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 毎年この季節になると、海水浴場での盗撮を“告発”(比喩的表現)するテレビ番組が流れます。
 ところが、そういう番組の映像(番組スタッフが撮ったもの)中に、水着の女性の胸のアップがあったりします。前後関係やナレーションを無視して、純粋に映像だけを見れば、盗撮者が撮ったものと変わらないように感じます。そこで質問ですが……

1 客観的には同じ映像であっても、撮影者によって、あるいは使用目的によって(撮られる者の意思とは無関係に)、法的に許されたり許されなかったり──ということがあるのでしょうか。
2 あるいは、報道等とは無関係な一般人が、「ただ今、撮影中」という大きな看板を出して撮っていたら、それでも「盗」撮になるのでしょうか。
3 さらに、実際に泳ぎに来ている海水浴客が、連れを撮るついでに連れ以外を撮るのは、盗撮になるのでしょうか。現実論として、そういう撮影を拒否・規制はできるでしょうか。とくにビデオの場合、たまたまフレームに入ることが避けられないと思うのですが。

 カテちがいですが、道義的には、1~3、どうでしょう?
 お礼は、遅くなるかもしれませんが、必ずします。

A 回答 (9件)

まず最初に一つ理解しておかなければいけないのは、「盗撮」は犯罪ではないです。

「盗撮」だから犯罪なのではなく、別の理由で犯罪となる行為がたまたま盗撮でもあっただけです。
「盗撮」とは通常の日本語では「対象に気づかれないようにこっそり撮影すること」でしょう。それだけで直ちに犯罪になるわけではありません。

それでは個別の質問ですが、「道義的話は答える気がありません」ので基本的に法律論のみです。

1.あります。
過失犯でない犯罪が成立するには故意が必要です。故意というのは大雑把に言えば犯罪を犯す意思(正確には細かい議論がありますが省略します)ですが、「報道目的で撮影している場合は、大概故意を欠きます(違法性阻却事由を論じるまでもありません)。しかし、自分の性的嗜好を満足させる目的の場合は大概故意があります(*)。

#よく、「たまたまスカートの中が見えて相手が羞恥心を覚えたら迷惑防止条例違反なのか」と言っている人がいますが、「故意がないからなりません」の一言でけりが付く話です。そういうつまらない批判を口にする前にもう少し勉強しましょうと言いたいところです。

もっとも、報道機関が報道目的で撮影するソースは、大概被写体の了承を得ているはずです。映像を見ても区別が付かないとしてもそもそも撮影段階の状況からして違います。結果だけ見て言うのなら、やらせの盗撮ビデオと本当の盗撮ビデオは同じということになりますが、それがおかしいのは言うまでもないでしょう。犯罪となるのは結果ではなくて行為です(結果が影響するとしても)。

(*)正確に言えば、超過的内心傾向などの目的は故意とは別の主観要件と考える方が理論的には多数ではありますから、性的意図そのものは故意ではありません。しかし、目的を欠く場合に、故意の内容となる構成要件の認識を欠くのはよくある話で、本件もそうなることが多いという意味で、目的によっては故意がないという結論を導いているだけです。その意味では理論的には不正確極まりありません。

2.なりません。
「盗撮」というのは通常の日本語では「対象に気づかれないようにこっそり」なので「堂々と表示」したら概念矛盾で「盗撮」にはなり得ません。
しかし、だから犯罪とならないわけではありません。犯罪かどうかがそもそも「盗撮」かどうかで決まるわけではないのですから当然です。

3.ケースバイケース。
これも法律論ではなく単なる常識的日本語の問題として、連れを撮るついでであっても「気づかれないようにこっそり」他の人を撮影したら「盗撮」と言えます。しかし「たまたま写っただけ」というのは、通常は「気づかれないようにこっそり撮影した」とは言わない(写したと写ったとでは違います)ので「盗撮」にはなりません。
しかし、だから犯罪になるかならないかが決まるわけではありません。

要するに、「盗撮」かどうかを論じても法律的に犯罪の成否を決定付ける要因にはならないということです。ですから、盗撮かどうかを論じることは法律的には「ほとんど無意味」ということです。


