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家族の関係を表す「続柄」という言葉を、私はずっと「つづきがら」と読んできました。ずいぶん前に会社でこれを「ぞくがら」と読んでいる人がいたので、それは間違った読み方だと教えてあげました。その際、念のため国語辞典を調べましたが、「ぞくがら」という言葉は載っていませんでした。

先ほど放送された「IQサプリ」でこの「続柄」という言葉が出てきたのですが、放送では「ぞくがら」と読んでいました。
放送局が間違った読み方してるんじゃないよと思いながら、gooの辞書で「続柄」を引いたら
“ぞくがら【続柄】「つづきがら」に同じ”
と出てきました。

言葉は変化していくものだとしても、「ぞくがら」という読みが辞書にまで載っているとは知りませんでした。いったいいつから「ぞくがら」という読み方がされるようになったのか、ご存知の方は教えてください。

A 回答 (8件)

文化庁編『言葉に関する問答集』(昭和56年;問答集7-問22)に、



 問:「続柄」は「ゾクがら」か「つづきがら」か

という項目があります。辞書上の変遷に関する記述を要約すると…

・明治中期~後期の辞書
  「続柄」のことば自体が見あたらない。
・昭和初期~戦前の辞書
  「つづきがら」の見出し語はあるが「ゾクがら」はない。
・昭和30年代後半以降の辞書
  小型辞典でも「ぞくがら」を参照見出し(空見出し)で採録するものが多い。
  ただし、「〈つづきがら〉の誤り」「俗な言い方」としているものもある。

手もとの辞書では…
『新明解国語辞典』は、昭和47年の初版から平成17年の第6版まで一貫して「つづきがら【続(き)柄】」しか載せていません。
『広辞苑』は、第2版が「つず(づ)きがら【続柄】」のみで「ぞくがら」なし。第5版では「つづきがら【続柄】」が主見出しで「ぞくがら」は空見出し。
『岩波国語辞典 第6版』も「ぞくがら」が空見出し。
『大辞林 第2版』の「ぞくがら」は“「つづきがら(続柄)」に同じ”で、実質的に空見出し。

昭和48年内閣告示第2号『送り仮名の付け方』の通則6にしたがえば「続き柄」が正しいと言えます。一方、役所の内部用語として送り仮名を省いた「続柄(つづきがら)」があって、それが誤読されたものとする見解もあるようです。いずれにしても、通則7の「特定の領域で慣用が固定していると認められるもの」「一般に慣用が固定していると認められるもの」の一歩手前にあるのかもしれません。

なお、戸籍法その他の法令では「続き柄」という表記は見あたりません。「続柄」のほうは多数ありますが、読み方はあくまで「つづきがら」ではないかと思います。ちなみに、婚姻届・離婚届・出生届などの用紙の続柄欄は、いずれも「続き柄」と明記されています。
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どうもピタッとした回答が得られませんね。



私は既に50歳を超えていますが、子どもの頃から「ぞくがら」と言っていました。東京生まれの東京育ちですが、たぶん学校でそう習ったのだと思います(?)
また、区役所(出張所)の住民票などの申請書にも「ぞくがら」とかながふってあったのを覚えています。
家族(父母や姉兄など)も世間一般もテレビもほとんどがそう言っていました。もし、「つづきがら」と言われたら違和感を覚えるので、すぐに気が付いたはずですから。

で、15~20年ぐらい前からテレビなどで「つづきがら」という読み方を耳にするようになって、最初はひどく違和感を覚えました。
そのうち「ああ、行政などで読み方を変えたんだな。確かに「つづきがら」のほうが言われた方も意味がわかりやすいだろうな」と思って、納得するようにしてました。

サッカーの強い高校で「市立船橋」というのをご存知でしょうか?これは船橋市立の学校ですから、「しりつふなばし」と読むのが正しいはずですが、一般的には「いちりつふなばし」と読んでますよね。高校野球などでもそうですが、「私立」と間違われないように、という配慮ですよね。ですから、「私立」を「わたくしりつ」なんて読み方をしたりもします。
それと同じように、耳から聞いて判りやすいように、という配慮から「つづきがら」と読んでいるのだと思っていました。

ですから、年齢的な違いのせいでしょうが、marupunさんとは逆に、私の中では「ぞくがら」を「つづきがら」という読み方に変えた、という印象が強くあります。

できれば、国語学の専門家の人のご意見を聞きたいものですね。
続柄という言葉は日常会話よりも、公的な感じ(役所的?)な言葉だと思うので、古い公文書みたいなものの中に、読み方が記載されているような気がするのですが・・・。

ちなみに、22年前の漢和辞典を見たところ「続き柄」(つづきがら)というように、送り仮名(き)をつけるようにして、読み方が書いてありました。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

「市立」と「私立」のほかにも、「試案」と「私案」などという同音異義語があり、ラジオのニュースなどではどちらも「しあん」なので区別するために、「しあん、こころみのあん」「しあん、わたくしのあん」というように補足するケースが多いようです。
またこれは法律用語ですが、「科料」「過料」という同音異義語があり、それぞれ「とがりょう」「あやまちりょう」と呼ばれているそうです。

