ある詩人の作品に「私のことを愛するのなら容姿や笑顔を理由に愛さないでください、なぜならそれは変化するものだから」と書いてあり、
さらにその作者は「愛するのなら愛のためだけに愛してください」と語っています。
ここで私はなぜ愛が不変であることを想定し、まるで「変化してはいけない」ものだと考えているのだろうと思いました。これは屁理屈ですか?この作者は愛は変化したら消滅するもの、と考えているのだろうかと思うほどです。
私がこのように考えた理由として、まず他の作家の詩作品に「愛は時を経るごとに変化するもので、1年前に友達に感じた愛は今その相手に感じる愛とは異なる」という内容のものがありそちらに強く共感するためです。
そしてこのような疑問を持った時、ある作品の語り手とちがう作品の語り手の愛への考え方を考察するというのは文学研究になり得ますか?
よろしくお願いします。
A 回答 (10件)
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No.10
- 回答日時:
> ある作品の語り手とちがう作品の語り手の愛への考え方を考察する
テキスト自体の「語り方」の違いならともかく、「語り手の考え方」まで、そう簡単にわかるだろうか。研究なさるのなら、その区別を注意深く扱う必要がありましょう。大抵の場合、作者は自分が書いたことの意味を理解しているだろう。ですが、それに同意しているのか、(同意しないが)願望しているのか、不可能だと思いながらただ憧憬しているのか、いやひょっとすると反語表現かもしれない、などは別の話でしょう。どんな個人的実生活の中で、どんな文脈で、どんな時系列でどんな目的で書かれたものか、ということに大いに依るだろう。だから、この場合の研究対象は作者だ、ということです。
逆に、開き直って、テキストをそれ自体単独で完結したものとして(作者個人のことも、書かれた時代や文化のことも一切気にかけずに)現在の文化的社会的な文脈に置いたときの意味を問う、というアプローチもアリでしょう。この場合の研究対象は、むしろ(テキストによって照らし出される)現在の文化的社会的な文脈の方だ、ということになります。
No.9
- 回答日時:
>そしてこのような疑問を持った時、ある作品の語り手とちがう作品の語り手の愛への考え方を考察するというのは文学研究になり得ますか?
非常に面白い論文に仕上がると思います。
完成されましたら、是非、読んでみたいです。
ところで、「私のことを愛するのなら容姿や笑顔を理由に愛さないでください、なぜならそれは変化するものだから」「愛するのなら愛のためだけに愛してください」というのは、とても良い詩ですね。私はこの詩が好きです。
もしよろしければ、この詩の作者と作品名を教えていただけますでしょうか?
No.7
- 回答日時:
考察の産物なので、屁理屈ではありません。
《愛》に、深浅があります。
深い《愛》とは、神仏の博愛、あるいは慈悲心です。
例えば、あなたの凶暴な性格は好きではないが、一つの命であることに変わりはないので受け入れます、といった場合の《愛》の事です。
浅い《愛》とは、好き嫌いに近い感情です。
「好きです」「だから愛してます」というような一時的な《愛》の事で、さも《愛》そのものが変化するように思えますが、そう思えてしまうのは好みという感情のほうが勝っている為です。
好き=愛ではないのに、皆さん勘違いしてますね。
ちなみに、愛=恋でもありません。
愛と恋は正反対の感情です。
No.6
- 回答日時:
作家だけではなく
人によって
愛や恋愛に対しては
それぞれ違います
時代によっても
変わってきます
この場合でいうと
作家の違いでは
個人で違いますから
やはり
いつ書かれたのか
時代が主題なら
研究の対象になると思います
極端な例で言うと
奈良時代あたりでは
男性が女性の家に
嫁いで行くのが普通でした
また
嫁いでも
よそに女を持つことも
当たり前でした
嫁、妾、愛人に
どれが一番偉いのかなど
順列もありませんでした
これは
個人的なことではなく
愛について
日本がそう言う世界でした
なぜ今と考えが違ってきたのか
いつから違ってきたのか
そう言う研究があります
愛の考え方の違いでも
書かれた時代や
書いた人の状況などを
調べてみれば
おもしろい結果が出てくるかもしれませんね
No.5
- 回答日時:
「年を重ねれば老いてきます。
老えば醜くなります。だから今の私を美しさだけで愛さないでください。」「愛してくれるのであれば、老いた私まで愛し続けてください」口語訳するとこういう事ですよね。
どなたの作かは知りませんが、私はとても素直で純情な詩だと思いますよ。
「私は変化していくのですよ。その変化まで受け入れて愛してください。
それをあなたは”「愛は…、変化してはいけない」。この作者は愛は変化したら消滅するものだと考えている”との論評です。
私は、「(愛は)変化してはいけないもの」ではなく、そのまま「変化するもの・ことを(愛してください)」と詠みます。
貴方と意見が相違していますので、ご質問の”「愛は…、変化してはいけない」「変化したら愛は消滅する」と考えるのは屁理屈か” との問いに対して、「はい」と回答しています。
私には、貴方の評価姿勢が、”何かにつけて「難癖」を付けたがる方だな”
と感じられた次第です。
先にも述べた通り、人それぞれがどのように感じ評価されようと、それは勝手ですと回答しています。貴方がどのように考え論じるのか、私には興味は有りません。
No.4
- 回答日時:
アバタも笑くぼ といいますが、恋愛中は相手が魅力的に見えるものです。
それをスタンダールは、ザルツブルグの小枝 と言ってました。
冬の間はキラキラと輝く樹氷も春になり、雪解けになると、それは単なる枯れ枝だった。
要する、恋愛中は幻想を見ているのだ。
ということを書いてました。
一方、澁澤龍彦は、最初は純粋な愛だったのかも知れないが、会うたびに肉体関係を持ち、そのうち身体(性欲の満足)だけが目的になっていき、やがてその事にどちらかが違和感を感じ、別れが訪れる。
そして、今度こそは精神的な愛を目指すのだと頑張るのだけれども、また肉体に溺れる。
人間とは、永遠にそれを繰り返す愚かな存在。ギリシャ神話で岩を山の上まで転がして、もうすぐ頂上というところで、また岩と一緒に転げ落ち、そしてまた頂上を目指すシジフォスという神かでてきますが、人間の人生とはそれに近いのかも知れません。
そして、肉欲を抜きに、心の中での愛の変化を研究したとして、それはそれで色々なパターンがあるでしょうから面白いかも知れませんが、もし、つまるところ人間とは何か?というテーマが根底にあるのでしたら、性についても追求した方がよいと思います。
ちなみに、渡辺淳一は、1人だけを愛すると相手に負担となるし、束縛したり、更にはストーカーになったりするリスクがあるので、常に3人以上愛しなさい。と言ってました。
100%の愛より、30%の愛がちょうどいい。
それはそれで真理かも知れません。
ご回答ありがとうございます。
まさに私が好きな作品は性に焦点を当てており、その作品を書いたのが、質問に挙げた「愛は時を経るごとに変化するもので、1年前に友達に感じた愛は今その相手に感じる愛とは異なる」と語った作家です。
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