高知・落雷失明損賠訴訟のニュースで、「最高裁が高等裁へ差し戻し」といっていましたが、よくわからないので教えてください。
1「差し戻し」とはもう一度、下級裁判所で審議(言葉遣いは正しいですか)するよう に言うことですか。
2、もしそうなら、どうして最高裁でこの件で判決を下さないで高等裁にその裁判をもどすのですか。
3ニュースに「最高裁に上告受理」ともあったのですが、これは最高裁が、原告が高等裁の判決に納得できないという不服は正当だと認めたということですか。

基礎的なことで申し訳ありませんがわかりやすく教えてください。よろしくお願いします。

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A 回答 (4件)

基本的なことから述べますと、最高裁は「法律審」としての役割を重点的に果たすように制度設計されており、原則として事実関係の調査は下級裁判所(三審制の下では1審・2審)の役割となります。


最高裁は、法律の解釈の誤りを正したり、法律解釈を統一したりするのが本来の任務ということですね。
これを踏まえて、以下お答えです。

1.
「差戻し」判決の効果として、高等裁判所がふたたび審理し、判決することになります。
この際、高等裁判所は、最高裁の破棄理由に拘束され、本件で言えば「予見可能性があった」という前提で審判しなければなりません。

2.
上記のとおり最高裁は、法律解釈を任務としますので、原則として新たな事実の取調べはしません(その例外性ゆえに、有名な事件では、最高裁で事実関係調査のための口頭弁論の実施決定それ自体がニュースになることがあります)。
本件では、高裁までの判決はそもそも損害賠償請求権が発生しないという前提で話を進めているため、損害賠償額を決定するのに更に事実を調べなければならないはずですから、もう一度高裁で審理をやり直すのです。
なお、法律解釈の変更だけで原審とは逆の結論を導ける場合や、訴訟の場に十分な事実が上がっている場合には、原判決を破棄して逆転判決をすることができます(自判)。
本件では、結論を出すには、事実の取り調べがまだ不十分だということですね。

3.
上告受理は、上告事件が多すぎて忙しすぎる最高裁の負担を軽減するために、平成8年の法改正(平成10年から施行)で、民事訴訟について取り入れられた制度です。
それまでは、上告理由を主張する限り(結果としては「(ちゃんとした)上告理由がない」という理由で却下されることになっても)何でも上告できていたのです。
しかし、法改正後は、憲法違反の主張等の例外を除き、「法定された上告理由がちゃんとあるかどうか」を確かめるために、最高裁の審理を始める前に上告を受理するべきかどうかを吟味する手続きが挟まれることになりました。
民事訴訟については、3審制から2.5審制くらいになった、と理解して下さい。
phantomoperaさんがお聞きになったのは、「原告が上告受理の申立てをした」あるいは「最高裁が、高裁判決に対する不服申立てにちゃんとした理由があることを認めて、不服申立て(=上告)を受理することを決定した」という内容のニュースだと思います。
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この回答へのお礼

<最高裁は「法律審」としての役割を重点的に果たすように制度設計されており・・・
漠然と、最高裁は最後に判決を下す所だと思ってたのでよくわかりました。

>最高裁の審理を始める前に上告を受理するべきかどうかを吟味する手続きが挟まれることになりました。民事訴訟については・・・
ニュースでは「最高裁は北村 さんの上告を受理した」と言っていました。ではやっと上告していいよということになったわけですね。ややこしいですね。裁判のニュースは一般人にも身近なことなのにとてもわかりにくいです。詳しいご回答どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/03/14 11:33

1 原審で再審議をするように命じることです。


基本的に最高裁→高裁 高裁→地裁で差し戻されるのがほとんどです。
2 最高裁判所は「法律解釈」と「違憲審査(大法廷での審議を義務付けている)」をするところでしかありません。ですから、法律上特に定められていない事件は差し戻すまでしかできないのです。
 法律と照らして一方を排斥すれば選択肢が1つしか残らない場合(刑事事件)や憲法に明らかに違反し早急に上告人の救済に当たると判断された場合には「最高裁判所」
が破棄自判(原判決を破棄して自ら判決する)をすることができます。
3 最高裁の負担を軽減するために上告理由は厳しい基準でできています。また、上告理由を満たした上告は最高裁が受理しなくてはなりません。

