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脳の情報処理はどんなやり方で行われているのですか?例えばコンピュータなら0、1を使って情報処理がされますが、例えば日本人なら日本語を論理的に組み立て情報処理がされていたりしますか?

A 回答 (7件)

回答No.5,No.6です。


 さて、脳の情報処理はどんなやり方で行われているのかについてですが、回答No.5で回答しましたように、ニューロンは神経電流による信号を作り出し、その信号は軸索を伝わった後、シナプスを介して次のニューロンに伝わります。
 1個のニューロンの細胞体から突き出ている軸索の本数は1本だけですが、軸索には途中で枝分かれしているものもあり、これにより1つのニューロンが他の複数のニューロンに向けて信号を送る事が出来るようになっている場合もあります。

【参考URL】
軸索分岐 - 脳科学辞典
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%BB%B8%E7%B4%A2% …

 又、大脳のニューロンの場合、1個のニューロンの細胞体には樹状突起先端のシナプスが平均して数万個存在しており、他の複数のニューロンからの信号を受け取る事が出来るようになっています。
 このように脳のニューロンは他の複数のニューロンから信号を受け取り、また別の複数のニューロンに信号を伝えるようになっていて、複雑なネットワークを形成しています。

【参考URL】
三京房 >> 心理学事典 >> 神経細胞(ニューロン)
https://www.sankyobo.co.jp/dicneu.html

 そして、1つのニューロンと別のニューロンとの間にあるシナプスは、単なる「信号を伝えるだけの接点」などではなく、丁度、コンピューターにおいてトランジスターが電流のON/OFFを作り出している情報処理の中枢部品であるのと同様に、シナプスは脳における情報処理の中心を担っています。
 回答No.5で述べましたように脳のニューロンには数多くのシナプスを用いて他の複数のニューロンから信号を受け取るものがあります。
 それらのシナプスは興奮性シナプス、抑制性シナプス(シナプス後抑制性とも呼ばれる)、シナプス前抑制性という3つの種類のシナプスに大別する事が出来ます。
 興奮性シナプスとはそのシナプスで信号を受け取るとニューロンを興奮状態である「脱分極」という状態にさせるシナプスで、神経伝達物質としてグルタミン酸やアセチルコリンなどを使っています。
 抑制性シナプスはそのシナプスで信号を受け取ると、ニューロンの沈静状態である「分極」という状態が強化された状態である「過分極」にする事で、脱分極し難くし、ニューロンの興奮を抑制するシナプスで、神経伝達物質としてGABAやグリシンなどを使っています。
 シナプス前抑制性は、(樹状突起ではなく)興奮性シナプスの軸索側に結合していて、ニューロンの細胞体ではなく、興奮性シナプスの軸索側の脱分極を抑制する事で神経伝達物質の放出を減少させる働きを持つシナプスです。

【参考URL】
シナプス - Wikipedia > 化学シナプス > 分類
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83% …

興奮性シナプス - 脳科学辞典
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%88%88%E5%A5%AE% …

抑制性シナプス - 脳科学辞典
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E6%8A%91%E5%88%B6% …

 そして、同一のシナプスにおいて、神経電流の上流側のニューロンから信号が届いた時に、その信号が強ければ強いほど次のニューロンは(そのシナプスが興奮性か抑制性かに応じて)より強く興奮・抑制させられる事になります。
 一方、上流側のニューロンから信号の強度が同程度である場合でも、次のニューロンがどの程度の強さで興奮や抑制されるのかはシナプスごとに異なっています。
 この元の信号に対して次のニューロンが興奮して発信する信号がどのくらいの強さになるのかという、信号の伝わりやすさの事を「シナプスの『強度』」と言います。
 このような強度の違いが生じる要因は何かと言いますと、そのシナプスにおいて上流側のニューロンから放出される神経伝達物質の量が多い程強度が大きくなりますし、そのシナプスにおける下流側のニューロン側に存在している受容体の個数が多い程強度が大きくなります。
 個々のシナプスには大きさの違いがあり、一般的に大きなシナプスになる程、放出される神経伝達物質の量も、それを受け取る受容体の個数も多いので強度が大きいシナプスとなります。
 同一のニューロン同士の繋がりであってもシナプスの強度の強弱は固定されたものではなく、上流側のニューロンから信号が送られて来る頻度が多いものや送られて来る信号が強いもの程、シナプスの大きさが大きくなり強度が強くなります。
 逆に信号が送られて来る頻度が少ないシナプスは小さくなって強度が低くなります。
 また、上流側から送られて来る信号の強度があまりにも弱ければ、下流側のニューロンは反応しません。下流側のニューロンに信号が伝わるためには上流側から送られて来る信号の強度がある程度強い必要があり、下流側のニューロンに信号が伝わるためには元の信号の強度が「閾値」(必要となる最低限度の信号の強さ)を上回っている必要があり、この閾値もシナプスの強度と同様に変化します。
 このような使用頻度や受け取る信号の強度によってシナプスの強度や閾値が変化する事を「シナプスの『可塑性』」と言います。

