
現在進相コンデンサは,直列リアクトルが接続されたものになっていますが,例えば6%のリアクトル付のコンデンサの力率改善効果は,コンデンサ容量Q(kVA)の場合,リアクトル6%分がコンデンサと逆位相の効果を有するため,Q×(1-0.06×2)=0.88Q(kVA)の容量が力率改善に寄与すると考えればよいのでしょうか?
また,カタログにはコンデンサ設備容量Qbとして正味のコンデンサの容量が記載されていますが,これを使用するとしても力率改善に寄与するのはQbではなく,リアクトルの分を差し引いてQb-0.06Qと考えるべきでしょうか。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
補足します。
定格容量=19.1 kVA,定格設備容量=18 kVA
という標準定格があります。
この意味は6%のリアクトルを含めた装置全体の容量が19.1kVAでそのうちのコンデンサが
19.1 × 0.94 = 18 kVA
その通りです!
例えばこの定格容量19.1kVAの進相コンデンサは定格としての数値が19.1kVAであるにもかかわらず,進相分は18-(19.1 * 0.06) = 16.9 kVA
ちょっと違います。
まず、その進相設備ですと、
設備容量:18kVar
SC容量:19.1kVar
SR容量:1.1kVar
となりますので、設備全体の進相分は18kVarになります。
ちなみに、SRの%はSCに対しての%になりますので、18kVarの進相分が欲しくてSRを6%考慮の場合、SCは、
18Kvar/0.94≒19.1kVarとなります。
■定格容量→SCの定格容量
■定格設備容量→SR+SCの合計定格容量
つまり、力率改善に寄与する進相電力です。
・・・ん~もしかして、わかりづらいですか?
No.3
- 回答日時:
進相容量(設備定格)とコンデンサ単体
容量(機器定格)との関係がややこしく
なっていると思われます。
力率改善に寄与する容量は設備定格となります。
ここで設備定格は設備を構成している機器により
決定します。
設備構成機器は進相コンデンサと直列リアクトルに
なります。
進相コンデンサはその名の通り容量がそのまま
進相分になりますが、直列リアクトルは逆に
遅相分になり、設備としては、
進相容量=進相コンデンサ容量-直列リアクトル容量と
なります。
ここで現在のJISは設備定格を主として考え、
設備定格を満足するため機器定格を算出しています。
(1)進相コンデンサ容量=設備定格/(1-L%)
(2)直列リアクトル容量=進相コンデンサ容量×L%
(定格電圧も同様です)
余談ですが・・・
(1)を変形すると、
設備定格=進相コンデンサ容量×(1-L%)
=進相コンデンサ容量-
進相コンデンサ容量×L%
ここで(2)を代入して
=進相コンデンサ容量-直列リアクトル容量
となります。
余談終了
具体的に19.1kVAの進相コンデンサ容量に1.1kVAの
直列リアクトルを接続すると18kVAの設備定格(進相
容量)となります。
進相コンデンサ容量=設備定格/(1-L%)
=18kVA/(1-0.06)
=19.1kVA
直列リアクトル容量=進相コンデンサ容量×L%
=19.1kVA×0.06
=1.1kVA
設備定格=進相コンデンサ容量-直列リアクトル容量
=19.1kVA-1.1kVA
=18kVA
電源から見て18kVAの設備定格(進相容量)と
なります。
kohremさん,marin_loveさんどうもありがとうございました。定格容量の意味を取り違えていたことが判りました。定量的,具体的なご説明大変わかりやすく勉強になりました。どうもありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
どのような場所で使用されているかはわかりませんが、私の会社では2種類のコンデンサがあります。
確か?1998年のJIS改定でSCにはSRを付けてねとなりまして、それ以前のものを旧JIS品と呼んでます(私だけか?)。
この当時規定がなかったことから、SCの多くはSRを付ける事を考慮したものではなかった為、例えば100kVarのSCがあった場合、6%のSRを設置すると、
100kVar×6%=6kVarとなります。
そうなりますと、L分がシリースに入るわけですので合成インピーダンスは下がりますよね!
合成Z=Xc-0.06×Xc=Xc(1-0.06)=0.94Xc
なので、電流は1/0.94倍になります。
こうなりますと、容量は電流の2乗に比例しますので、
SC容量は、
100kVar×(1/0.94)^2≒113.17kVar
SR容量は、
6kVar×(1/0.94)^2≒6.79kVar
従って、進相設備合計(電源側から見た)は、
-j113.17kVar+j6.79kVar=-j106.38kVar
の進相無効電力となります。
尚、13%のSRの場合、SCは
100kVar×(1/0.87)^2≒132.11kVar
・・・結構な過負荷ですねぇ、まぁうちにもありますが(^^;)
次に、JIS対応品ですが、これはSR設置による上記のようなSC受電端電圧上昇→過電流(過負荷)にならないように考慮されて作ってますので、電側から見た進相分を100kVarにしたければ、
SC=106kVar
SR=6kVar と、300kVarにしたければ、
SC=319kVar
SR=19kVar とします。
以上、詳細な式が必要であれば書きますので、補足要求下さい。
この回答への補足
kohremさんどうもありがとうございます。
低圧進相コンデンサはJISによりますと
例えばL=6%対応品で回路電圧440V,周波数60Hzの場合,
定格容量=19.1 kVA,定格設備容量=18 kVA
という標準定格があります。
この意味は6%のリアクトルを含めた装置全体の容量が19.1kVAでそのうちのコンデンサが
19.1 × 0.94 = 18 kVA
であるということと思われます。
kohremさんの
「電源側から見た進相分を100kVarにしたければ、
SC=106kVar
SR=6kVar」
という主旨から考えますと,
例えばこの定格容量19.1kVAの進相コンデンサは定格としての数値が19.1kVAであるにもかかわらず,進相分は18-(19.1 * 0.06) = 16.9 kVA
と考えればよいということですね。
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