No.3ベストアンサー
- 回答日時:
おっしゃるとおりですね。
ムハンマドのようにきちんと聖典を残しておけば混乱をさけることができたでしょうし、インチキとしかいいようのない経典が仏説として大手をふってまかりとおることもなかったでしょう。
当時の釈迦の教えというのは、どちらかというと理論的というより人により機により教えをわかりやすい言葉で説いていたと思うんですよ。初期に成立した経典などではその色彩をきわめて強く残していると思います。以下、初期経典の「サンユッタニカーヤ」から引用しましょう。----以下引用
釈尊の時代のあるインドの王様が、最愛のお妃さまにこんな質問をした。「この世の中で、妃にとっていちばん大切なのはいったい誰かね」。この質問に対してお妃さま、「それはもちろん王様でございます」とは答えなかった。
「王様、この世の中で私にとっていちばん大切なのは、自分自身でございます」とお妃さまは答え、さらに「王様には、ご自分よりも大切な人が誰かおられますか」と反対に問いかけてきたのであった。
この思いがけない質問に対して王様は、「私にしても、自分よりも大切な人はどこにもいない」と答えるしかなかった。
しかし、もう一つ納得できないところがあったらしく、後日、この話を聴いてもらおうと釈尊を訪ねた。王様の話を静かに聴いておられた釈尊は、深くうなずき詩をもってお答えになった。
「すべての人にとって、いちばん大切なのは自分自身である。世界中どこを探しても、自分よりも大切な人を見つけることは出来ない。だからこそ、自分を大切にするのと同じように、他の人をも大切にしなければならない。本当に自分を大切にできる人は、本当に他の人をも大切にできる人である」
---引用終わり
以上のように単純な疑問から「自分が愛しい」のだからこそ「他人にも大切にしなければならない」という教えにもっていっているんですね。きわめてわかりやすいです。ですから、釈迦の考え方いうのは、教えはその場に応じて説かれるものであり、経典という書物にする必要も感じなかったのでしょう。
ところがややもすると「わかりやすい」のは「低級な教え」であり「難解なもの」は高級だといういう意識にとらわれがちです。中国においては初期経典はほとんど顧みられることなく、もっぱら法華経、大日経などの大乗経典が尊重されました。このあたりも問題なんですよ。それを全く知らずに釈迦没後数百年たって成立した経典を「これこそ釈迦の教えだ」「今の時代は末法だ」なんていっている人達を見るとゲンナリします。
なにかわからない点があれば私の知っている範囲でお答えしますよ。
早速のご回答ありがとうございました。
<釈迦の考え方いうのは、教えはその場に応じて説かれるもの>なのですね。
したがって<経典という書物にする必要も感じなかった>になるのですね。
釈迦の温厚な人柄を示しているようですね。
No.13
- 回答日時:
釈迦の死後すぐ直弟子達が集まって教えをまとめようとした時、すでに大乗仏教、小乗仏教の二つに分かれたそうです。
きっちりとした芯がないためかと。弟子達の人数が多すぎるのも、さまざまな分派を産む一因だったかも。釈迦の活動していたインド周辺から中国へ伝わるまでにも、ずいぶん内容が変わってるでしょう。
ご回答ありがとうございます。
<釈迦の死後すぐ>、<すでに大乗仏教、小乗仏教の二つに分かれた>そうです。根本経典を編さんできるような、きっちりとした芯がないため、なのでしょうね。釈迦は、時場所等の状況に相応しいように柔軟に(画一的でなく)教えていたのでしょうね。
No.11
- 回答日時:
「解釈が違ってもいい」となったのは
釈迦の死後、100年後くらいからで
それまでは
違う解釈をするのは破戒僧だとされてました
そこで「解釈は違っても、ちゃんと会合とかに出るのであれば、破戒僧ではない」
と破戒僧の概念を変えたことで
仏教の多様化が始まります
それによって、諸外国に広まっていくんですね
キリスト教も、似たようなことがあって
有名なとこだとクリスマス
もともと、ローマで行われていた冬至の祭りを
「キリスト教に関係ないからやらない」ではなくて
「イエス様が生まれたことをお祝いするお祭りにする」
