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ホースの口を上に向けて水道の水を放水する時、ホースを絞る方が高く水が上がると思うのですが、これをベルヌーイの定理で説明するとどうなるのでしょうか?
簡単に(V^2/2g)+(P/γ)=H の式で表すと、H=一定で、細くなった分のV上昇分だけ高く上がるという事でOKですか?

A 回答 (7件)

 この問題ではホースの出口までとその後の過程を分離して


考えた方がよいのではないかと思います。

 水が出口に達するまではこれまでの議論の通りで、ベルヌ
ーイの定理が成立し、また連続の式が与えられます。
 ベルヌーイの定理は圧力によるエネルギーと速度によるエ
ネルギー(と位置のエネルギー)の和が一定になることを示
すだけなので、圧力情報が得られなければ速度の比較が出来
ません。
 一方、連続式の場合はホースをすぼめると言う断面の情報
が得られますので、連続の式の中で、流量一定の時の断面と
流速との関係から流速の変化が得られます。

 ホースの口をすぼめた場合は連続の式により速度が上昇す
ることが分かりますが、この場合、流れの中の急激な変化に
よって乱れ成分が発生し、これがエネルギーの損失をもたら
します。この損失は形状も含めた径の変化の度合いと流速に
よって決まります。これは既にこれまでの議論でも述べられ
たとおりだと思います。
 このほか出口近傍において一度絞られた断面がホースの外
に出るとき急激に拡大する事によっても損失が生じます。
 実際に水がどのくらいの速度になるかはこの両者の損失の
和の分、削減された形で決まります。

 水がホースを出た後は、水同士の相互作用はほとんどなく
なると考えられます。つまり、水圧の伝播によって水の運動
が規定されるのではなく、水圧ゼロの(に近い)状態にな
って初期に与えられた流速に依存した形で空気抵抗と重力の
影響を受けて運動する、いわば個体が空中に放り投げられた
ような状態を想定すればぴったりだと思います。この考え方
はもちろん近似的なもので、空気と水の混合した流れを考え
れば厳密な流体としての考え方も成立すると思いますが、そ
のまま水が頂点に達するまでの過程に対して、、ホースの中
の流れと同一に、ベルヌーイの式や連続の式を適用して水の
上昇高さを論ずることはできず、かなり煩雑になるのではな
いかと思います。一方で個体のようなものが放り投げられた
と考えてもある程度の誤差を許容すれば、このような考え方
での水の上昇高さの推定はそこそこ合理的と言えるのではな
いかと思います。

 水が空気中に放出されて自由落下すると考える場合、その
過程で受ける空気の抵抗については通常の個体と比べたらよ
り大きいだろうと言う推測は可能だと思いますが、実際には
どのような放水かによると思います。受ける抵抗の大小と
言う観点からは水が放水後拡散していくか収束したままかで
異なると思います。空気中で拡散する場合は小さい飛沫にな
る部分も生じ、全体としての抵抗も大きくなると言えそう
です。これらを考慮に入れて水の上昇高さを推定するのはか
なり難しそうです。

 以上をまとめて、
 ホースの中を流れてきた水は出口のそばで断面を絞られて
速度を大きくしてホースの外に放出される。この際、多少の
エネルギー損失があってホース中の水の流れから単純に想定
される速度(連続の式を使って計算)より小さめになる。出
口から外に放出された以後は近似的に個体と同等に扱って初
速から計算できそうであるが、空気抵抗は大きくなりそうで
ある。
 と言えるのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

丁寧な解説ありがとうございます。
理解しました。

お礼日時:2002/02/21 00:27

ひろしさんの言われるように


ベルヌイ式は粘性抵抗のない完全流体の上で成り立つ式なのです
だから絞るにつれて式の適用がどんどん不適当になっていきます
絞りすぎた状態でベルヌイ式をそのまま適用するのはやめた方がいいでしょう
そのときはベルヌイ式を実験で修正した実験式を使わなければなりません
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 閉めすぎると流量が少なくなるというのは、絞りすぎると抵抗が増えるから流量が少なくなるという事です。

