
(以前にも同様の質問をしましたが、丁寧な理解のために改善して質問させていただきます。)
統計学における推定の基礎をなす性質に標本平均に関する「大数の法則」と「中心極限定理」があります。この2つについて、次の2つのうち、正しい解釈はどちらなのかを教えてください。
解釈①
大数の法則は、標本平均の母平均への収束を主張している。
中心極限定理は、標本平均の分布が正規分布に従うことを主張している。
つまり、大数の法則と中心極限定理はそれぞれ別のことを主張している。
解釈②
(中心極限定理は、標本平均の分布が
平均値が母平均、標準偏差が(母標準偏差/ルートn)
の正規分布に従うことを主張しているから,)
中心極限定理は,標本平均の母平均への収束も含意しているため、
大数の法則は中心極限定理から主張できる。
つまり、中心極限定理は大数の法則の十分条件である。
どちらなのでしょう?解釈①のような説明が多いように感じられますが、その説明に計量的に正規分布のパラメータが登場するので、解釈②の方が正しいのかな、ともやもやしています。それとも、
解釈③
数学的には、解釈②は正しいけれど、主張の目的が別なので、解釈①の立場をとる。
ような考えなのでしょうか。
・中心極限定理と大数の法則に関してはどの解釈が正しいのか
・数学的に中心極限定理は大数の法則の十分条件であるか
(十分条件でないとしたら、十分条件でない理由)
の2点について、教えてください。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
どれも正しいと思いますが・・・。
大数の法則は、サンプルnを大きくすれば、nの平均が真の平均にどんどん近づく、としか言ってません。
それ以上の事は言ってまん。
(どういう振る舞いをしながら近付くのかは言ってません。)
中心極限定理は振る舞いを具体的に言ってるわけです。
なので、中心極限定理は大数の法則の中に含まれる1例のようなものとも言えますし、精密化したものとも言えます。
中心極限定理から普通の大数の弱法則は導けますが、一般的な大数の法則は導けないので、十分条件とも言い切れません。
が、普通の大数の弱法則に限定すれば、中心極限定理は大数の弱法則の十分条件になりますね。
回答ありがとうございます。
>中心極限定理から普通の大数の弱法則は導けますが、
>一般的な大数の法則は導けないので、十分条件とも言い切れません。
>普通の大数の弱法則に限定すれば、中心極限定理は大数の弱法則の十分条件になりますね。
質問への直接的な回答をいただきありがとうございます。現実世界の母集団は有限であり、必ず母平均と母分散が定まるため、No2さんからいただいた回答から推察すると、そのような大きさが有限の母集団を考える限りは中心極限定理は大数の法則を含意していると捉えられるのだと思考を整理しています。
大数の法則には「弱法則」と「強法則」のバージョンがあるのですね。(少し調べてみましたが、私には理解が難しい内容でした。)大数の法則や母集団んついて、どのような前提を持たせるのか、立場によって、中心極限定理と大数の法則の関係がほぐれることが知識として少しわかりました。(そのように考えると、中心極限定理と大数の法則は別もの、と考えたほうがすっきりすると考えました。)
とても参考になりました。ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
失礼ながら、サンプル集団や母集団の定義・概念は記載せずとも理解できなければなりません。
回答ありがとうございます。
サンプル集団とは、母集団から抽出された1つの標本のことでしょうか?
簡単のために母集団の大きさを有限の値N,
標本の大きさをn(≦N)
とします。
考えられる標本の総数は(標本の全体集合の総数)
非復元抽出の場合全部でN個からn個とる組み合わせの総数通り
復元抽出の場合にはN^n通り
あります。サンプル集合というのは、この標本全体の集合ではなく、1つの標本であると解釈してよいでしょうか。「サンプル集合」という言葉は数冊の統計の書籍、ウェブページへを拝見しても、目にしません。数学の議論を上で言葉は非常に大切です。「サンプル集合」ということばは、統計学において一般的に浸透している言葉なのでしょうか?
