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山中智恵子さんの歌集「みずかありなむ」の
「みずか」って何でしょうか?
「ありなむ」は「あるだろう」という意味だと思います。
同歌集に、
 秋の日の高額、染野、くれぐれと道ほそりたりみずかなりなむ
があります。
「みずかなりなむ」の意味も不明です。

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

 「見(上一段・未然)」「ず(打ち消しの助動詞・連用」「か(係助詞・疑問)」だと思います。



 「ありなむ」はおっしゃるとおり、「あり(ラ変・連用形)」「な(強意・ぬ)・未然」「む(推量・連体)」で、「あるだろう」ですが、「みずかありなむ」では、「いるだろう」と解した方がよいのではと思われます。
 つまり、「みずかありなむ」で、「(私は?)見ないでいる(の)だろうか」という意味になると思います。

 今、手元に解説したものがないのですが、「万葉集」にはこれと類似の表現がいくつか出てきます。
(歌の先頭に挙げた数字は、国歌大観番号)

331 我が盛りまたをちめやもほとほとに奈良の都を見ずかなりなむ 大伴旅人
1722 吉野川川波高み滝の浦を見ずかなりなむ恋しけまくに 柿本朝臣人麻呂歌集

 「見なくなってしまうのだろうか」と訳せます。

1180 荒磯(ありそ)越す波を畏み淡路島見ずか過ぎなむここだ近きを
1504 暇(いとま)なみ五月をすらに我妹子が花橘を見ずか過ぎなむ

 「見ないで過ぎてしまうのだろうか」と訳せます。

 「万葉集」のしっかりした解説書で上の歌の解説をごらんになってください。そうすれば、「~か……なむ」の用法がはっきりすると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
みずかは名詞だとおもっていたので、
眼から鱗が出ました。

お礼日時:2006/08/21 18:11

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