「続柄」のケースはやはり最初に「つづきがら」という読み方があったはずなので、上記のケースとは逆だろうと推測しています。
しかし、みなさんの回答によると、かなり多くの人がかなり以前から「ぞくがら」と読んでいたことがわかります。
そこまで多数派になってしまうと、辞書に載るのも時間の問題だったということでしょうか・・・

お礼日時:2005/05/16 19:12

 そもそも「続柄」にも二通りの意味があるようです。


続柄(つづきがら)…親族としての関係。
続柄(つづけがら)…ことばなどの続け方。続けよう。

 ちなみに「続柄」を「ぞくがら」と読むことについては、
続柄(ぞくがら)…続柄(つづきがら)の俗な言い方。(小学館「国語大辞典」)
続柄(ぞくがら)…「つづきがら」の間違った読み方。(東京堂出版「日本俗語大辞典」)

 戦後、複合の語にも、その読み間違いがない場合を除いては、送り仮名をつけるようになったのに対し、公文書など書式が旧態そのままだったため、混乱が生じ易かったのかも知れません。
「送り仮名の付け方 通則6」http://www.bunka.go.jp/kokugo/frame.asp?tm=20050 …

 現在ではそれらの書面でも「続き柄」と送り仮名されるので、その場合はもはや「ぞくがら」という言い方はできないようになっています。
「出生届見本」http://www.us.emb-japan.go.jp/j/html/todoke/todo …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

「つづけがら」という別な言葉との混同を避けるという送り仮名からの視点は目から鱗でした。
しかし、辞書ではまだ「ぞくがら」が“俗な言い方”“間違った読み方”として扱われていることに、いくぶんホッとしています。

たしかに「続き柄」と送り仮名があれば誰も読み間違えないですね。

お礼日時:2005/05/16 19:03

下記のような説があるようです。



「続柄」はもともと「つづきがら」と言っていたものが、「つづきがら」と言うよりも「ぞくがら」と言ったほうがいいやすいので、役人は、普段の仕事上、略して(略しているわけではないけど)、役人の専門用語(専門用語というよりそのまま読んだだけ?)として役所内で「ぞくがら」と言うようになったのが、世間一般にも広まったものだというのです。

参考URL:http://www004.upp.so-net.ne.jp/hitosen/zokugara1 …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

「ぞくがら」は「重箱読み」でもあり、決して耳障りのいい言葉ではありませんが、やはり人は1文字でも短いほうが言いやすいのでしょうか・・・

お礼日時:2005/05/16 18:58

私の回答も回答になってませんが…(^^)



間違った読み方や、間違った言葉がいつの間にか「正しい」仲間入りされると、
元祖「正しい派」にとってはとても気分が悪いものですよね。

例えばこんなのもありますよね…

行う(正)→行なう(いつの間にか正)
ぶったくり(正)→ぼったくり(いつの間にか多数派)
(30分)さんじっぷん(正)→さんじゅっぷん(普通)

(^^)とまあ、こんな具合です
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
言葉が変わっていくのはしかたがなく、「来れる」「食べれる」などの「ら抜き言葉」に対する抵抗もほとんどなくなってきているようですが、たしかに「正しい派」には気分が悪くなることがあります。それが年をとったということなのか・・・(笑)

ところで「行なう」についてですが、昭和30年代に内閣が定めた規則では「行なう」が正しいとされていたのです。
その後昭和48年ごろだったか、すべて活用語尾を送り仮名にすることを原則にするということになり、世の中の教科書や新聞が「行う」で統一されたのです。
ただし「行なう」は決して間違いではなく、いわゆる「許容」という位置づけになっています。

お礼日時:2005/05/16 18:56

 言葉は変化していくものですから、いまを知らないとびっくりしますよね~。

揚げ足取りみたいで恐縮ですが、誤用の一般化としては「ご存知」もそうですよ!
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
「ご存知」は誤用だったんですか? 「ごぞんじ」を変換すると「ご存知」と「ご存じ」が出てくるので、普通は後者を使うようにしていますが、前者が誤用だったとは知りませんでした・・・

お礼日時:2005/05/16 18:48

 こんにちは。



 20年ほど前に,戸籍事務をしていたことがあるんですが,勿論プロの私たち職員は「つづきがら」と読んでいましたが,大抵の市民の方は「ぞくがら」と読んでおられました。
 ですから少なくとも最近に始まったことではないですね。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
そんなに前から「ぞくがら」が多数派だったんですね。
多数派が少数派(かつ正統派)を席巻した典型的な例なのでしょう。
私の質問の書き方が悪かったのですが、この「ぞくがら」という読み方が、辞書にも載ってしまうくらい「正しい」読み方とされたのはいつごろからだったのでしょうか・・・

お礼日時:2005/05/16 18:46

質問に答えることにはなりませんが、


重複は「ちょうふく」
早急は「さっきゅう」が
正しい読み方ですが、
最近は「じゅうふく」とか「そうきゅう」とか、
そこそこ学のある人でも平気で言うようになったと
思ったら、辞書にそういう読み方も載ってたのを
見て驚いたことあります。
まあ、だんだん、言葉も変わっていくものだと思いますし、それが自然なんでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
ほかにも、
 ほっそく(発足)→はっそく
などがありますね。
以前は「はっそく」などと読もうものなら笑いものになっていた気がしますが・・・

お礼日時:2005/05/16 18:43

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