ところで、他人のスカートの中を勝手に覗くことなどは、多くの自治体で定める迷惑防止条例違反になります。このような条例が存在する場合、性的嗜好のために他人の水着姿を撮影している、ぶっちゃけた言い方をすれば「エロい目で見て後でおかずにするために撮影している」となれば、該当する可能性は大いにあります。
いくら水着が他人に見られることが前提であるとしても、例えばその人の胸、股間などを1mの距離から凝視したら明らかに他人を羞恥させる卑猥な言動です。あるいは同様に撮影したら。そして、見ず知らずの人間が「おかず」にするために水着姿の人間、特に特定の性的特徴のある部位を勝手に撮影することまでも許容しているとまで考えることはできません。であれば、そのような性的嗜好を満足させる意図をもって他人の水着姿を撮影するという行為は、常識的な一般人からすれば十分に他人を羞恥させる卑猥な言動と言うことができます。
よって、迷惑防止条例違反になる可能性は大いにあります。ただ、内心は外見からは分らないので、「スカートの中を覗く」に比べれば警察も慎重にならざるを得ないということは言えますが、水着姿の人間を「盗撮」しているような場合、内心もある程度推測できなくはありません(「盗撮」に意味があるとすればこの程度の話です。これは法律論というよりも、事実の評価の問題)。
もっとも、「スカートの中を覗く」に比べれば、まだ撮影しているだけで実際に家に持ち帰って実用に供していない(=「おかず」にしていない)状態では、注意して止めさせるだけでも十分であるとも言えます。元々、その場で見ること自体は、それが執拗に凝視するような状態にならない限りは問題はない(スカートの中を覗くのはそれ自体が問題)のですから、撮影している時点で注意して止めさせ、撮影した内容を破棄させれば問題の解決としては十分でしょう。しかし、それは迷惑防止条例違反にならないことを意味しているわけではありません。

なお、顔が分る撮り方をすれば肖像権侵害になる可能性があるのは確かですが、これは犯罪とは別の話ですし、「盗撮」「海水浴場」「水着」ともまったく関係がありません。その辺の街中で堂々と写したってなり得ます。
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 くわしい法的説明、よくわかりました。というか、分かったつもりですが……それはそれとして……

 みなさまのご回答を見直すと──私が大きな誤読・誤解をしていないとすれば──ポイントは2つ、撮る者の意図(性的目的等)と撮られる者の意識(羞恥心等)があるようですね。
 1さん、6さん、8さんなどは撮る者の意図にウエイトを置いているように感じます。3さん、7さんなどは、撮られる者の意識にウエイトを置いているように感じます。(ちがってたらごめんなさい)
 もちろん、これら両者は、かならずしも、二者択一(両立しない)ではないと思うのですが……

お礼日時:2006/08/19 09:26

> みなさまのご回答を見直すと──私が大きな誤読・誤解をしていないとすれば──ポイントは2つ、撮る者の意図(性的目的等)と撮られる者の意識(羞恥心等)があるようですね。


(中略)
 もちろん、これら両者は、かならずしも、二者択一(両立しない)ではないと思うのですが……

両方必要なのです。「しゅう恥させる」と言っている以上、「少なくとも一般人において恥ずかしいと思う必要がある」わけですし、「卑わい」と言っている以上、「少なくとも一定の性的意図が存在するのが普通」なのです。
もっとも厳密に言えば、「卑わい」=「性的意図」というわけではないです。単に「本件のような状況においては」卑わいと言うからには性的意図があるのが普通だというだけです。「性的意図がなければ常に卑わいでない」というわけではありません。また、「性的意図があれば常に卑わい」というわけでもありません。それは状況次第です。
例えば、下ネタをいくら言っても、言っている当人に性的意図がない、言い換えれば単なる嫌がらせでしかない場合などは、例え性的意図がなくても十分当該規定に抵触します(ちなみに強制わいせつ罪などは、復讐目的で性的意図がない場合には成立しないというのが判例)。
これは、行為自体の一般的な卑わいさ、つまり行為が行為者の意図とは無関係に卑わいである場合と、行為自体は一般的には卑わいではないが行為者の意図によっては卑わいとなる場合とがあるという風に考えればいいかもしれません。

ともあれ、「しゅう恥する」と「卑わい」と両方必要なのだから両方があるかどうかを検討する必要があるというだけのことで、私は特にどちらかを重視しているわけではありません。どちらかでも欠ければ問題の迷惑防止条例の規定には触れないのです。そして、両者は密接に関連があり、特に「本件のような事例では」性的意図の存在する行為であるが故にしゅう恥心を惹き起こすことが多いからこそ、性的意図を中心に述べているだけで、別にしゅう恥心を軽んじているわけではありません。

