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MRIが任意の断面を画像化できる原理について教えてください。

A 回答 (4件)

強い磁場の中では水素元素が同じ向きに整列する現象を応用したものです。


人体は水を多く含むので、大量の水素から構成されています。

この水素が同じ向きに整列し、磁場を元に戻すと、整列していた水素元素も元に戻ります。

この時、水素元素から戻る大きさに応じた電磁波(電波とか光と同じ物)が放出され、それを感知して映像化したのがMRIです。
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あなたの疑問は、「どのようにして断面の画像が得るのか」と言う事ではありませんか?


MRI(NMR)の原理は#1,#2の方々が詳しく説明されています。断層写真はMRI以外にはX線CTでも得ることができます。
外から見て中の分布を知るための原理は(数学的には)どちらも同じです。
普通は、胸のレントゲン写真は一方向からの写真です(Xの通り易さが濃淡になっています)から、肺に異常があった場合に左右の肺のどちらが悪いかは分かりますが、肺の前の方が悪いのか背中に近い方が悪いのかは分かりません。これを知るためには、横からのレントゲン写真を撮ります。これで、前後左右のどの辺りが悪いのかは分かります。しかし、その形は円形か楕円形かまでしか判別できません。もっと細かな形を知りたい時は、斜め方向からもレントゲンを撮れば良いことは想像できますね。分かりにくければhttp://www.image.med.osaka-u.ac.jp/member/yoshi/ …のP12の上の図をご覧ください。
実際の、X線CTやMRI-CTでは数百以上の多方向から撮影しているので、細かな構造も知ることができるのです。
で画像再構成は、数学的にはフーリエ変換という手法を使いますが、1000x1000(100万)以上のデータ点になるのでコンピュータを使って計算しないととても無理です。なお、CTとはコンピュータ・トモグラフィーの頭文字です。
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MRI


原子を構成する原子核の中には、その核スピンにより磁石の性質を持つものが存在する。しかし通常では、それぞれの核スピンの向きはばらばらであり、全体でキャンセルされる
結果、巨視的な磁石とはならない。
ここに外部から強い静磁場を作用させると、核スピンは磁場をかけた向きにわずかに
揃い、全体として静磁場をかけた向きに巨視的な磁化ができる。
この際、核スピンは静磁場方向を軸としてコマの首振り運動と似た歳差運動を発生する。
この運動の周波数はラーモア(Larmor)周波数と呼ばれ、印加した静磁場の強さ及び
磁気モーメントの強さに比例する。
通常のMRI(magnetic resonance imaging、核磁気共鳴画像法)では、10 - 60MHz
(ラジオ波領域)ほどである。
核磁化を励起するためのコイルは、RF(radio frequency)コイルと呼ばれている。
そこに特定周波数の電磁波(ラジオ波領域)のパルスを照射すると、照射電磁波の
周波数とラーモア周波数が一致した場合に共鳴が発生し、回転数が変化する(核磁気
共鳴現象、NMR)。
パルス照射が終わると元の状態(定常状態)に戻る。このパルスが終わって定常状態に
戻るまでの過程では、それぞれの核スピンが置かれている環境によって戻る速さが
異なる(緩和現象、目安となる指数を緩和時間と言う)。

MRIで観察される核種は水素原子1Hであり、その置かれている環境(体組織)によって
緩和現象(時間)は異なる。
1Hは水を構成する原子核であるが、人間の体の2/3は水であり、水分子の運動はその
水分子が体液内のものか臓器内のものかによって異なる事を考慮すると、1Hの緩和
挙動を解析し画像化する事は、人体(の中身)を画像にする事と言える。


どこがどのような核磁気共鳴信号(NMR信号)を発しているのかという位置情報を得る
為に静磁場とは別に、距離に比例した強度を持つ磁場(勾配磁場、または傾斜磁場)を
印加する。勾配磁場を印加するコイルは勾配磁場コイル(gradient coil)と呼ばれて
いる。
この勾配磁場によって、空間的に線形な磁場(静磁場方向)を生成することが可能に
なり、その結果MRIから得られる環境に関する信号に位置情報を付加することができる。
つまり勾配磁場によって原子核の位相や周波数が位置に応じて変化する。
実際に観測された個々の信号の重ね合わせから、特定の緩和挙動の信号群を選び出し、
それらの位置情報を合わて数値的に解析し画像を描き出す。

静磁場と勾配磁場の位置を順次変えて行けば(人体を輪切りにするように、装置内で
患者(または遺体)を動かせば)次々に断層画像を得る事ができる。

勾配磁場コイルの原理は、Wikiの平行四辺形コイルが解り易いでしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/勾配磁場コイル


昔々のNMRの黎明期を知る者です。MRIの画像化の原理は漠然とは知っていましたが、
改めてHPの知識をまとめて見ました。勉強に成りました。
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断面を網目状に分割した画素をピクセルと呼びますが、このピクセルの濃淡を数値化した値を求めれば断層の映像が得られます。


しかし網目は何千✖️何千のピクセルから成っていますので、いろんな角度から測定を行い、何千✖️何千の連立方程式を作り、これを行列を使って解くことにより断層画像を得ています。学校で習う連立方程式や行列が役に立っています。
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