性格いい人が優勝

土地をAに貸しています。Aはその土地に建物を建て住んでおります。建築後40年ほど経っているようです。賃借権の登記はありません。貸主、借主とも、何代前から始まったことかわからず、当然契約書は存在しません。ですが親がもらっていたとのことで、毎年小額ではありますが、Aから地代をいただいております。近々Aが引っ越すとのことで、Aより建物を買取よう相談を受けました。Aに建物買取請求権はあるのでしょうか?また根拠があれば教えてください。

A 回答 (3件)

1.「借地権」とは、「建物の所有を目的とする地上権又は賃借権」をいいます(借地法1条)。



※ご質問文は40年前の借地契約なので、旧・借地法が適用されます。平成4年に旧・借地法と旧・借家法を統合して「借地借家法」が制定されました。「借地権」の定義や「建物買取請求権」の考え方は、旧法でも新法でも同じです。

2.「建物買取請求権」の有無を判断する前に、そもそもAに貸している土地には「借地権」があるかを検討します。
 借地権の定義のうち「建物の所有を目的とする」というのは、借地上の建物がA所有であれば要件を満たします。

 問題は、「地上権又は賃借権」に該当するかです。地上権は物権ですので、非常に強い権利であるため、一般に借地契約では、地上権を設定することはほとんどありません(質問者さんの場合も、おそらく地上権の登記はないと思います)。
 さて、賃借権はその土地に登記がなくても、借地上の建物の所有権登記があれば、第三者に対抗できる土地の賃借権(=借地権)があるとされます。

※ここまでは、借地法の基本的な知識です(借地借家法でも同じ)。

3.しかし、ご質問文に「毎年小額ではありますが、Aから地代をいただいております」と書かれていますが、この地代があまりにも低額であれば、「賃貸借(民法601条)」とは認められず、無償による借地、すなわち「使用貸借(民法593条)」となるため、この建物に借地権は存在しないことになります。

 一般に地代の額が、固定資産税額程度であれば、賃貸借とは認められず、使用貸借となるため、借地権はないという結果になります(国税不服審判庁HPから、「使用貸借」に関する採決事例要旨を下記、参考URLに貼っておきます。)。
 なお、固定資産税額と地代の比較はひとつの目安であり、これだけで借地権か使用借権かを判断するものではありません(ご質問文には、保証金や権利金の有無も記載されておらず、地代の水準もわからないため判断できない)。

4.結論は、地代の額によって「賃貸借」と認められるか否かで決定されます。
「賃貸借」と認めるだけの十分な金額の地代を支払っていれば、借地権があるので、借地人は建物買取請求権を行使することができます(「請求できる」という意味です)。

 しかし、「賃貸借」と認めるだけの地代でなければ、「使用貸借」であり、借地人は建物からの引っ越しを理由に、速やかに建物を撤去し、更地にして地主に土地を返還しなければなりません(この場合の建物撤去費用は、全額を借地人が負担します)。
 撤去というのは、別の土地へ「移築」という意味です(取り壊すか否かは建物所有者が決めることです)。

参考URL:http://www.kfs.go.jp/service/MP/04/0702080000.html
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>Aに建物買取請求権はあるのでしょうか?



ありますが、条件があります。
その条件とは、契約が満了していて、地主であるmaimaiaiさんが更新の承諾をしていない場合です。
今回は「建築後40年ほど経っているようです。」と云うことで契約期間がはっきりしていないので、「期間を定めなかった」とされているようです。
もし30年だったとすれば法定更新で、あと20年残っており、60年の契約だったとしても同じです。
そのようなことから「契約期間が満了している」ことにならないので、Aさんは他人に売却する以外にないです。
maimaiaiさんは、その買主に対して譲渡の承諾をしない場合、買主から「それでは買い取ってくれ」と云われた場合には、買い取らざるを得ません。
以上で、単に「近々Aが引っ越すとのことで」は理由にはならず、Aさんとすれば、一次的には他人に売却しなければならず、その買主に対して、承諾しない場合に、二次的に買い取ることになります。
(旧借地法=40年前ですから旧法の適用、4条、9条の2の3項参照)
なお、買主に承諾もしないし、買い取りもしないと云うことはできません。
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土地賃借権の登記がなくても、土地上に建物を所有していれば、借地人は借地権を対抗できます(借地借家法10条1項)。



借地権の期間が終了して契約更新をしないときには、借地人は土地賃貸人に対して建物買取請求をすることができます(借地借家法13条1項)。
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