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インド人に特有の思考様式の一つの「抽象観念を実体視すること」という観点から、業(カルマン)及び輪廻(サンサーラ)についての説明と、次いで両者の関係について…論述できる方いらっしゃいませんでしょうか?お願いします。

A 回答 (2件)

「業」の原語は、カルマンというサンスクリット語で、単に「行為」という意味です。


古代インドでは、よい行いをすれば、現世あるいは来世に良い結果があり、悪いことをすれば悪い結果となるという自然な因果の法則が信じられました。この善悪の行為は、ある潜在的な力があるとされ、この業の力は、過去現在未来に渡って存続すると信じられ、それによって業による輪廻思想が生まれたようです。
なお、サンサーラとは「流れる」という意味で、流転と訳されるサンスクリット語です。

以上、哲学とはいうものの現実の法則が哲学に発展したというのがインドの思想でしょう。
印度哲学というのは、生活上の様々な事象を体系的に整理したものです。カーマスートラなどという哲学書が存在するのもインドならではのことでしょう。
因みに、私の卒論は「サンギータ・ラトナーカラ」という名の音楽に関する哲学書の考察でした。
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この回答へのお礼

とても分かりやすく簡潔にお答えいただきありがとうございます。
参考にさせていただきたいと思います。

お礼日時:2006/01/29 21:40

 一応、坊さんですがインド仏教はあまり詳しく勉強していないので、十分な説明をする自信がありません。



 仏教で説く「三界(欲界、色界、無色界)」「六道(天上、修羅、人間、畜生、餓鬼、地獄)」が、業が存在しその影響によって輪廻が行われる世界である、と説明されていると思います。一般書としては、『須弥山と極楽 仏教の宇宙観』定方晟(講談社現代新書) が一番手ごろではないかと思います。もう少し専門的に調べる場合には、『木村泰賢全集』1~6(大法輪閣)が良いと思います。

 ご承知かもしれませんが、業や輪廻という観念はインドの宗教的伝統とも言うべき観念であり、バラモン教やジャイナ教に見られます。と本でも読みましたし、講義でも説明されました。ですから、ジャイナ教やバラモン教の研究書や研究論文を読めば、そういう説明があると思います。

 仏教における他界観念について調べようとして文献をあさった事がありましたが、なかなか適当な本が無くて、正直困りました。そういう中で、上記の2書が一番参考になりました。
 
 六道輪廻についての説明はわりと理解しやすいと思います。善行を積むと天上界に生まれ、悪行を重ねると悪業の重みで悪趣(畜生、餓鬼、地獄の三悪道)に堕ちる。他の宗教で死後の世界を説明する場合も、これと似たような説明になると思います。
 三界のうち、色界、無色界はあまり実体的に説明しにくく、また理解しにくいと思います。これは禅定に伴う宗教体験もしくは宗教的境地をあえてランク付けし、それを空間的に位置づけようとしたとしたこと事態に無理があるのかもしれません。

 期待した回答になってなくて、すみません。
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この回答へのお礼

とてもご丁寧な回答ありがとうございます。
参考にさせていただきたいと思います。

お礼日時:2006/01/29 21:43

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