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小学校一年生の漢字のよみがなで質問です。
「十」の音読みはジュウ、ジッとなっており、十匹の場合には、「じっぴき」を正解としていますが、実生活では「じゅっぴき」と発音しています。
 そのため、こちらも間違いではないように思えますが学校のテストでは、「不正解」となってしまいますか?

A 回答 (7件)

 十(ジフ→ジッ):十戒(ジッカイ)、十手(ジッテ) 


の類は他にも、
 合(カフ→カッ):合戦(カッセン)、合羽(カッパ)
 合(ガフ→ガッ):合併(ガッペイ)、合唱(ガッショウ)
 入(ニフ→ニッ):入声(ニッショウ)、入唐(ニットウ)
 入(ジフ→ジッ):入魂(ジッコン)
などがありますね。

で、「十」は戦後の当用漢字や現在の常用漢字でも、「ジュウ」「ジッ」「とお」「と」の音訓しか認められていません。したがって公式には「ジュッ」とは読めません。

にもかかわらず「ジュッ」と読む人が多く、国立国語研究所が昭和30年度に各方面の専門家を対象に行った調査でも、「ジュッ」が本来の形であるという答えが、「ジッ」を本来とする答えを上回ってさえいます。詳しくは、下記の冊子を参照してください。
『「ことば」シリーズ3「言葉に関する問答集1」』の問34
  (文化庁 編、大蔵省印刷局 刊、昭和50年)
『新「ことば」シリーズ14「言葉に関する問答集」』の問10
  (国立国語研究所 編、財務省印刷局/国立印刷局 刊、平成13年)

ちなみに、NHKの放送でも「十」を「ジュッ」と読むことをかなり前から既に認めています。
→『NHK ことばのハンドブック』(NHK放送文化研究所 編、日本放送出版協会 刊、1992年)

ただし、歴史的にも現状においても「ジッ」のほうが正しいとされていることは言うまでもありません。我が子も、小学校1年の国語の時間にきちんと教わったといっています。

参考までに「広辞苑」に「ジッ」の読みで採録されている単語は以下の通りです。
 十戒、十界、十界互具、十界図、十界大曼荼羅、十干、十脚類、十訓抄、十傑、
 十国峠、十才子、十斎日、十刹、十師、十指、十死、十死一生、十死一生日、
 十死日、十種、十宗、十種雲級、十種競技、十種供養、十種香、十職、十身、
 十進分類法、十進法、十刹、十体、十中八九、十手、十体、十哲、十徳、
 十徳四幅袴、十派、十杯機嫌、十把一絡げ、十波羅蜜、十判裏書、十服茶、
 十返舎一九、十方、十方空、十方暮、十方浄土、十方世界、十方檀那・十方旦那

参考URL:http://www.kokken.go.jp/public/kotoba_series/kot …
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この回答へのお礼

 ありがとうございます。
多様な例を列挙いただき、読んでみました。宗教特にに仏教用語が多いですね。
 
 小学生の前で 発音する際に、すべて言葉狩りのように「ジッ」と発音されるわけでないでしょうから、
世間の使用実態とかけはなれたものを学校の指導要領で、「正しい」としていること、先生方も苦労されることと思います。
 日本語の表記と読みは、必ずしも一致しないという方便をつかうこともありかも しれませんね。
 「を」と「お」、「おとうと」、「いもうと」などと同時期に学んでいますので 案外すんなり理解するかも知れません。
 こどもといっしょに 日本語をもう一回勉強するつもりで、こどもの勉強につきあってみたいと思います。 

お礼日時:2005/07/17 12:46

十は、今では「ジュウ」という仮名遣いで表記されるのが普通ですが、もともとは「ジフ」ですよね。

(もしピンとこなければ辞書で確かめてください^^)

ジフ+匹(ピキ)で、促音便(小さいツ)が起こり
「ジフヒキ」⇒「ジッピキ」というわけです。

こういう例は、たくさんあって、

執(シュウ)⇒執行(シッコウ)
牛(ギュウ)⇒牛車(ギッシャ)
蟄(チュウ)⇒蟄する(チッスル)

などなど。もっとよく使う言葉を思いつきませんでした^^;


「十匹」の場合、
促音便が生じないなら「ジュウヒキ」という形になるはずで
促音便が生じるならやはり、「ジッピキ」となるのが普通で、「ジュッピキ」となるのは少しおかしいのです。
「なぜ」といわれれば、日本語のもともと持っている性質がそうだからです。

「ジュッピキ」と言って現に通用していることについては、正しい間違いはないと思います。

ただ、学校でなぜ「ジッピキ」と教えるかについては、きちんと学術的な根拠があるので、「ジュッピキ」は不正解とされるかもしれませんね。それは、単に政府(?)の方針によって決められることだと思います。

また、学校の資料で、まるで「十」に「ジッ」という読みがあるように書いてある場合がありますが、上述のように「ジュウ」という読みが、促音便によって「ジッ」となっているという理解が正確と思います。
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この回答へのお礼

 十 が「ジフ」であるという理解は、まったくありませんでしたので 目からウロコ が落ちました。
 促音便によって「ジッ」となっているというご説明は非常に理解しやすいです。
 小学一年生には、牛(ギュウ)⇒牛車(ギッシャ)
の例がわかりやすそうですね。 
 アニメ おじゃる丸などで小学校の低学年には、親しみぶかい乗り物ですので、さっそくこの事例でこどもに、(受け売りですが)説明したらうなずいていました。→(うなずくか、うなづくか辞書をひいてしまいました)
 とても明快な回答ありがとうございました。
 

