センター試験の国語の古文に和歌が出てくるのですが、和歌の解釈についてお聞きしたいです。ここでセンター試験といったのはそのレベルまでしか勉強していないというためです。僕は根っからの理系ですので...
まず和歌は上の句・下の句にわかれ、特に下の句に重点が置かれると習いました。つまり七七の部分だと思うのですが、和歌には「区切れ」というのもありますよね?初句切れ・四区切れなど。普通に読むと五七五、七七と読みたいところですが、四区切れの場合七七の間で切れますよね?そうなると下の句に重点があるのにそこが寸断されてしまいますがその場合はどうするのですか?読むのは区切れで切って読んで、重点については切れてる切れてない関係なく下の句を見ろ、ということでしょうか?
あと和歌はひらがなで書かれてるのでどこがどういう意味なのか分からないことがあります。例えば「きてもとへけふばかりなる旅衣あすは都にたち帰りなん」という歌がありましたが、初句の「とへ」が命令形の動詞ということでした。だから初句切れの歌ということだったのですが、僕には「もと」が名詞で「へ」が「何処何処へ」のへ(助詞?)のように見えてしまいました。これは単なるイージーミスかもしれませんが(だと思います...)例えばそういうのをしっかり見抜くポイントとかってありますか?掛詞はある程度覚えてるのですが。
アドバイスよろしくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
大学受験対策の講師はしていませんが、高校国語の講師経験5年程、言語学専攻の大学院院生の立場から一応参考になれば、という事で、アドバイスさせて頂ければと思います。
1)句切れ=句読点の位置だという解釈で良いと思いますので、一番身近な現代語に置き換えてみるとその感覚が分かるかと思います。
例えば、今、手元に古文の例文が無いので、恐縮ですが、「年末は 思いにふけて しまうよな 季節に感じる。 寒いからかな」 という文があったとします。
下の句は、都合上「季節に感じる 寒いからかな」という箇所が七七の部分に相当します。
でも、「季節に感じる」は上の三句とつながって初めて、一つの意味を成しているのは分かりますね。
つまり、四句までは、ある一つの事をいっていて、強調したり、理由を述べたいのが最後にどんと来る。つまり、下の句と言っても、四句切れなら、五句目が強調したいところでしょう。
普通の日本語と同じと考えていいのではないかな?基本的には。倒置されているのは言い忘れを補足する為である事もあるけど、基本的には、「僕は そう思わない」というのと、「そう思わないよ、僕は」だと、「僕は」が後者の文は強調されているというのが、よく分かると思います。
なので、あなたの質問に書いた考えは間違っていないと思います。
2)は、多義文の現象として扱って良いと思います。
つまり、一見、どの解釈も出来る、という文です。
例えば、これは現代語で言うと、「オデンワアリマスカ?」という文等が例にあげられるかな。
片仮名で書いたのは、「あくまで発音通りの文で解釈してね」という意味なんですが、
つまり、解釈出来る意味は
(1)お電話ありますか?
(2)おでん(食べ物)はありますか?
の二つになります。
どこで句切っていいか、は文脈&文法&語彙選択というのが手がかりになります。
上の例文の
「来て」を命令文の形で句切った場合、
確かに、「もとへ」という意味の区切りを考えてもおかしくは無いのですが、
ご存知の様に、来るの活用からすると、命令形は、「来(こよ)」なので、「来て」で句切るのが、ちょっと説得力に欠ける可能性がある事、
「明日は都に発ち帰りなん」と言っている事から、
自分が明日都に発つと分かっている人が、誰かに「元へ来て」と頼むという文脈は考えやすいかどうか?という事になると思います。
これは、英語でも応用出来るので、是非、この文法と文脈のバランスを活用してみて頂ければと思います。
私は国語は最初は得意ではありませんでしたが、
英語を勉強する事で、この感覚を養いました。
この感覚をマスターすれば、まさに理系の方の方が、理論的に、是非の可能性を取捨選択するのが有利な筈です。
頑張って下さい!
分かりづらいところありましたら、又、質問お願いします。
ご参考迄。
とても分かりやすい説明でした!!
何せ普段数学やら物理やらに時間をかけるのでセンターだけに使う国語にはあまり時間をかけられないのですが、たったこれほどの文で僕が理解できたのは回答者様の教え方がうまいからだとつくづく思います。本当はこういうのもじっくり読んでみたいのですが、とにかく今は「受験」というものに縛られるので残念なことです。
とにかく本当にありがとうございました!!
No.2
- 回答日時:
文系人間です。
最大のアドバイスは習うより慣れろってとこだと思います。
もうすぐお正月だし和歌の解釈なら百人一首を一通り訳と一緒に読んでみてはいかがでしょうか。
漠然としていて上手く説明できませんが、和歌の山場と言うかこの気持ちを伝えたいんだっていうのが分かってくるんじゃないかと思います。
ひらがなばかりでも五・七・五・七・七のルールに沿って作られているのでそのうち慣れると思います。
言葉を分解して(これは動詞か名詞かなど)から考えるんではなく全体的な訳を考えてからのほうが分かりやすいのではないかと思いましたが、根っからの文系人間と理系の違いなんでしょうか…。
見当違いだったらごめんなさい。
全体的な訳...確かにそうですね!理系の性格が強いせいかどうも形式なんかにとらわれがちなようです...ですが参考になりました!ありがとうございます!
No.1
- 回答日時:
>四区切れの場合七七の間で切れますよね?そうなると下の句に重点があるのにそこが寸断されてしまいますがその場合はどうするのですか?
句切れというのは意味上、形式上の切れ目のことであって、寸断とはちょっと違う。あなたはマニュアル的に覚えようとしているようだ。文学作品はとにかく
読んでその言葉の創る世界を鑑賞することです。
「きてもとへ」の歌も「とへ」が命令形だから初句切れだじゃなくて五七五七七で口ずさんでごらんなさい。
確かにそうですね。ただ一応全体眺めてから細かい部分についてもということでしたので。いずれにしてもアドバイスありがとうございます!
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