人生最悪の忘れ物

当方投資初心者です。

証券会社に言われるままに
「期限前円貨償還条項付米ドル建社債」
という金融商品を昨年の秋に購入しました。

名称は、社債になっていますが、どうやら「仕組債権」という商品のようです。(投資初心者のため、曖昧な表現が多いですがお許し下さい)

ドル建
購入時の為替レート 119.25円
利率(税引き前)1%
償還期間は、最長で20年
為替条件(119.50円以上)により
 年2回の判定日に早期償還の可能性あり

金額が大きいので毎月月末に「債権単価」を証券会社に尋ねるのですが、返事が2週間ほどかかり、単価も毎回0.80前後との回答です。5月の末の返事はまだもらっていません・・・。

「本部に聞かないとわからない」とか
「目安の債権単価は0.8ですが、実際に売りに出してみないとわからないので、それ以上下がると思います。」と担当者は簡単に言います。

当初中長期での投資と思ってのんきに考えていたのですが、そもそも回答が遅いことがきっかけで不安になり、購入してからあれこれ聞いたり、素人なりに調べたりするうちにますますこの商品が心配になってきました。

この商品の性質、メリット・デメリット、将来的に債権単価が目減りすることが今からわかっているなら金額しだいでは売却も考えています・・・。購入してからこのようなことをお聞きする自分が情けないですが、どなたか金融商品にお詳しい方アドバイスいただけると嬉しく思います。何卒よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

#3の補足に対してですが、まずは格付けについては問題の無いレベルですので、信用リスクについては問題はないと思います。



金利の影響ですが、普通の債券であれば話は簡単なのですが、この債券は仕組み債ですから、条件を見ただけでは分からないのです。
ドル建てなので、恐らく米国の金利の影響を受けると推測していますが、現在の米国の金利はピークに近く、上昇余地は少ないと見ています。
米国の長期金利(20年程度)の金利が下がれば価格が上昇すると推測しています。
ちなみに米国金利は10年債、30年債共に5.2%程度です。

国債などの比較的流動性のある債券についてですが、参考URLに野村證券で扱っている債券一覧が見れます。
実際の価格に利鞘がプラスされていると思いますが、参考になります。

それから、金利1%の理由は、利払い日の10営業日前のレートが1$=119.525円以上の円安の時に1$=137.675円で円貨償還される事で為替差益を得る分だけ米ドル金利が1%と低くなっているようです。

ちなみに、私は専門家では無く、株式や債券などの経験者です。
ただ、為替レートの決定理論など、証券会社、銀行、FX会社に不利になるような情報を流さないだけで、陰に隠れて動いている部分については勉強しないと真実が分からない点が問題だと思います。
結果的に、投資家が本当に必要な投資理論を身に付けてしまうと外貨預金や毎月分配型外債ファンドが売れなくなってしまうのが目に見えているからです。

それから、ぜひこの本を読んでみる事をお勧めします。
「金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか」光文社新書↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334033 …

その他に「お金を増やす本当の常識」日経ビジネス文庫
特にルール17「外貨投資は立派な”投機”です!」はよく読んでおくと良いと思います。↓

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532193 …

参考URL:http://www.nomura.co.jp/retail/bond/f_secondary/ …
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この回答へのお礼

お忙しい中、毎回迅速なご対応いただきありがとうございます。低金利に満足がいかず、それなのに勉強もせず、怪しい商品を証券会社のいわれるがままに購入していまい反省しています。担当者の対応が悪いことにより、早期に判断できたと思いこれから交渉して条件次第では、年内に売却を考えています。

ご多忙中にも関わらず、専門的なご回答を一からわかりやすく教えていただきとてもためになりました。お陰様で疑問が解け、目の前が明るくなりました。

オススメいただきました、書籍も是非読ませていただきます。この度は本当にありがとうございました。またご縁がありましたらよろしくお願いいたします。

お礼日時:2006/06/27 16:18

#2です、計算式の記号の間違えがあるので一部訂正します。



2005年に1$=121円を付けていますから、2015年の予想為替レートは・・・
1.03^10≒1.343916376
1$=121円/1.343916376≒90円

