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投資1単位の減少が、GDP何単位の減少または増加をもたらすか。

投資1単位増加の場合は、1/1-sだと思っているのですが、1単位減少の場合答えはどうなりますか?

A 回答 (1件)

公式を機械的に覚えていて、この公式が(あなたの覚えた公式は実は間違っているが)どこから来たか知らないからでしょう。

いま、政府も存在しない閉鎖経済を考えると、マクロの均衡は
Y=C+I
のとき成立する。YはGDP、Cは消費、Iは投資。いま各変数の変化をΔであらわすと、
ΔY=ΔC+ΔI
となるのはいいでしょうか?いま、両辺をΔYで割ると
1 = ΔC/ΔY + ΔI/ΔY
ΔC/ΔY=限界消費性向(MPC)とよび、これをcと書くと
1-c =ΔI/ΔY
よって
ΔY=(1/(1-c))ΔI
となる。この式は投資の変化(マイナスにもプラスにもなる)にたいして1/(1-c)倍の変化をY(つまりGDP)に与えることをあらわしている。たとえば、Iが1だけ増えるなら、ΔI=1で、GDPの変化はΔY=1/(1-c)、つまり
GDPは1/(1-c)だけ増えるし、Iが1だけ減るなら、ΔI=-1で、
ΔY=-(1/(1-c)、つまりYは1/(1-c)だけ減ることになる。乗数1/(1-c)には変化はなく、ΔIのほうが増えるときはプラスに、減るときはマイナスになるだけだ。
なお、貯蓄S=Y-Cと定義され、ΔS=ΔY-ΔCなので、ΔS/ΔY=1-ΔC/ΔY=1-c
となる。よって、ΔS/ΔYを限界貯蓄性向と呼び、sと書くと、s=1-cとなるので、乗数1/(1-c)=1/sとあらわすことができる。あなたの公式はsが限界貯蓄性向あらわしているなら、間違っている!
したがって、あなたの主張は2重の意味で間違っている。まず、乗数は
1/(1-s)ではなく、1/sだということ、つぎに乗数は投資の変化(プラスであるかマイナスであるか)によって変わらない、ということだ!!

なお、政府が存在し、所得税があったり、外国貿易がある開放経済では乗数の公式はもっと複雑になることに注意しよう。
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