No.3ベストアンサー
- 回答日時:
この絵はレンブラントの『アムステルダムの織物商組合の見本調査官たち』と呼ばれる絵画で、法人団体を描いたレンブラントの最初で唯一の集団肖像画であり、織物商組合の幹部たちによって1661年に依頼されました。
元来、肖像画というのは金持ちが肖像画家に依頼するもので、普通の市民が自費で肖像画家に依頼することは困難でした。このため、市民社会が勃興してきた当時のオランダでは、何人かが一緒にお金を出し合って肖像画家に描かせる集団肖像画が流行していました。
この絵には毎年の聖金曜日に行われる織物商組合の幹部達による5人会議の様子が描かれています。男たちは、織物ギルドのメンバー間で売り買いされる機織り布の品質を鑑定するためにギルドの選挙で選ばれた織物商たちです。彼ら幹部たちは等身大以上に大きく描かれていて、つい先ほどまで織物を厳しく品定めしていたであろう5人の幹部の目は、部屋の入室者(=絵を見る者の方向)に向けられています。
この作品はアムステルダムにあるスタールホフと呼ばれる建物の中に飾られ、部屋の高い位置に掲げられていました。このため、描かれている机の下から見上げているようなアングルで描かれていることと相俟って、幹部たちの目線は見る者を一層見下ろしているように見え、幹部達の威厳を見事に表しています。
注釈に書かれている「性格まで描き出されている」の「性格」の正しい意味は、当時のオランダが得意としていた産業である毛織物を扱う毛織物商人ギルドの幹部の「威厳」という社会的性格のことであって、人柄のことではありません。
No.1
- 回答日時:
この場合の性格とは個性と言い換えても良いもののように感じます。
彼らに頼まれた群衆画であるからというものありますが、一人一人が誰なのかがはっきり分かるように書かれています。
時代背景的には、当時のオランダはスペインから独立して市民を中心に発展していたようです。毛織物商も貿易で儲けた、今風に言えばネット成金みたいな人々だったようです。金持ってるから絵も発注できたのですね。
市民中心ということで専制君主の独裁国家より自由で寛容な社会であったようですが、この絵からそこまで読み取るのは難しいように思います。
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