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近年の欧州難民危機によって見直しが議論されている欧州連合特有の出入国管理政策と難民・移民政策とはどのようなものなのでしょうか?
それぞれの政策の法的基盤の名称を教えて下さると有り難いです。
宜しくお願い致します。

A 回答 (1件)

https://www.waseda.jp/fpse/winpec/assets/uploads …
ネット情報は、簡単に検索できます。
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I. 域内移動の自由、域外国境の防護加盟国は、EUの域内国境での入国管理を撤廃したことで、新たな治安問題に直面することになりました。そのため、EUの対外国境において追加的な保安措置を講じる必要がでてきました。また、犯罪者も域内を自由に移動できるようになったため、EU加盟国の警察と司法当局は、国境を越えた犯罪と戦うため協働することとなりました。EU域内を旅行する人々にとって朗報となる重要な出来事が1985 年にルクセンブルク国境沿いの小さな町シェンゲンで起きました。ベルギー、フランス、ドイツ、ルクセンブルク、オランダの5カ国が、国籍の如何にかかわらず、互いの域内国境で人に対する検問を全廃すること、EUの対外国境での審査を統一させること、そして査証(ビザ)に関する共通政策を導入することに合意し、協定に署名したのです。こうして5カ国はシェンゲン圏(Schengen Area)と呼ばれる域内国境の無い領域を作りました。シェンゲン協定(Schengen Agreement)はその後EU条約に組み込まれ、シェンゲン圏は除々に拡大、2013年現在、アイルランド、英国、ブルガリア、キプロス、ルーマニア、クロアチアを除く全EU加盟国がシェンゲン協定を完全実施しています。非EU加盟国のアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスの4カ国もシェンゲン圏に入っています。2004年と2007年のEU拡大により、対外国境における検問強化が優先課題として持ち上がりました。そのためEUは、ワルシャワに拠点を置く「欧州対外国境管理協力機関(FRONTEX)」を通じて、対外国境の警備に関する加盟国間の協力を推進しています。慎重な活動が求められる地中海地域などで実施される共同巡回では、巡視船、ヘリコプター、哨戒機を加盟国間で共用することが可能となっています。またEUでは現在、欧州国境警備隊(European border guard service)の立ち上げが検討されています。

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II. 亡命者庇護・移民政策欧州には、外国人を積極的に受け入れ、危険や迫害から逃れてきた難民を庇護するという人道主義的伝統があります。そうした中、EU加盟国政府は、域内国境の無い領域に増えつつある、合法・不法両方の移民にどう対応するかという切迫した問題に直面しています。1999年以来、EUは全加盟国が承認した基本原則に基づいて庇護申請処理が一律にできるよう、共通欧州庇護制度(CEAS)の創設を目指して、各国の規則の調和に取り組んでいます。庇護申請者の受け入れや難民地位の付与に関する最低基準を設けるなど、いくつかの技術的措置はすでに採択されています。近年、欧州には多くの不法入国者がやってくるようになっています。不法入国はEUの最重要課題のひとつであり、加盟国政府は密入国対策や不法移民の送還に関する共通ルールの合意に取り組んでいます。一方、合法移民に関しては、離散家族の再統合に関する規則、長期在住資格に関する規則、留学・研究目的での欧州滞在を希望する非EU加盟国国民の受け入れに関する規則などのEU法令の下、加盟国の歩調は揃いつつあります。
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