ってことで、取り入れた
そんな風に
その土地の慣習などを巧みに取り入れてきて
広まっていくのですよね…
だから
エホバの証人(異端とされてますけど)は
クリスマスはお祝いしないですし
再度のご回答ありがとうございます。
たとえば、<破戒僧の概念を変えたことで
仏教の多様化が始まります。>ですね。この変えることは、多くの宗教で実施して(されて)いるのですね。この現象により、その宗教は、<広まっていくのですよね> 教祖の釈迦やキリストは、喜んでいるのが、悲しんでいるのか、心配です。
No.10
- 回答日時:
他の方もおっしゃってますが
ブッダのいた当時、紙などに記録することが困難だった…というかそういう習慣もなかったようです
ブッダは弟子たちの理解度や習得度によって、説法を変えていたようです
なので、ブッダの死後
弟子たちは
「私はこう聞きました」
「いや、私はこのように」
と、お互いの理解をすり合わせる必要があったそうです
そしてすり合わせたものを
みんなで記憶し、口伝で伝えていたのですけど
ブッダの死後100年も経つと
それらの解釈が、いろいろ出てきてしまいます
解釈の対立で、仏教自体が分裂することを避けるため
「ルールを守り、行事などをちゃんとやるなら、解釈が少し違ってもいい」
ということになりました
それからさらに時代が下ると
初期の経典にはない考えも出てきて
「本当はこういうことなのではないか」と
新たにお経を作るグループが出てきます
これが大乗仏教です
それぞれが
「これが本当の釈迦の教え」って言ってるので
それぞれ違っちゃうんですよね…
でも、どんな宗派も
基本的には
初期経典も読んだりしてるんじゃないのかなあ…僧侶とかは
ご回答ありがとうございます。
<口伝で伝えていたのですけど>
<それらの解釈が、いろいろ出てきてしまいます>
しかし、仏教の特色は、<解釈が少し違ってもいい>なのです。(教えに従うのでなく、自分で悟ることが目標ですから)
おそらく、僧侶の方は、宗派の根本教典と同様に、仏教の根本教典として考えられる<初期経典も読んだりしてる>のですね。
No.8
- 回答日時:
キリスト教やイスラム教では<既に道は開けています>ので、
聖書やコーランの言う通り進めば良いのですね」←いいえ・・
それをすれば元の木阿弥・・
誰も知らなかった事を再臨のキリストは伝えに来た・・
あなたがっちも こういったっちもでは どれが本物なのかが分からない・・
神がキリストに託したのは その為・・イエスの使命を引き継いで 再臨のキリストに託された・・
ご回答ありがとうございました。
くどいようですが、私の頭では
”キリスト教やイスラム教では<既に道は開けています>ので、
聖書やコーラン(根本教義)の言う通り進めば良いのですね”としか考えられません。
No.7
- 回答日時:
まず、口伝の時期があったことが大きく影響しています。
高価な羊皮紙やパピルスとはいえ、キリスト教発生は帝政ローマの時期、すでに紙も筆記用具もありました。
もう一つ、教義に対する態度があります。
神の教えは絶対とするキリスト教。
真理(縁起の法)以外はすべてが変化するとする仏教。
その基本姿勢は、次のような違いを生みました。
・「聖書」のみを神の言葉とし、訳書も解説書も人為がかかわっているとしてそれと認めなかったキリスト教
・口伝に加えてその訳書(鳩摩羅什や三蔵法師らによる漢訳)、解説書(大乗仏教経典群に見られる後世の僧の解釈をもとにした仏教書)もその時代に合った教義として認めた仏教、
善い悪いは別として、それは「神の召すままに」と「自燈明法燈明」という、教義に対する姿勢の違いそのものだと言えます。
早速のご回答ありがとうございました。
1.神が発明されるまでは記録が困難で、口伝に拠りがちだったのですね。
2.仏教は、(「聖書」のみを神の言葉に対して)仏の教えのみを尊重すべし、ということはなかったのですね。そのため、訳書も解説書も<その時代に合った教義として認めた>のですね。釈迦に相応しい大らかな宗教ですね。
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