【参考URL】
国立研究開発法人日本医療研究開発機構 > プレスリリース 一覧 > 忘却の脳内メカニズムの鍵を発見―記憶・学習障害の治療法開発への新たな期待―
https://www.amed.go.jp/news/release_20181009-02. …

閾値 - 脳科学辞典
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E9%96%BE%E5%80%A4

神経細胞 - Wikipedia > 化学シナプス > 可塑性
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83% …

 このような可塑性を備えたシナプスを介して、1つのニューロンが他の複数のニューロンが発した信号を、各シナプスの強度に応じた興奮・抑制信号として受け取って、また別の複数のニューロンに向けて信号を送り出すというネットワークが学習を繰り返して行くと、1つのニューロンが出力した信号が、ネットワークを構成する他のニューロンを伝わって、信号が出力された事による影響がネットワーク中を広がって行く過程で、その影響の一部が「元の信号を出力したニューロン」に繋がるシナプスを介して戻って来る場合もあり、その際に「元の信号を出力したニューロンに繋がるシナプス」の強度の変化にも影響を与えるため、「『正しい情報処理』が行われるニューロンの経路」上に存在するニューロンを興奮させるシナプスの強度が強化されるとともに、「『誤った情報処理』が行われるニューロンの経路」上に存在するニューロンを興奮させるシナプスの強度が抑制される事により、自然と「『正しい情報処理』が行われるニューロンの経路」が形成されるようになります。

 〔強度と閾値が可塑性を持つシナプスによって繋がった、「複数のニューロンから信号を受け取って、別の複数のニューロンに信号を送り出すニューロン」の集まりによって構成されたネットワークが、学習を繰り返す事により、「『正しい情報処理』が行われるニューロンの経路」が形成されるため、「正しい情報処理」が行われるようになる〕これが脳の情報処理の仕組みです。

 この脳の情報処理の仕組みをコンピューターで模倣したものに「ニューラルネットワーク」と呼ばれる情報処理のやり方があり、脳のやり方を模倣したものですから、当然、情報処理の基本的なやり方は脳と同じですので、脳の情報処理のやり方の基本的な部分を理解したい場合は、ニューラルネットワークに関する素人向けの解説を読んでみるのも一つの手です。

【参考URL】
ニューラルネットワーク - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83% …

NTTデータ先端技術株式会社 > コラム > 人工知能(AI) > 第2回 人工知能(AI) ニューラルネットワークと深層学習
https://www.intellilink.co.jp/column/ai/2019/022 …

【初心者】ネコでも分かる「ニューラルネットワーク」ってなに? - Zenn
https://zenn.dev/nekoallergy/articles/ml-basic-n …


以上です。
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回答No.5です。


 前回の回答で書き忘れておりましたが、シナプスには信号の伝達に化学物質を使用する化学シナプスと呼ばれるもの以外にも、化学物質を使わず、イオンの出入りによる脱分極を直接伝える電気シナプスというものも存在します。
 尤も、脊椎動物の中枢神経系において電気シナプスが用いられるのは、高速で信号を伝える必要がある箇所くらいのもので、脳の情報処理にとって直接的な役割を果たしているわけではありません。
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まず、脳は幾種類かの異なる種類の脳細胞で構成されていて、それらの内、情報処理に直接関わる主な細胞はニューロンと呼ばれる細胞で、ニューロンは基本的には神経細胞と同様のものです。