この回答への補足

早々と専門的なご回答いただきありがとうございます。
私の想像以上で愕然としています。

厚かましいついでで、youhoushiさまは、投資のプロでいらっしゃるので、もう少しお付き合いいただきたいのですが・・・。

発行体はBNPパリバで格付けは、「AAp」となっています。
http://www.jcr.co.jp/J0605/J13062.htm

3の為替変動リスクの項目が、日本、アメリカどちらの「金利」の上昇に影響するのか?わからないとご回答いただいたのですが、今後日本は利上げの方向、アメリカは将来的には利下げの方向ですよね?(素人ですので間違えていたらすみません)それがどのようにこの債権に影響してくるのでしょうか。

為替差益ですが、条件に合えば可能です。
年2回の利払い日の10営業日前のレートが、
$=119.525円以上なら
$=137.675円で円貨償還されます。
とあります。

それともう一点、流動性のある「債権」の場合
普通はどれくらいの債権単価になるのでしょうか
今後のこともありますので、教えていただけると助かります。

購入したのは、自分自身ですのでもちろん最終判断は自分でいたしますが、何分額面が20万ドルなので
単純に計算しても、授業料としては高すぎる「損失」となってしまうので躊躇しております。
専門家としてのご意見を再度いただきたくお願いいたします。

補足日時:2006/06/27 12:34
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ご返事ありがとうございます。


現時点で考えられるリスクや注意点を述べてみたいと思います。
1:為替変動リスク
最終的に米ドルのままに償還された時にどの程度損失が予想されるのかを大雑把に計算します。
参照URLは日本と米国の消費者物価上昇率の推移です(#1では4月0.5%と書いていますが、この表では0.4%です)。
単純に米国のインフレから日本のインフレを差し引いたのが日米インフレ格差の大雑把な数値です。
インフレ格差は大雑把に3%前後ある事が分かります。
2005年に1$=121円を付けていますから、2015年の予想為替レートは・・・
1$=121円x$/円1.03^10≒90円
つまり、2005年の1$=121円と2015年の1$=90円は実質的に同じ価値を持つと考えて良いです。
但し、日本がハイパーインフレになったら逆に円安になるので、円で償還される可能性が高くなります。

2:利金変動リスク
日米インフレ格差が3%前後を維持すれば、最後の方では0.744%程度の利金になる予想(1$=90円)です。

3:価格変動リスク
これはやっかいです。
円高は価格下落要因になると考えられます。
金利上昇も価格下落要因ですが、これだけでは日本の金利に影響するのか?それとも米国なのか?が分かりません。
残存期間が長いほど変動が大きくなるので、「円高&金利上昇&残存が長い」となれば大幅に価格が下落すると考えてください。

4:流動性リスク
株式のように市場で売買されていれば、少ない手数料で売買できますが、この債券は流通していない為、割高な手数料負担を強いられる面があります。
買い手が見つかれば良いのですが、それが誰なのか?が分からないのです。
ですから、必ずしも売れる保証は無いですし、証券会社が引き取るのならば上記のように割高な手数料を強いられます。
最も注意しなければならないリスクがこれです。
ただ、このリスクは私の推測の部分もありますので、専門家でないと分からないでしょう。
だから「本部に聞かないとわからない」と言う回答になるのだと思います。

5:信用リスク
これは発行体が分からないと評価が出来ません。
発行体が格付け機関から格付けを得ているのならば、それを見れば、ある程度分かります。
発行体が何処か?Moody’s、S&Pが発行体に対してどんな格付けしているのかを自分で調べる訳です。
・・・と言っても証券会社に聞くだけなのですが・・。

私がもう1つ推測として述べれば、「円安で円で償還された時は為替差益が得られないタイプ」の債券ではないかと思うのです。

売却の方向であれば割高な手数料が掛かりますし、場合によっては売れないかも知れません。
逆に償還まで持ち続けると為替下落によって為替差損を蒙る場合もあれば、金利が日本のインフレに追いつかないリスクもあります。
正直申し上げて、割りに合わない債券ですので、自己責任で売却するのか?償還まで保有するのか?を決めていただくしかないと言うのが私の結論です。

更に、銀行もこれと同じ様な事を投資信託や外貨預金でもやっていますので、十分注意して下さい。
証券マンも銀行員も所詮は営業マンで、投資のプロでは無いので、これからは投資商品を選ぶ時は慎重にお願いします。

参考URL:http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/data/p014.pdf# …豸郁イサ閠・黄萓。荳頑・邇・燕蟷エ豈・
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私がお聞きしたいのは為替条件ですが、これは年2回とも119.50円よりも「円安ならば償還」と言う事でしょうか?



