「これはヤバかったな」という遅刻エピソード

静止膜電位を説明する際よく、
濃度が同じKClとNaCl溶液が、K+のみを通す膜で
仕切られている場合について
考えられています。
これによってKClが入っていた側がマイナスの電位となるのは
了解したのですが、

実際の細胞の場合、

この実験系と違い、
細胞内のClが細胞外のClに比べて
著しく少ないです。


となると細胞内はなぜマイナスの電位を生じるのでしょうか?


実験系で相対的にKCl側がマイナスになっていたのは、
Cl-のおかげに他ならないと思ったのですが。

A 回答 (4件)

ダニエル電池については全く知らないのでコメントできません。



「電池」と表現される理由は,イオンの濃度勾配を作りそのイオンが流れることで電位差が生じますよというここと思います。生体での電気現象はすべてイオンの移動で起こります。

どうしても化学電池と比べたいのなら,例えばリチウムイオン電池はリチウムイオンの移動のみです。同じように「静止電位」はカリウムの移動だけですから「カリウムイオン電池」ですよと言うことと思います。繰り返しますが静止電位はカリウムの平衡電位と同じです。

リチウムイオン電池の場合は,充電により逆にリチウムイオンが流れますが,形質膜は Na-K ATPaseが逆向きに移動させていますよね。
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この回答へのお礼

suiran2さん、esezouさん、お返事ありがとうございます。まとめて返答させていただきます。

まず、電池とは何か、お二人の意見を参考にして理解できました。

電池とは、

なんらかの要因でできた、二つの相の間の「電気化学ポテンシャル」の差 が「電荷をもった粒子の移動(ポテンシャルの勾配に従った移動で、受動的)」と「なんらかのエネルギー(酸化還元反応やATP→ADP)」により維持されている状態


です。以下に化学電池の場合と細胞の場合にわけて具体例を示します。

電気化学ポテンシャルというのは、

電位+濃度によるエネルギー

ですから、電気化学ポテンシャルの差というのは、
「電位の差」+「濃度の差」であります。

通常我々の言う電池では、2つの相の間に、まず
(1)「電位の差」が生じる
(両極の物質の 標準電極電位←酸化されにくさ の差によって生じる)

(2)荷電粒子が移動し「濃度の差」ができることによって「電位の差」で生じるポテンシャル差を埋めてゆく
(ダニエル電池におけるSO42-は、最初はCu側に多くあったが、どんどんZn側に移動していく。この移動では)

(3)電子の移動による、ポテンシャル差の「維持」
(ここで、還元反応が起こってエネルギーができ、
これがポテンシャルを形成している、と考えてよい)

もし(3)がなければ(正極、負極が接続していない状態なら)、(2)で行われる移動によって、2相間のポテンシャル差はなくなってしまう。


細胞で行われている反応は、

(1)「濃度勾配」が生じる
(最初細胞内はカリウムばかり)

(2)荷電粒子(この場合はカリウムイオン)が移動することで「電位の差」をつくり、「濃度の差」で生じるポテンシャル差を埋めていく
(カリウムイオンの細胞外への移動は、濃度の差も埋めるというところが面白い)

(3)Na-K ATPaseによってカリウムイオンをもとに戻す
(ATP→ADPのエネルギーを用いてポテンシャル差を再形成している)

もし(3)がなければ、細胞内外の電位差は、「厳密に」カリウムの平衡電位と等しくなってしまう(平衡電位→内外のポテンシャル差=0から導出する→内外のポテンシャル差はなくなる、ということ)


だから、「電位差」があるから電池、なのではなく、
「電気化学ポテンシャル差」があるから電池なのです。

お礼日時:2005/09/07 10:11

plexus さん、今晩は。



電池の専門化ですが、生体については弱いのですが・・・
K+の移動の件については、No.2さんおよびplexus さんの解釈でよいのですが、生体内の膜輸送は能動輸送と思います。
それゆえK+の移動が電荷のアンバランス(分極)を生ずると考えます。