 ニューロンには多数の突起があり、枝分かれした短い突起である樹状突起と、長く伸びた軸索の2種類の突起があります。
 軸索は別のニューロンの所にまで伸びており、軸索の末端は枝分かれした後、別のニューロンの樹状突起の一部の先端に繋がっています。この軸索と樹状突起が繋がっている部分の事をシナプスと言います。
 ニューロンや神経細胞に限らず細胞の表面にある細胞膜には、細胞外にある特定の物質を細胞内に取り入れたり、逆に細胞内にある特定の物質を細胞外に排出したりするポンプのような働きをする分子機械が備わっています。
 そのポンプの一種であるカリウムポンプは細胞外にあるカリウムイオンを細胞内に取り込み、細胞内のカリウムイオン濃度を高く保つ働きがあります。
 別の種類のポンプにナトリウムポンプというものもあり、こちらは細胞内にあるナトリウムイオンを細胞外に排出し、細胞内のナトリウムイオン濃度を細胞外と比べて低く保つ働きがあります。
 これら2種類のポンプの働きにより、細胞内は細胞外と比べてカリウムイオン濃度が高く、ナトリウムイオン濃度が低くなっているため、細胞膜は相対的に外側が+、内側が-に帯電しています。
 ニューロンにおいても細胞膜の外側が+、内側が-に帯電している事に変わりはありませんが、ニューロンの細胞本体が刺激を受けると、細胞膜の内側と外側を結ぶ穴が開き、その穴を通ってカリウムイオンやナトリウムイオンが出入りするため、普段の状態と比べて細胞膜の外側が-、内側が+に近づきます。これを脱分極と言います。
 この脱分極は一瞬だけ起こり直ぐさま元の電位に戻るのですが、この脱分極のパルスが軸索にも起こり、細胞本体に近い部分から遠い部分に向かって、脱分極している箇所がパルス状の波となって伝わって行きます。これが神経電流と呼ばれるものです。
 軸索には、1本辺りの長さが0.1〜1 mm程の脂質の鞘である髄鞘(ミエリン)の連なりが軸索本体を被覆している有髄神経と、髄鞘が無い無髄神経の2種類があり、有髄神経において髄鞘がある部分では、脂質の厚い層の存在により細胞膜のイオンの出入りが出来ないため、髄鞘と髄鞘の間の僅かな隙間の部分(ランビエ絞輪)でのみ脱分極が起こります。
 軸索の1箇所で脱分極が起きた後、次の場所で脱分極が起きるまでには僅かながら時間差があるため、神経電流が伝わる速度には限界があるのですが、同程度の時間差であっても、髄鞘が途切れている部分だけで、飛び飛びに脱分極する有髄神経の方が神経電流の速度ははるかに速くなります。
 この神経電流の信号が軸索の末端にあるシナプスまで到達すると、シナプスの軸索側から神経伝達物質と呼ばれる特定の化学物質が放出され、シナプスの樹状突起側の表面にある受容体(細胞膜の表面に存在していて、特定の化学物質と特異的に結び付く事で、ホルモン等の化学的な信号を受け取る働きをする部分)と結び付くと、そのシナプスが繋がっている樹状突起で脱分極が起きます。
 因みに、神経伝達物質として使用されている化学物質は様々で、有髄神経の神経伝達物質として代表的なものはアセチルコリンですが、他にもノルアドレナリンやドーパミン等々数十種類の化学物質が神経伝達物質として使用されています。
 樹状突起で脱分極が起きると、その樹状突起が存在しているニューロン細胞でも脱分極が起きますから、軸索を伝わった神経電流の信号が、次のニューロンに伝わる事になります。
 これが神経や脳細胞で信号を伝える仕組みです。

【参考URL】
神経細胞 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5% …

樹状突起 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%B9%E7%8A% …

神経繊維 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5% …

シナプス - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83% …

膜電位 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%86%9C%E9%9B% …

活動電位 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%BB%E5%8B% …

神経伝達物質 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%B5% …


 脳の情報処理に関わる基礎知識として、まず、脳内で信号が伝わる仕組みを説明しました。
 肝心の脳の情報処理はどんなやり方で行われているのかという事に関する説明はまだこれからですが、このまま説明を続けますとおそらくこのサイトの回答欄に入力可能な文字数を超えると思われますし、夜もかなり遅くなってまいりましたので、残りはまた次の機会に回答させて頂きます。
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補足要求です。



>例えば日本人なら日本語を論理的に組み立て情報処理がされていたりしますか?

という箇所がありますが、どのような意味としてそのように書いておられるのかが解りませんので、ご説明願います。
 もしかすると「コンピューターはJavaやC言語といったプログラミング言語を使って情報処理をしていますが、例えば日本人なら日本語が『コンピューターにおけるプログラミング言語』に相当していて、日本語を使って情報処理をしていたりしますか?」という意味なのでしょうか?
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永遠に謎なんです

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左脳は言語の記憶で処理して演算します。



言語の関連性などで処理するので言語化しやすいですが処理速度が遅くなる特徴があります

右脳は映像処理をします、

映像なので複数の物事を同時に認識出来ますので高速で処理出来ます。

また感情です。

感情は本能の防衛反応で処理ではなく特定状況で発現し、素早く行動に反映され危機回避を目指す処理です。

これらが合わさり、総合的に処理されます。

右脳と左脳の使用バランスが変わると処理ペースも変わりますね
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