、その原子の運動エネルギー(熱エネルギー)が
周辺の原子に伝搬する(超短時間で)と考えても良いですが、
光子の粒子じゃなくて波としての性質に注目して、波は空間に分布しているから、
その空間の原子集団に影響すると考える方が、量子光学に近いのではないかと思います。
お礼が遅くなってしまいまして、大変申し訳ありませんでした。
今まで持っていた考え方と違う知識を教えていただきまして
とても参考になりました。
教えていただいた情報を元に、もう少し自分で調べて行きたいと思います。
何度もご回答のお時間をとっていただきまして、本当にありがとうございました。
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