弊社はサービス業を主の事業とする非上場株式会社です。創業30年になります。私どもの業界では上位に位置しているため、業界内での認知度は高いと自負しておりますが、一般の方には社名を申し上げてもまずわからないかと思います。
2年ほど前に当社と全く同じ業界で全く同じ社名の別会社があることに気が付きました。設立は3年前のようです。それほどの実害は出ていないようなのですが、取引先でも勘違いをしているところも多く、そのうちに何らかの問題が起こるのではと心配です。
そこで当社の社名を商標登録をして、その会社に社名の変更を迫る事はできますでしょうか。または他に何かよい方法はありますでしょうか。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
>不正競争防止法に基づいて行動を起こす場合には、商標権・商標登録は無視して考えてしまってもよろしいのでしょうか。
確かに、この考えも一理あります。相手の商号の使用を差止めれば、相手の商標登録の阻止は重要ではないでしょう。相手も、使用できない商標登録の維持に費用をかけるとは思えないです。
なお、弁護士先生は、商号使用差止めについて、不正競争防止法と、商法の商号保護の規定の双方に基づいて、訴状を作成すると思われます。
この場を借りて皆様に御礼ならびにご報告申し上げます。
いろいろとコネを頼っていくうちに、当社と当該会社とたまたま共通の知人がおりましたので間に入ってもらい、数回の話し合いを持ちました。
詳細は申し上げられませんが、当該会社の社名を変えるということで決着しました。
皆様にはいろいろとアドバイスいただき、大変助かりました。
ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
商法による商号の保護、商標法による商標権、及び、不正競争防止法について、検討する必要があります。
1.商号について
現在の商法では、同一、類似商号について規制されていますが、今年、施行の会社法では、この規制が解除されます。例えば、法務省の下記サイトには、このような記載があります。
http://www.moj.go.jp/HOUAN/houan33.html
Q 21 商号については,どのような見直しが行われるのですか。
会社法では,会社の商号について,他人が登記した商号と同一・類似の商号については,同一市区町村内において,同一の営業のために登記することができないという規制(いわゆる「類似商号規制」)について,会社の設立手続を簡略化するなどの観点から,廃止することとしています。
しかし、改正後の商法も下記のような規定があります。
(他の商人と誤認させる名称等の使用の禁止)
第十二条 何人も、不正の目的をもって、他の商人であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。
2 前項の規定に違反する名称又は商号の使用によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある商人は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
本件では、「不正の目的」、「営業上の利益の侵害」等の立証をすれば、相手の商号の使用差止めができます。もっとも、法改正の前から相手は商号を使用しているので、会社法の付則に定める経過規定に留意する必要はあります。
2.商標登録について
相手の商標権成立を阻止します。
商標法4条1項各号は、商標登録を受けられない商標を列記していますが、10号、15号及び19号が関連します。これらの規定は、下記の通りです。
十 他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であつて、その商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用をするもの
十五 他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標(第十号から前号までに掲げるものを除く。)
十九 他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であつて、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもつて使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)
10号は、いわゆる周知商標については、商標登録できないということです。貴社は、業界内での認知度も高いようなので、周知商標と認められる可能性が高いです。そして、相手の商標登録出願に、10号に該当しない商品、役務(サービスのことです)がある場合には、15号を活用します。
ところで、このような規定があっても、特許庁の審査官は、貴社の商号が周知であることは知らないかもしれません。そこで、商標法施行規則19条に規定する情報提供を行います。
第十九条 商標登録出願があつたときは、何人も、特許庁長官に対し、当該商標登録出願に関し、刊行物又は商標登録出願の願書の写しその他の書類を提出することにより当該商標登録出願が商標法第三条 、第四条第一項第一号、第六号から第十一号まで、第十三号、第十五号から第十九号まで、第八条第二項若しくは第五項の規定により登録することができないものである旨の情報を提供することができる。ただし、当該商標登録出願が特許庁に係属しなくなつたときは、この限りでない。
既に商標登録がされている場合には、登録異議申立て/又は登録無効審判請求を行います。
3.不正競争防止法
不正競争防止法2条1項1号は、不正競争として、次の行為を定めます。
一 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為
相手の行為は、この規定に該当する不正競争と思われます。
不正競争防止法3条は、差止請求権、4条は、損害賠償請求権について定めます。相手の商号の使用を禁止できると思われます。
4.対応策
商号については、弁護士に依頼すればよいでしょう。
商標法については、弁理士に依頼すればよいでしょう。
不正競争防止法については、弁護士、又は、不正競争防止法に強い弁理士に依頼すればよいでしょう。
弁理士にも個人差があり、不正競争防止法を勉強している先生と、そうでない先生の知識、経験はかなり差ががあります。もっとも、これを言い出すと、不正競争防止法はそれほど一般的な法律ではないので、弁護士なら誰でもということではなく、知的財産に強い弁護士に依頼するのが無難です。