以上より、最高裁の「差し戻し判決」をうけ高松高裁は「雷等の危険が予見できた」ことを前提に再審議しなくてはならなくなりました。おそらく原告逆転勝訴となるでしょう。
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この回答へのお礼

>ですから、法律上特に定められていない事件は差し戻すまでしかできないのです
なるほど、そういうわけですか。納得しました。
>最高裁の「差し戻し判決」をうけ高松高裁は「雷等の危険が予見できた」ことを前提に再審議しなくてはならなくなりました。おそらく原告逆転勝訴となるでしょう。
それで原告のお母さんはあんなに喜んでおられたわけですね。
No4さんと以前のご回答者の皆様のご説明で、裁判のニュースがわかりやすくなり、また今回の高知・落雷失明損賠訴訟の内容もわかりました。どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/03/14 13:07

1その通り、「差し戻し」とは高裁でもう一度審理し直しなさい、と事件を戻すことです。



2最高裁は基本的に「法律の解釈」に関わる場合にのみ開かれると考えられます。(または、2審までを決定的に覆す場合の上告審。)
最高裁は司法機関の最上級です。毎日何百件と審理されている判決が全て「判決の導き方がおかしくない?」と最高裁が考えた場合、いちいち最高裁で審理するのは大変です。そこで、高裁に差し戻す。つまり、「その判決での解釈や当てはめ方はちょっと違うんじゃないの?」「その事実をそのように判断するのは違うのではないですか?」と言う無言の圧力です。
それによって高裁は「あれ?違ったかな?」と更に慎重に審理し直します。
各事件は交通事故でも全く同じ状況で起きない様に、個別バラバラで、裁判官も事件ごとに個別に判断します。
「大体このように考えて下さい。」的なものにそぐわないものが差し戻されます。
実際には差し戻し審では判決が「逆転」する場合が殆どです。
それによって他の何百件の高裁の過ちを未然に抑止しようとする狙いがあります。

3上告は2の冒頭に書いたように、「法律の解釈」を明らかにする場合や、解釈を変える場合、またそれによって判決が変わる場合。
例えば「猥褻物」とは何か?何が「猥褻」で、「物」には電子的な情報(JPGなどの電磁的記録のデータ)も「物」と言えるのか?とか、殺人の「人」はどこから「人」なのか?頭が出たら?全部出たら?へその緒を切ったら?等々です。
または、1・2審の時点では無かった、判決を覆すほどの重大な事実が判明した場合も審理して貰えるはずです。
ですので、最高裁で「事実(の受け止め方)」を争うことはほぼ出来ません。それは1・2審での役割です。上告受理はその論点が法律の解釈を軸にした場合となります。

因みに最高裁で法解釈が変わるような場合は「大法廷」が開かれます。
最高裁裁判官全員集合の、いわば多数決です。
また、通常は「無罪とする。~(判決理由)」となりますが、「判決理由(主文)」が先に来た場合は「死刑判決」の場合です。
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この回答へのお礼

簡単な言葉でのご説明ありがとうございました。
とてもよくわかりました。裁判の記事が少し読みやすくなりました!
>因みに最高裁で・・・
もぜんぜん知りませんでしたので、とても参考になりました。

お礼日時:2006/03/14 11:19

1.そうです。


2.これは最高裁に「上告」していたからです。
 裁判所の判決に「不服(分かりやすく言って文句)がある」時、それより上級の裁判所に「裁判のやり直し」を頼むのが「控訴」、
 裁判所の判決に「法的に誤りがある(と思う)」時、それより上級の裁判所に「判決の変更」を頼むのが「上告」、
 です。
 上告の場合判決の法的妥当性のみの審議ですから、上級の裁判所から新たらな判決は出ません。
3.いや、審議自体は上告が あれば必ず行われます。
 それで正当なら「差し戻し(間違ってるから)」、不当なら「棄却(訴え破棄)」となります。

この回答への補足

早速のご回答ありがとうございます。
「控訴」と「上告」があるのですね!
>上級の裁判所に「判決の変更」を頼むのが「上告
1ここでおっしゃる「判決の変更」とは、上級裁判所が下級裁判所に「判決の変更」をしなさいと言うことですか。そしてこのことを「差し戻し」というのですか。
2そうであるならば上告とは「差し戻し」してもらうよ頼むこと、 とも言い換えられますか。
お手数ですがよろしくお願いします。

補足日時:2006/03/14 10:57
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