また、仮にサンプル集合がいわゆる1つの標本を表す言葉だとすれば、
>サンプル集団が母集団に近づく
という性質は理解に難しくありません。もし母集団が有限であれば、nが大きくなれば、極端な話、標本は母集団と一致します。母集団の大きさがはるかに大きな場合であっても標本の大きさが母集団の大きさの99.9%程を占めれば標本は母集団とほぼ同一と特徴をもつと考えてよいと思います。
しかし、大数の法則が
>サンプル集団が母集団に近づくことを示しています。
であれば、大数の法則からは、
①標本平均が母平均に収束する
②標本分散(不偏分散より精度は劣りますが)が母分散収束する
というように、分布についても言及することができます。
しかし、標本分散が母分散へ収束することを、大数の法則として説明している記事を見かけません。
質問を重ね申し訳ありません。「きちんと理解したい」ためにQAを利用しているので、ご理解いただければ幸いです。
No.4
- 回答日時:
No.1です。
失礼しました。
大数の法則は、
サンプル集団が母集団に近づくことを示しています。
中心極限定理は、
二項分布やポアソン分布が、正規分布に近似できることを示しています。
両者の違い、おわかり頂きけましたか?
回答ありがとうございます。
両者の違いについて理解を深めることができ、回答いただけることに感謝しています。両者の違いは、高度な数学の議論を除いては、基本的には理解できるようになったと思います。
>中心極限定理は、二項分布やポアソン分布が、正規分布に近似できることを示しています。
中心極限定理は、"分布"に関する主張ということですね。
>大数の法則は、サンプル集団が母集団に近づくことを示しています。
こちらについては、「サンプル集団」の定義が明確でないことと、「母集団に近づく」という概念がよくわかりません。母集団に近づくとは、何が、母集団の何に近づくのでしょうか。
No.2
- 回答日時:
大数の法則は、母分布が平均を持つだけで成立するが、
中心極限定理は、母分布が平均と分散を持たなければ成立しない。
平均と分散を持つ母分布に対しては
中心極限定理から大数の法則が証明できるが、
大数の法則はより緩い前提でも成立するから
「中心極限定理は大数の法則の十分条件」とは言えない。
回答ありがとうございます。
なるほど、分散を持たない母集団というものも存在するのですね。また、平均を持たない母集団というものも存在するのだと思考を巡らせました。
そのような母集団について、中心極限定理から大数の法則は導けないのですね。「中心極限定理は、母集団の分布によらない」といった記述も、より一般的な母集団については成り立たないのですね。
まだまだ理解できていないことが多いとは思いますが、少し知識が広がりました。ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
ずいぶん難しいこと書かれますね。
大数の法則
⇒サンプル数を増やすことで、母集団の分布(つまり母平均と母標準偏差)に近づくことを示しており、実験やアンケートのサンプル数を増やすのはここから来ている。
中心極限定理
⇒二項分布やポアソン分布など、一見すると正規分布とは異なる分布も、サンプルサイズが大きくなると正規分布に近づくことを示している。
両者では議論が全く異なると思いますが…
回答ありがとうございます。
統計を学び始めたばかりで恐縮ですが、
大数の法則は「標本平均の“値”」についての主張
中心極限定理は「標本平均の”分布”」についての主張
であると感じています。
いただいた回答では、それぞれ”何が近づく”という主語が欠けていますので、混乱します。
ただ、やはり、両者は議論が全く異なると捉えるべきなのでしょうか?
もし、中心極限定理が、標本平均が正規分布N(m,(σ^2)/n)に従う、と正規分布のパラメータも含めた主張であるならば、このことから大数の法則が導けると考えています。
両者の主張は、それぞれ独立して証明できることなのかもしれません。この意味で、両者は別ものと考えることが自然です。別々の視点の議論であることは理解できます。ですが、数学的に、両者に関係はないでしょうか?
・中心極限定理と大数の法則に関してはどの解釈が正しいのか
・数学的に中心極限定理は大数の法則の十分条件であるか
(十分条件でないとしたら、十分条件でない理由)
に対する直接的な回答とその周辺について知りたいです。
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