No.5ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは,医学は素人ですが…
組織への酸素供給に関して勘違いなさっていないでしょうか。勘違いに既に気づいていらっしゃるようですが,赤血球は確かに酸素を運搬します。しかし,組織は,赤血球から直接酸素を得ているわけではありません。赤血球は酸素が少ない〈それ以外の要因もありますが…〉ところに来ますと酸素を放します。組織はその遊離した酸素を利用します。
ご質問のBBBですが,酸素のような分子量の小さなものは当然通過できます。また,BBBは何重もの細胞膜を通過しなければなりませんから,細胞膜に溶けやすいもの,つまり,細胞膜は脂質から出来ていますので,脂質に溶けやすいもの等が通過しやすい物質になります。
タンパクは分子量も大きく透過できないのではと思います。しかし,グルコースやアミノ酸等の脳に必要な物質は,各種のトランスポーターが輸送するようです。詳しくは参考URLをご覧ください。
私も昔,パーキンソン病の治療薬L-ドパは,直接必要なドーパミンはBBBを通過できないのに,その前駆物質であるL-ドパは通過できるのか不思議に思い,このサイトでも質問しましたし,調べたことがあります。
BBBには多くのベクトル輸送する〈方向性のある〉トランスポーター〈輸送タンパク質〉があるようです。グルコーストランスポーターや各種のアミノ酸トランスポーター等です。L-ドパはアミノ酸のチロシンから作られますから立体構造がチロシンに似るためにチロシントンスポーターが輸送するようです。
詳しくは,医学・薬学の専門家の回答をお待ちください。
参考URL:http://www.sam.hi-ho.ne.jp/tootake/ziten2.htm#p8
こんにちは。とても丁寧なご回答ありがとうございますm__m
>L-ドパはアミノ酸のチロシンから作られますから立体構造がチロシンに似るためにチロシントンスポーターが輸送するようです。
ナルホド!すごいですね!とても参考になります。この文章に到達した瞬間脳の中で快感物質がたくさん放出された気がします(笑)
>タンパクは分子量も大きく透過できないのではと思います。
>しかし,グルコースやアミノ酸等の脳に必要な物質は,各種のトランスポーターが輸送するようです。
ということは、脳血液関門による透過は、殆ど能動輸送によってなされると考えて良いのでしょうか?分子量の小さい物質でも弾かれてしまう事があると聞いたのですが…BBBにおいて受動輸送はどの程度起こるのでしょうか
>また,BBBは何重もの細胞膜を通過しなければなりませんから,細胞膜に溶けやすいもの,
>つまり,細胞膜は脂質から出来ていますので,脂質に溶けやすいもの等が通過しやすい物質になります。
つまり分子量の大きい物質は透過しにくくて、脂質に溶けやすければ解けやすいほど透過しやすいという認識でよろしいんでしょうか?
またどの程度分子量が大きくなってくると透過できなくなってくるのでしょう…←ウルサくてスミマセン^^;
とても丁寧なご回答、ありがとうございました^^
大変参考になりました。
No.6
- 回答日時:
#1です。
すいません。私の学習不足で、BBBが脳の血管の特定の部位にあるものだと思い違いをしていました。他の人の回答と自分の調べの結果、脳の毛細血管の壁にあることがわかりました。よって最初の回答は間違っていることになります。毛細血管の中は赤血球は流れていますが、外へ出ることはありません。運ばれてきた酸素は水(この場合は血漿)に溶けて細胞壁さらにBBBを通過して脳の細胞に届きます。二酸化炭素の場合は逆に組織液に溶けて血管に入ります。化学物質といったのは薬品や物質によってはBBBを通過できないものがあり、それについては他の回答者が書かれているとおりです。詳しくはしたのURLを
参考URL:http://akimichi.homeunix.net/~emile/aki/medical/ …
ご回答ありがとうございます。
>私の学習不足で、BBBが脳の血管の特定の部位にあるものだと思い違いをしていました。
私も似たような勘違いをしていました。勘違いをしていたというか、そのあたりの事を考えてすらいなかったというか…"イメージ違い"ですね^^;
>化学物質といったのは…
一般的に言う"化学物質"と言う言葉の概念が良くわからなかったのです。全くの余談というか、独り言ですのでお気になさらずに。
大変参考になりました。ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
#2です。
何か勘違いしていました。
赤血球は通過しませんね、失礼しました。
#3さんの回答を読んで「はっ」と我に返りました(笑)。
失礼しました・・・。
No.3
- 回答日時:
一般に毛細血管の壁を通して赤血球は出入りしませんが,脳の毛細血管でも事情は同じだと思います。
むしろ他の部分の毛細血管に比べて脳は毛細血管の壁が物質を透過しにくくなっているため,特に脳血管関門と呼ばれますので,赤血球の透過は無いと思います。脳血液関門は毛細血管から脳組織へのさまざまな化学物質の透過を制限するため,脳の組織液と体のほかの部分の組織液は組成が違います。脳血管関門では酸素は比較的透過しやすいようです。また#2さんが言われているよう,有機溶剤も透過しやすく脳に悪影響を与える原因となります。
参考URL:http://bme.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/qrs/ph …
ご回答ありがとうございます。
なるほど、とても参考になりました。
別に脳血液関門というのは脳の入り口にあるとかそういう事ではなくて、脳の毛細血管壁の特異な構造・性質のことを指して言うのですね^^
よくわかりました。←私ってバカ?
ちなみにタンパク質も殆ど透過しないということですが、酵素や抗原・抗体のようなものも殆ど透過しないという認識でよろしいのでしょうか?
この類のタンパク質が脳に影響を及ぼすという事は考えられますか?
No.2
- 回答日時:
BBBには選択性の透過性があります。
この作用は脳内へ有害物質が作用するのを防止するためのものですから、もちろん赤血球は通過できます。
ちなみに有害物質であるアルコールやシンナーなどですが、これらは分子量が小さく脂溶性なのでグリア細胞に対しては無条件で通過できます(一部は破壊されるようです)。
ですが小さければ無条件で通れるという訳でもないようで、分子量がものすごく小さな物質でもはじかれる事もあれば、逆に分子量が大きくてもすんなり通過できてしまうインスリンのような物質もあります。
分かっていないこともたくさんあり、BBBの仕組みはまだ研究途上です。
>ですが小さければ無条件で通れるという訳でもないようで、分子量がものすごく小さな物質でもはじかれる事もあれば、逆に分子量が大きくてもすんなり通過できてしまうインスリンのような物質もあります。
かなりハイテクですよね!?涙が出るくらい感動します。←ホント
ご回答ありがとうございました!大変参考になりました。
No.1
- 回答日時:
出来なければ死にます。
生きている脳はピンク色をいているといいます。血流がめぐっているわけで、当然赤血球も流れています。脳血液関門というのは特定の化学物質に大して働くもので、血球には関係がありません。ご回答ありがとうございます。
脳の血管にはちゃんと赤血球は流れているのですね←あたりまえか^^
私はどうやら"脳血液関門"の意味を間違えていたようです^^;
ご回答ありがとうございました。
ところで余談ですが、"化学物質"ってなんだか微妙な概念ダナと思うのは私だけでしょうか…
人工的に作り出した物質のことを言うのでしょうか?
工業的に扱える物質のことを言うのでしょうか?
それとも"=純物質"ぐらいのとらえ方でよいのでしょうか?
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