お礼日時:2005/07/17 11:43

こんばんは。


小学校に勤めているものです。

1年生を担任すると「えっ?こうだった?」と思うことが
たくさんあってびっくりです。
そのひとつがこの「十(じゅう),十個(じっこ)」です。
「十」はこの一文字では「じゅう・じう」と読みます。
また,前に数字や言葉(数など)がついたときなども
「じゅう」と読みます。
ですから,20は「にじゅう」,数十人は「しゅうじゅうにん」と読みます。
しかし,後ろに単位がついたときには「じっ」と発音するものが多いです。
本,冊,個,cmなどは基本的に「じっ」と言いますが,
枚,人,ℓは「じゅう・じう」と教えていました。
ですから,一概にこの場合に絶対に「じっ」にするなどという
定義みたいなものは作れないと思います。
(感覚という部分もあるんでしょうね。)
初めて数字を教えるときには,基本的なことをしっかり教えるためにも
日常的に子どもたちがよく使う使い方では
ほとんどの学校ではこのように1年生から教えていると思います。
ただ,日本での発音とはとても難しいものがあるので,
「耳ではこのように聞こえちゃうけどね。」
などと,フォローしながら授業は進めています。(私は)
厳しく指導するというよりも,不正解になった裏には,
今のうちに正しいことを覚えておくことの大切さがあるのではないかなあと,
思いました。
おうちでのフォローをしていただけると,きっとお子さんも
納得できると思います。

長々と私の感覚でお話してしまい,すみません。
お役に立てたら嬉しいです!
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この回答へのお礼

 限られた時間の中で、こどもたちに「正しいこと」を教えていただくことは、それはそれで非常に難しいことなのだなと あらためて感じました。
 さっそく、小学生用の辞典をさがします。
 学校でそう教えているから「正しい」というのでなく、このような理由で学校では「正しい」として教えているのだよ と補足できるようなものがあると いいのですが。
 お知恵をいただき ありがとうございます。

お礼日時:2005/07/17 11:26

極端に言えば、学校のテストでは何を正解とするかは先生が決めることですから、先生が×だといえば×です(もちろん、妥当な範囲内であることが条件ですが)。



一応、十匹の読み方は「じっぴき」が正しいのだ、と言っておくのが現時点では教養ある人のとるべき態度です。また、十戒や十干など古くからある語は「じっ」と発音するのがかっこいいでしょう。
しかし、現実には次の調査にあるように、全世代で「じゅっぴき」と発音する人が多数派です。「じゅっ」を許容する辞書もあります。「じゅっぴき」でいい、となるのは時間の問題ということなのかも知れません。だれがそのときを決めるんだ、というのもやっかいな話です。文化庁なのか、国語審議会なのか、マスコミなのか、辞書編纂者なのか、学者なのか…。
http://www2.tokai.or.jp/hiramatu/onyak/kokugo04. …

つぎのページも参考になります。
http://principle.jp/bbs1/cbbs.cgi?id=brn&mode=on …
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この回答へのお礼

 紹介いただきましたページ拝見いたしました。
特に 国語に関する世論調査の項は、参考になりました。
 実際に世間様で使用されている割合と、学校教育の場で指導されているものの差は、やむをえない ところですが、こどもに どう説明したものか が私にとっては難題です。

お礼日時:2005/07/17 11:10

私もこの質問の回答にはなりませんが言葉は結構面白いですよ。


円内(ennai)・円舞(embu)・円形(eηkei)
全部同じ「ん」ですが無意識のうちに3種類を使い分けています(発音するときの口の形などがすべて違うのがわかると思います)。
発音しやすいようにどんどん変わってきていて、言葉の読みもそれと同じではないのでしょうか?
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この回答へのお礼

 発音と表記、読みの問題も確かにそうですね。学校ではなかなかそこまで踏み込んで教えてくれませんし、ましてや小学生レベルには発展学習としても、かなり高いレベルの視点になりそうですね。
 ユニークな見地から回答をいただき、ありがとうございます。

お礼日時:2005/07/17 11:02

言葉というものは時代とともに変化していくものですが、現代国語ではじっぴきというのが正解ですからいくら一般的に使われていても正解にはなりません。

すいませんもほんとうは、すみません   ですね。
五十嵐ってごじゅうあらしとはいませんよね。日本語は、あとにつく漢字で読み方もかわるもので、じゅう、じっ、というのは、基本的な読み方です。
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この回答へのお礼

さっそくご回答をつけていただきありがとうございます。

お礼日時:2005/07/17 10:54

NHKのアナウンサー等は、きちんと「じっぴき」と発音していますね(100%とは言えないと思いますが)。


本来はやはり「じっぴき」が正解でしょうが、もしかしたら、許容範囲として正解となるかもしれませんね。
全然回答担ってませんが・・・。
ちなみに、「女王様」は、「じょうおうさま」ではなく、ホントは「じょおうさま」ですよね。
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この回答へのお礼

さっそく ご回答いただきありがとうございます。

お礼日時:2005/07/17 10:51

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