気をつけてほしいのは、私は、「水着姿の海水浴客を撮影する」という設例の元で述べているだけで「それ以外にも常に当てはまる」という話はしていないということです。
世の中の事件というのは極論すればすべて違うものであり同じものは二つと存在しないのです。どこまで一般化抽象化したかとそれだけの話なのです(その意味では自分の経験を一般論より正しいと考えるのは誤りです。具体的な経験談というのは基本的に「その具体的事例にしか通用しない」話なのです。それを普遍的と考えるのは、認知心理学で過度の一般化と呼ぶ事象で、勘違いの代表です)。
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この回答へのお礼

 再度のご回答ありがとうございます。
 あらためて、よく分かりました。

お礼日時:2006/08/23 12:38

1 客観的には同じ映像であっても、撮影者によって、あるいは使用目的によって(撮られる者の意思とは無関係に)、法的に許されたり許されなかったり──ということがあるのでしょうか。



盗撮を取り締まる根拠となる法律は、各都道府県が定めるいわゆる「迷惑防止条例」です。(参考URL)

東京都条例では盗撮を具体的に規制していませんが

第五条(卑わい行為罪)
何人も、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しくしゆう恥させ、又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をしてはならない。

を適用して盗撮行為を取り締まっています。有名な経済評論家兼大学教授が品川駅で行った盗撮行為で有罪になったようですが、この都条例が根拠法と思います
(但し私は判決文など読んでいません。推定です。)

「人を著しくしゆう恥させる行為」かどうかが判断ポイントであることは明白でしょう。ということは「撮られる者の感情」がポイントで「撮る者の意思、目的は無関係」ということでしょう。

2 あるいは、報道等とは無関係な一般人が、「ただ今、撮影中」という大きな看板を出して撮っていたら、それでも「盗」撮になるのでしょうか。

「人を著しくしゆう恥させる行為」であれば卑わい行為罪になるでしょう。そうでなければ、卑猥行為罪に当たる行為ではないでしょう。

3 さらに、実際に泳ぎに来ている海水浴客が、連れを撮るついでに連れ以外を撮るのは、盗撮になるのでしょうか。

「人を著しくしゆう恥させる行為」ではないでしょうから、卑わい行為罪にはならないでしょう。


>現実論として、そういう撮影を拒否・規制はできるでしょうか。とくにビデオの場合、たまたまフレームに入ることが避けられないと思うのですが。

「人を著しくしゆう恥させる行為」ではない以上、拒否・規制は不可能と思います

参考URL:http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/3870 …
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 以下、ご回答への批判ではなく感想です。

 有名教授の場合はスカートの中、つまり「見せる意図はなく隠している部分」でしたよね。水着姿は、隠すどころか、「私のナイスバディを見て!」と誇示するケースも多いです。両者は、分けて考えるほうがいいのではないでしょうか。

 また、「自分の意思で水着姿を不特定多数の視線にさらしておいて、羞恥うんぬんを主張する」のは、同性ながら、ちょっとわがままな論理のように感じます。

お礼日時:2006/08/18 08:35

3は写真や映像の趣旨によるのではないでしょうか?


公共の場で家族や友達を撮ろうとした場合、フレームに収まる範囲の背景全てから他の人を排除するのは無理なので、たまたま後ろにいたから写ってしまった(写真の主体はあくまで家族や友達)状態なら多分「盗撮」にはならないと思います。

それがもし、家族や友達を撮るフリをして、或いは家族等も撮りつつ不必要に後ろの見知らぬ女性の水着や身体(特に胸や下半身)なんかも一緒に写していたとしたら間違いなく盗撮じゃないかと。

質問者さんが男性か女性かは判らないですが、他人のカメラやビデオに写りたくない場合は、自分からそういうの使っている人の近くには寄らないのが一番じゃないかと思います
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 私は20代女子です。

>家族や友達を撮るフリをして~間違いなく盗撮

 法律カテなので、根拠となる法令・条文がありましたらご紹介ください。それとも、回答者さまの個人的見解?