この債券の詳細については証券会社に聞く必要はありますが、売却についてはかなり不利になる事は覚悟する必要があります。
と言うのも商品自体が普通の債券と違うので、証券会社にリスク要因を聞かないと分からない点です。

ですから、ここでは償還の可能性についてのみ述べます。
ここでは「119.50円よりも円安ならば償還」と言う仮定で長期的な為替を考えます。
ハッキリ言ってしまえばハイパー円安時に購入してしまっている点が問題です。
去年の秋に1$=121円に付けた円安は1998年の1$=147円以上の「実質的なハイパー円安」である点に注意して下さい。
でも、1998年に比べて見かけ上は円高ですよね?
これは、日本よりも米国の方がインフレが激しく、米ドルの貨幣価値が大幅に目減りしたからです。
今でも日本よりも米国の方が3%程度インフレが激しいので、この状態が長期で続くのならば更に円高になる可能性が非常に高いので、2、3年の内に相場が戻らなければ、貨幣価値下落の影響で1$=119.50円に戻らなくなる可能性がある点です。
ちなみに現在の日本のインフレ率は年率0.5%程度(4月前年同月比消費者物価上昇率)です。

では、日本の財政問題によってインフレが勃発して、米国よりもインフレが激しくなった場合はどうでしょうか?
この場合は円安に向かうので1$=119.50円に戻る可能性が十分あります。
しかし、その時の円の貨幣価値がどのぐらい目減りしているかまでは分かりません。

この回答への補足

yohoushiさま

ご丁寧かつ親切なアドバイスに感謝しております。

お尋ねの件、「為替条件」ですが、2025年までの年2回の利払い日5月21日、11月21日の10営業日前の前日の東京時間15時の米ドル直物為替相場の中値が119.525円と同じもしくは円安の場合は償還されると言うものです。
償還されるといっても、期日はかなり限定されています。

お恥ずかしいですが、最近のオセアニア通貨、ドル円相場の急落等で為替に興味を持つようになり素人なりにいろいろと調べているうちに119.50円が非常に高い位置にあることがわかってきました。プラス日本の現状(好景気等)を考えると専門家は口を揃え、「円高」という意見が多く聞こえてくるのでますます不安になっています。

当方、yohoushiさんのような専門的な知識もなく、ドル円は、100円~125円くらいのぶれはいつもあることから、「運がよければ5年ほどで戻ってくるかも」
と安易な判断で、証券会社にいわれるがままに購入してしまいました、次第です・・・。今思えばバカな話です。

リスクの件ですが、以下5項目記載されています。

1.為替変動リスク
本社債に円貨で投資し、期限前償還事項が適用されずに米ドルで満期償還となった場合には、ドル円為替レートの変動により当初投資された円貨金額を下回ることがあります。

2.利金変動リスク
本社債の利金は、米ドルにより支払われます。したがってドル円為替レートの変動の影響により円換算した場合、受け取る利金の額は変動します。

3.価格変動リスク
本社債の価格はドル円為替レートや金利の変動の等により上下しますので、これにより当初投資された額面金額を下回ることがあります。

4.流動性リスク
本社債の流通市場は確立されていないため、途中売却時の売却価格は当初投資元本を著しく下回る可能性があります。

5.信用リスク
本社債の価格は発行者の信用状況が悪化した場合、当初投資元本を大幅に下回ることがあります。

結局のところ、何度尋ねても
「流通していない商品なので、売りに出してみないと
実際の金額はわからない。」(リスク4)という曖昧な返事です。

証券会社担当者の対応の悪さがきっかけで、商品自体に不安を持つようになったのですが、「最近では銀行で積極的に投資信託を販売していますので、ひょっとしたら僕、銀行のほうに出向になるかも知れません」と言ってきたりして、それまでは支店長をはじめ、(債権とは関係ない部門ですが)本社部門の方がこられたりするなど、機嫌取りされていました・・・。購入後は月一回の訪問もありません。このことからも「売り逃げされたのでは?」「配置換え」を待っているのではと不信感を覚えるようになりました。知人のすすめもあって、昨年から(小額ではありますが)他の証券会社を使っているのですが、10分の1以下の資金量にも関わらず、十分な対応をしてもらっています。ちなみにどちらも準大手の証券会社です。(N証券、D証券ではありません。資金が足りませんので・・・)

お忙しいとは存じますが、再度アドバイスいただけると嬉しく思います。何卒よろしくご指導くださいますようお願い申し上げます。

補足日時:2006/06/27 07:21
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