電池は酸化還元反応でplexus さんの解釈でよいと思います。

静止の意味は電子、電荷の移動を伴わない分極現象をさすと思います。
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この回答へのお礼

(上の続きです)

次は、静止膜電位とは何か、です。

これは、ATP→ADPのエネルギーによって生じた、
カリウムの平衡電位よりも多少絶対値の大きい電位のことです。

ATP→ADPのエネルギーによってK+は細胞内に戻されます。
これと、ポテンシャル差を埋めるためのK+の細胞外への移動によって、常に細胞外、細胞内の濃度はほぼ一定に保たれます。

この概念は、通常の化学電池では、おそらく、
各相の電荷の総和ではないかと思われます。

なぜかというと、静止膜電位と同じく固定されている値で、荷電粒子によって打ち消されようとするもので、
エネルギーによって打ち消しされずにすんでいるものだからです。



ということで自分の頭の中では整理がつきました。
何か指摘などあればお願いします。

非常に長い文章をお読みいただきありがとうございますm(__)m

お礼日時:2005/09/07 10:12

「静止膜電位」 これは表現が混乱しやすい用語ですね。

静止といいますから,イオンが静止している様に思いますが,静止しているわけではないと思いますよ。

静止膜電位はK+の移動で生ずるのではないでしょうか。いわゆる「イオン説」は,外液のK+濃度を高めましてK+の移動を無くしますと静止膜電位はなくなります。このことから現在では,静止膜電位はK+の移動で生ずると説明されているようですね。

この辺の説明が,参考URLにあります。

参考URL:http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~ckam/mempot.html
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この回答へのお礼

参考URLを読ませていただきました。
電池に陰極陽極??みたいな感じでしたが。

これを読んだ私の解釈はあっているかどうか
確認したいのです。
電池には、正極→Cu、CuSO4 負極→Zn、ZnSO4
というダニエル電池で考えました。

細胞内外とこのダニエル電池を比較した際、

細胞内液→ZnSO4
細胞外液→CuSO4
イオンチャネル(K+選択透過性)→隔膜(ZnSO4とCuSO4を隔てる膜)


SO42-の移動がすなわち
K+の移動

に相当するのだと解釈しました。

理由

SO42-は膜を通過し、電荷の是正のため移動します。
K+の移動はエントロピーによるものでありますが、
電池内部で膜を通過するという点で一緒ではないかと考えたからです。


そうだとすればSO42-の向かう先は
ZnSO4側で、こちらは負極側です。

同じように、K+の向かう先は、電荷の
正負が逆なので、正極側に向かうべきです。
実際向かった先は細胞外なので、
こちらが正極→電位は高→これが静止膜電位


ということなのでしょうか。

参考URLでは、SO42-ではなく電子の移動という
ことで書かれていましたが(これはおそらく
ダニエル電池を想定していないから?)

基本的にはこういうことでよろしいんでしょうか?



でも私としては、電池の根本的な部分は
酸化還元反応にあると考えていまして、
それがない細胞内外の部分を
SO42-との相似性だけで電池とするのは
どうも納得がいかないものですが。


見当違いなことを書いていたらすみません。
また、長文になっていてすみません。

お礼日時:2005/09/06 20:26

plexus さん、今晩は。



Clイオン種が少なくても他のアニオン種(例えばリン酸イオン)が含まれているからです。

参考URL:http://jstore.jst.go.jp/cgi-bin/patent/youto/det …
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この回答へのお礼

それはつまり、
リン酸イオン等のアニオンが、
細胞内に多く、
細胞外には殆どない(細胞内における量が細胞外における量を
凌駕するほど多い)ということなんでしょうか。

そうだとすれば、

K+、Na+、Cl-、他のアニオン、
の電荷の総和を比べたときに、
細胞内のほうが負に帯電している、
ということでいいんでしょうか。

お礼日時:2005/09/06 19:24

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