先日、
「空気にも慣性の法則が働く」という情報を目にしました。
上記が正しいのであれば、
コップの底面を進行方向に向け、急加速する
↓
慣性により中の空気は置いて行かれる
↓
そのタイミングでコップに蓋をする
の手順でコップ内に真空、あるいは減圧状態を作ることは可能なのでしょうか。
大気圧により、生半可な加速では空気の移動は見られない気がするのですが、
加速が劇的に早くコップもそれに耐えられるほど頑丈であれば
上記の仮説は成り立つのでしょうか。
コップの素材が柔らかければ、加速時に置いてかれた空気分を補う気圧がかかり、コップはつぶれる。
という現象も観測できるような気がします。
詳しい方、ご教授いただければ幸いです。
A 回答 (7件)
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No.5
- 回答日時:
前回の回答で
いろいろ書きました。音の波形のことを考えると何となくしっくりいかないところがあるので、前半部は撤回させてください。音波という雑音に惑わされていたようです。
後半に書いた筒の話を続けます。先頭(最後尾も)部にフタがあるとします。この筒が一定の加速を続けていて定常状態になったとします。この時の内部での微小区間dl内の空気の運動を考えてみます。ここの空気は絶えず筒と同じ加速度aで加速させる必要があります。その力の元となるのはこの区間の頭部と尾部での気圧差となります。
ここから計算していきます。簡単にするために筒の断面積を1m³とします。まず微小区間dLにある空気を加速するのに必要な力は運動方程式から ρ・dL・a になります。これが圧力差 dP によって打ち消されていることになります。(ρは空気の密度です)ここから
ρ・dL・a = dP
の式が作れます。筒全体で積分することで頭部と尾部との圧力差が計算できます。結果は筒の長さをLとすると
Pb - Pf = ρaL
で頭部と尾部での気圧差を求めることができます。
新幹線の加速時に1車両の頭部と尾部での気圧差を求めてみることにします。加速度を1m/s²、車両の長さを25m、 空気の質量密度は22.4リットルが1モル(28g)から1m³で1.2kgを利用して計算すると、3パスカルと求められます。hPaに直すと。0.003hPaになります。
もちろん新幹線の加速はゆっくりしていますから、もっと急な加速では気圧差が大きくなることもあります。
なお、計算で密度は一定としましたが、これは圧力に依存しますから実際の式はもっと複雑になります。新幹線やコップ内程度の圧力差では問題がありませんからそのまま使用しています。
No.4
- 回答日時:
急加速による大気圧の減少は日常的に起こっていますよ。
スピーカの表面を考えてみてください。スピーカの振動子が急に動き出した(加速された)としても、その表面にへばりついている空気は慣性で動けませんから、振動子との間に真空(減圧状態)が発生します。真空というのは減圧された状態なので、他の回答にあるようにこのような圧力変化は音速で伝わっていきます。これが耳に入ってくると音として聞こえることになります。
音というのは波の種類でいえば縦波に相当し、これは疎密波とも呼ばれる波です。字を見てわかるとおり、粗というのは密度が小さい状態、言い換えれば減圧された状態を示しています。密はその逆ですね。
ものが壊れる例としては、マイクを考えればわかると思います。伝わってきた減圧状態でマイクの振動子がつぶれる現象といえます。マイクがどこにあっても同じですから、スピーカと接しているところにあると考えれば、加速の圧状態でものがつぶれるとは理解できます。
この問題を考えるには、先端部の減圧よりは、最高部の空気の状態を考えた方がわかりやすいと思います。まず、筒の口に何もつけずに筒を動かしたとします。空気はじっとしていますから、筒の中を素通りします。次に先端部にフタをしたとします。先端部の空気はフタに引っ張られて動き始めます。この情報は筒の中にある空気中を音速で伝わっていきます。
次に最後尾の空気を考えます。筒に何もないのと同じですから、そのまま置いてきぼりを食らうでしょう。後尾の空気に先頭が動いたよという情報が伝わってくるのは、音が伝わるのに要する時間だけ遅れます。この時になって始めて動かないと畏敬ということがわかります。気がついたときには周囲に筒がなかったという事もあるでしょう。それでは、この時の筒の中の空気の総量はそれくらいになるのでしょうか。最初と同じというわけには生きませんね。
No.3
- 回答日時:
成り立ちます。
空気を同じ流体である水で考えれば至極当然に納得できることです。
水の入ったコップを勢いよく水平方向に移動させると慣性により一部がこぼれます。
こぼれた分だけコップ内部の水は減ります。
これが水ではなく空気であると、その分だけ減圧されるということです。
ただし水平方向移動だけでコップ内のすべての水が無くなることはありませんしので、真空状態は不可能です。
また、水平方向移動中にタイミングよく蓋をすることが大前提となりますので、現実で実現可能にするには、入念なシステム設計が必要になります。
No.2
- 回答日時:
「コップを急に動かす」といっても、空気の圧力は「音速」(毎秒約 340 m)で伝播しますから、それ以上の速さで動かさなければ「圧力差」を作れません。
音速以上の速さで動くのが「超音速(マッハ1以上)」ということであり、現実に音速以上の速さで飛ぶジェット戦闘機などでは機体の前に「圧縮部分」が、機体のすぐ後ろに「減圧部分」ができて、そこから「衝撃波」と呼ばれる圧力波が発生します。
↓
https://study-z.net/100086084
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9D%E6%92%83 …
ちなみに「加速」ではなく、それだけの「速度」があればよいのです。
他の質問でも、質問者さんは「速度」と「加速度」の違いを理解していないようにお見受けします。
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