お礼日時:2006/08/18 08:22

こんにちは。



 No3です。参考URLが切れてしまっていたようです。
 インターネット検索で「Wikipedia:百科事典向け写真撮影のガイド」を検索してもらえばすぐに出ると思います。

 ご質問の、「海水浴場の風景を撮るには」ですが、遠方から、人の顔が区別できない程度であれば問題ないように思われます。

では。
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この回答へのお礼

 たびたびご回答ありがとうございます。

お礼日時:2006/08/18 08:17

隠れて取ることを全て盗撮と一般的に言っているようですが、これは全てが犯罪ではありません。


例えばある女性の部屋にカメラを仕掛けてその部屋を盗撮したとします。この場合撮影した行為自体は何ら犯罪ではありません。しかしカメラを仕掛けるためにはその家に入り込まなければなりませんから、その点で刑法の住居侵入に該当してしまいます。ですが撮影する行為自体は違法ではありません。
ではどういうのは犯罪かというと都道府県によっていろいろな条例がありますが、全国一律で法的根拠になるのは軽犯罪法が該当します。
軽犯罪法24条では「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」とありますが、のぞき見た者に準じて撮影も同じであると考えられます。トイレや浴場など裸になる場所を撮影した場合はこの軽犯罪法に触れます。ただしこれも「密かに」ですから、堂々とした場合は該当しませんが、堂々とした場合は見つかってしまいますので結局撮影はできないでしょう。
また神奈川県迷惑防止条例を例にとると「何人も、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しくしゆう恥させ、 又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をしてはならない。」とあります。
つまり卑猥な言動でなければいいのです。ですからNO2の方もいわれているように、海での水着は自らの意志で着ていますので卑猥な言動にもあたらないと思います。
私の見たTVでは男性が水着の写真を撮っていただけなのに警察官が、「盗撮」にあたり「劣情をもよおす」と言っていましたがこれは完全に警察官の法律知識不足です。まあこのTVでも逮捕はされず注意で終わっているようですから結果的には同じですけどね。

したがってあなたの質問に回答しますと1については、よくわいせつの定義で芸術か猥褻かという争いがありますので答えはYESになります。特に刑法などは目的犯を処罰しようとする傾向にありますから、どんな目的かが問題になることがありますよ。
2についてですがこれも映像の内容によりますが、ただ水着姿を撮影しただけでは違法ではありません。
3については全く違法ではありませんし、被撮影者も拒否したり規制することは事実上できないと思います。ただその写真や映像が何かに使われた場合は、肖像権などにひっかかって来る可能性もあります。しかし盗撮としての違法性は全くありません。
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 なるほど、軽犯罪法24条を根拠にするかぎり、プライベート空間や閉鎖空間が問題となる、逆にいうと、海水浴場などの公共空間や開放空間は問題とならない──ってことですね。

お礼日時:2006/08/18 08:16

こんにちは。



 盗撮とは、撮られる人に無断で写真を撮ることだと思います。ですから、「写真を撮ってもよいですか?」と聞いて撮る分には問題ないと思います。

 3番のケースは下記のサイトにも記述があるように、「故意ではなくても」訴えられる可能性があります。

では。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E7%99%BE …
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 反論ではなく素朴な疑問ですが、無断で撮るのがすべて盗撮だとすると、「海水浴場の風景」を撮りたいときは、写る人全員の許可がいるのですか? それは非現実的だと思いますが……
 参考URLは、すでに削除されていました。

お礼日時:2006/08/17 17:01

 「盗撮」の定義について、もう一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。

通常は、スカートの中とか、トイレや脱衣場の中とかを撮影する行為をいいます。

 水着は、公衆の面前で、本人が納得の上で着ているのですから、これを撮影したからといって「盗撮」にはなりません。かつてTVで、こういう撮影をしている人を注意するボランティア団体の特集がありましたが、厳重注意にとどまっていました。警察に突き出したからといって、何の犯罪にもならないからです(ただし都道府県の迷惑防止条例などで規制されている場合があるかもしれません)。

 最近は赤外線装置を取り付けて、ビキニの下を透かした撮影をしている場合があります。この場合は条例違反になるケースが多いでしょう。それ以外は、法的には問題ないと思われます。道義的には、あまりお薦めはできませんが、海水浴場という性質上、特に問題ないのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 ほかでも調べた(きいた)のですが、法律用語としては「盗撮」はないみたいですね。つまり、法的には定義されていないのでしょうか。

お礼日時:2006/08/17 16:58

そういう考え方でなく,


無関係な人を性的な目的を持って撮影している場合は
いわゆる盗撮となるのではないでしょうか.
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この回答へのお礼

 さっそくのご回答ありがとうございます。
 あなたのお考えは分かりましたが、かりにその通りだとすると、「性的な目的がなければ盗撮ではない」ということになっちゃいますね。

お礼日時:2006/08/17 16:53

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