実際にやってみればすぐ分かると思いますが、絞っていない状態からどんどん絞ってくと、到達する位置はどんどん高くなっていきますが、その後はどんどん低くなっていきます。最後には、水は止まってしまいます。
 絞れば絞るだけ上がる位置が高くなるというのは、損失による流量の低下がないときに成り立つのです。実際のホースでは、そういうことはないので、そこに注意が必要なのではないかという事です。この実験は簡単に出来ますので、実際にやってみたらいかがでしょうか?
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ひろしさんの言っておられることは多分次のようなことですね



2つの流線において途中まで全く同じ状態で途中から状態が異なるとする
そうするとベルヌイの定理はあくまでも同一流線に適用するべきだけど
あたかも異なる流線にベルヌイを適用できるかのように
ベルヌイの定理を適用して同じ状態を介して両流線の状態を比較することができる

そのいい例に飛行機の揚力がありますね
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この回答へのお礼

連絡が遅くなりましたが、
みなさん、どうもありがとうございます。
私が考えていたのは、ホース出口部に着目して、
ホースが細くなると連続の式でVが上昇し、
全揚程(H)は一定であるから(ホースの太い個所と比較して)、
動圧(V^2/2g)→UP、静圧(P/γ)→DOWNとなる。
よって、「動圧の向きが上方向なので水が高く上がる」と思ったのですがいかがでしょうか。

お礼日時:2002/02/19 00:20

 私は、ベルヌーイの式を使ってOKだと思います。

ベルヌーイの式は、確かに同一流線上でなりたつのですが、渦度がない場合には、同一流線上でなくても成り立ちます。この問題では、渦度の影響は少ないと思うので無視してかまわないと思います。
 ベルヌーイの式は、エネルギー保存則に基づいているので、初めに持っている運動エネルギーが高いと、到達する位置が高くなります。これは、運動エネルギーが位置エネルギーに変換するからそうなるのです。
 あと、ホースを閉めると高く上がるというのは、連続の式で説明しなければなりません。しかし、閉めすぎると流量が小さくなってしまうので、そういう場合は連続の式を使えないという事に注意する必要があります。締めすぎた場合、かえって水が高く上がらなくなります。
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この回答へのお礼

一個所分からないところがあるのですが、閉めすぎると流量が小さくなるとは、どういう事なのでしょうか?流量は一定ではないのですか?

お礼日時:2002/02/19 00:25

ベルヌイの定理は同一流線において適用されるもので


異なる流線において適用されるものではないので
このようなケースにベルヌイの定理を使うのは不適当だと私は思います
強いてベルヌイの定理を使うならば
vを水の速度としgを|重力加速度|としhを水の高さとしpを水圧としρを水の密度としたとき|v|^2/2+g・h+p/ρ=一定
飛び出すときv=(V0x,V0y),h=0,p0とし
最高到達点のときv=(V0x,0),h=H,phとする
すると
V0x^2+V0y^2+p0/ρ=V0x^2+g・H+ph/ρ
従って
H=V0y^2/g+(p0-ph)/(ρ・g)
だから上方への水の飛び出し速度V0yが大きければ大きいほど
最高到達点Hは大きくなるでしょう
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ベルヌイの定理というより連続の方程式でしょう


水の場合ホース内においては水の速度vは
div(v)=0だから
ホースの断面積をSとすれば
S・v=一定です
ホースをつぶして断面の形を円形から楕円にするとSは小さくなるから
vは大きくなります
ホースを飛び出すときの速度が大きいのですから水の最高到達点は高くなるのです
ものを斜め上方に投げるとき初速が大きければ大きいほど高く飛ぶでしょう
それですよ
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この回答へのお礼

非常に分かりやすい説明、ありがとうございます。納得しました。
できましたら、ベルヌーイの方の解説もお願いします。

お礼日時:2002/02/12 00:00

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