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一般の高校物理初学者が波動やらずに幾何光学やって理解することができますか?また、幾何光学のところでは幾何的なアプローチが求められますか?

A 回答 (6件)

物理系で、光学も参考書を書いたり、講義したりしています



幾何光学は、その基本原理は、極論すれば「屈折のスネルの法則」だけですし、
基本的な光線追跡なら、エクセルを数日いじれば、トレースできるようになります。
そこまでは高校物理基礎の知識でOKでしょう

幾何学的なアプローチとしては、レンズ上での屈折を計算するために

「任意の円の方程式を設定して、その円周と、直線y=ax+bの交点の座標は?」
「円周上の任意の点における接線の方程式は?」
などを計算する方法が理解できていれば
レンズの表面で屈折する光線が、スネルの法則に従ってどう屈折するか?
がわかります
その程度の、2次元座標の幾何学知識が必要です

より深い計算をするためには、3次元の空間幾何やベクトル解析があった方が便利ですが、ホントに必要になったときに数日復習すればいいと思います


しかし 
 スネルの法則の理解=レンズが製造できる
ではないことは、想像できると思います

で、カメラファンの方や計測研究者が、どこでつまずくか?というと

① 収差論の基礎とレンズの発展史の複雑さ
② 波動光学や、物理数学の基礎あたりの説明
③ カメラ、顕微鏡、走査系、照明系、望遠鏡系、眼科系など、分野ごとの設計論の違い。たとえば、ズームレンズの歴史、部分コヒーレンス論など
④ ガラスなどの硝材論と成膜論
⑤ 専用レイトレーシングソフトの利用法学習
⑥ レンズ製造論(原器合わせ、迷光対策、組み立て法、鏡筒設計、膜製造設計、レンズ追加工、評価法など)
⑦ 非可視光光学系、AF、AE、超解像、駆動制御、振動防止、画像処理、ビューファインダ光学系などの光学周辺技術の難解

という感じで、全体を積み上げていき、レンズを作り上げていくことの難しさです

これらのどこまでが「幾何光学」かと言われると、
「レンズを作り上げる」という学問という意味ではすべてになります

質問者殿が、どこまで到達したいか?によって
①~⑦のレベルを考え、学ぶことになります

大学に進学されるのか?どうかにより、勉強の仕方はかわりますが
もし自習されるのでしたら

(0)中学で学ぶような、直径に依存しない理想的な凸レンズ(ピンホールカメラやレンズ公式)の結像の原理を復習する

(1)1~2枚のレンズの結像の光線追跡を、近似を用いない計算で、エクセルVBAなどで計算してみる

(2)(1)のエクセルを用いて、Fやfの大きい小さい、曲率の大きい小さい、屈折率の違いなどを変えて、あそんでみる

(3)ザイデルの5収差と、色収差を簡単に勉強し、1~2枚のレンズで確認してみる

(3)波動光学のごく基礎を学び、干渉と、回折を理解する

(4)無反射コーティングを理解する

(5)光学機械の分解能と焦点深度を理解する

このあたりまで勉強したら、理論を深めるより、一度、レンズを作ったり、実験をしたりすることに進んでから、どこをより深く勉強すべきか?考えた方がいいかもしれません

あと経験上言えますが、理系にとって、波動光学などの理論光学より
幾何光学自体の方が、何倍も難しいです
それは、収差論や、開発の歴史、生産技術など、いろいろな背景の中で
紆余曲折してそうなっている部分が多いからだ…と思います

どうか、ご健闘を!
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この回答へのお礼

めちゃくちゃわかりやすかったです!ありがとうござい!

お礼日時:2023/09/28 19:18

光学における幾何光学というのは光のふるまいのうち波動性、量子性などを無視して光線を使って直進、屈折、反射などを幾何学的に捉えるものです。

ですから幾何光学では波の性質や量子の性質は扱いませんので幾何学を理解していれば理解できます。歴史上の光学の研究も最初は光を粒子の流れと考えて幾何光学で進みました。やがて幾何光学だけでは説明のつかない現象が発見され光が波の性質をもつことが解き明かされました。

幾何光学を学ぶと次は波動光学を学び量子光学を学ぶのが普通です。「ヘクトの光学」という有名な光学の入門書があります。この入門書は全三巻で(1)幾何光学(2)波動光学(3)現代光学という構成なっています。

原著5版 ヘクト 光学 I〜III
https://optica.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/po …
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波動を知らなくたって幾何光学はできます。


 昔は中学校の課程だった「薄いレンズ」の理論は、簡単な作図だけでおしまいです。
 けれども、もうちょっと先までやりますと、(幾何的なアプローチというよりも)図形のグラフを表す方程式を扱い、その微分·積分も使います。ことに屈折や反射で生じる「火線」(折り返し, カタストロフィー)の問題が重要ですね。たとえば「車のボディーに映り込む景色の歪みが不連続にならないようなボディーの形状を設計する」というのは、幾何光学の高度な問題です。
 波動光学は、干渉・回折にかかわる像の微細な構造を論じるのに必要ですが、マクロに眺めている分には幾何光学だけで足ります。だから「車のボディー」に波動光学を持ち込んでも、得るところはないでしょう。
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いずれ限界がきます。


知らなくて良い知識などありません。
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No.1 です。



>例えばどういうものが必要とされるのでしょうか?

あなたが理解するのに必要なもの。
例えば「波動」が必要だと気付いたら、それを勉強すればよいです。
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この回答へのお礼

わかりました!ありがとうございます

お礼日時:2023/09/28 01:56

きちんと基本・基礎からやれば理解できるでしょう。


もちろん、必要な「数学のツール」が使えることも必要ですが、これも必要に応じて勉強すればよいです。
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この回答へのお礼

例えばどういうものが必要とされるのでしょうか?

お礼日時:2023/09/28 00:34

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