やはり、商号使用差止めを求めて、訴訟を提起するのが一番、強烈です。
簡単なのは、法律特許事務所又は特許法律事務所となっている事務所に相談に行くことです。弁護士及び弁理士のチームが対応してくれるでしょう。
No.6
- 回答日時:
「窮鼠猫を噛む」
私の県でつい最近、小さな雑居ビル (失礼) が、県内一を誇るショッピングセンターの名称を変更させるという珍事がありました。 まさに商標権問題です。
雑居ビル側は古くから商標登録をしていたようですが、ショッピングセンター側が高を括っていたようです。
「他山の石」になればと思い、投稿させていただきました。
参考URL:http://www.fukuishimbun.co.jp/topics.php?code=12 …
No.5
- 回答日時:
しかたないですね。
残念ですね。会社の定款の目的が同じで、同じ区内ですと、同じ社名の会社は設立できません。
設立時に名簿でチェックします。(4月から変わるようなことをききましたが、、不明)
定款の目的が変わっていればいいということです。菓子製造でゴアナゴ株式会社を登記していても、食品機械製造でゴアナゴ株式会社を設立することは出来ます。
別の区で会社を設立して、移転先の区で、定款の目的も社名も同じなら移転登記できません。この時は定款の目的を巾広く解釈して、変更します。これでパスします。
これが不可能なら、本店は別の場所に置き、営業部のみが移転します。以上のことから、同じ社名の会社が同じ区内には結構あります。
商標登録は、45種類にも別れた商品と役務から必要なものを選んで、登録することになります。菓子名で登録されていないとすれば、呼称(ゴアナゴ)で登録がおります。登録出来たからといって、名刺に登録商標ですと表記出来るくらいです。別の会社が食品機械製造でゴアナゴを申請すると、こちらにも登録が降ります。
商号(社名)が登録出来るとということは、ロゴタイプとして、図票を出来るということではないでしょうか?45種類にも別れた商品と役務の中には商号はないはずです。
うまい菓子で評判 ゴアナゴ株式会社 とか 丸五マークのゴアナゴ株式会社 などのべつの表現で会社を 元気付けるより、方法はないです。
以上は経験の話です。専門家ではないので、細かい表現には突っ込まないでください。
ネーミングが有名になって、消費者が誤解を生むようになると、これは又別な話になります。
No.4
- 回答日時:
No.1です。
相手方が出願しているとなると、とりあえずはその経過を待つのがベターでしょうか・・もしかして第三者の障害によってその商標が登録にならないかもしれませんし・・・。登録になったとして登録公報発行から2ヶ月間異議申立することができます。消費者が混同するという事実があれば、十分異議申立の理由に値すると思います。
消費者が混同する事実とこれまでの実績(創業年数、売上高、広告費等)があれば勝算ありだと思いますが・・。
ただし、社名がありふれた苗字であった場合は商標登録されませんので、不正競争防止法のみの争いとなります。
相手の商標が登録後、異議申立によって取り消された場合は、社名を使えなくすることは可能だと思います。
とりあえず相手方の商標出願の経過もチェックする必要がありますから、とりあえず弁理士さんにご相談されたらよいかと思います。
No.3
- 回答日時:
こんにちわ
会社の商号登記と商標登録の効力は別ですので、基本的にはお考えの手段は
直接的な効力の行使には至らないのではないでしょうか?
法務局の管轄が異なれば同一商号の取得には問題がないことになっています
ので、商号の変更を迫る行為そのものが逆に訴えられないようにどうぞ充分
ご注意下さいませ。
よくみかける例では、「○○と名乗る会社は当社とは関係ございません」と
いった告知にとどまらざるを得ないのが現状ではないでしょうか。
anagosagariさんのご経営会社のほうが業界上位であれば、自然と淘汰さ
れるのではないでしょうか?
ご経営者さんでいらっしゃれば、顧問弁護士さんにまずご相談なさってみ
て下さい。
この回答への補足
私どもの業界はそれぞれのシェアが低く、業界トップでも15%程度です。つまり新参がつけ入る隙がまだまだ残っている業界なのです。自然淘汰を待っていられる状況ではありません。
私は経営者ではないのですが、上位の株主です。愚痴になりますが、経営陣が呑気で困っております。
No.2
- 回答日時:
偽装事件がらみで、「我が社は例の事件の木村建設とは関係ありません」という、別の「木村建設」さんの張り紙を近所で見かけました。
商号は市町村の法務局で登録します。同じ自治体内に同じあるいは類似した商号がなければ、使用できます。
商号さえあれば、営業はできますが、全国展開するときに、商号の商標権が重要になってきます。
商標は特許庁で登録されます。商号も商標登録できるようですので、もし設立三年のその会社さんが、商号を商標登録していると、質問者さんの場合、いくら先に付けた名前であり、業界内での認知度が高くても、争いになったら負ける可能性があります。
http://www.soi.wide.ad.jp/iw97/iw97_tut/slides/1 …
http://www2.ttcn.ne.jp/~mkikuchi/syougou.htm
No.1
- 回答日時:
1.まずは相手方が商標登録(出願)していないことは確認されているでしょうか?
2.それを確認の上に貴社が出願されたらよいかと思いますが、他の第三者が貴社と同一または類似の商標が出願されていないかの確認が必要です。
3.第三者の障害がないとして出願すると、早くて登録まで8ヶ月程度要しますので登録後、相手方に社名変更の交渉をすればよいかと思います。
万が一、商標権が取得できないとしても、先使用及び認知度の点から貴社の方が有利であり、不正競争防止法で対抗できると思いますので弁理士さんにご相談ください。
この回答への補足
1.相手方は最近出願したばかりのようでまだ登録はされておりません。
2.当社もまもなく出願する予定です。
3.仮に登録できたとして、相手方の(登記上の)社名を変更もしくは使えなくすることはできるのでしょうか。
不正競争防止法の件とあわせて、弁護士と弁理士ではどちらに相談した方がいいのでしょうか。
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