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製品Aの質量を計測してその真の値を推測するとします。このとき、製品Aの値を10回計測してそれを10個の観測値{w1, w2, ..., w10}とし、これを用いて真の値を推測するとします。{w1, w2, ..., w10}は標本、資料などと呼ばれると思うのですが、このケースでは「母集団」というものはあるのでしょうか。あるとすれば、それはどんなものでしょうか。

A 回答 (6件)

 これは数学というより、「存在」という言葉の話、さらには名詞が指す対象はなにか、という話だと思います。



 「製品Aの質量の測定値の母集団」という集合は、もちろん、無限個の要素を含んでいます。この集合は概念としては存在しますが、(じゃあ見せてみろと言われても見せられないという意味で)実在しない。こりゃ、どんな無限集合も同じ事です。
 「概念として存在する」というのは(なんとなくイメージとして思い浮かべられる、というようなナンセンスを言っているのではなくて、)製品Aの質量の測定値wをひとつ持って来て「これはその集合の要素かどうか」と問えば、はっきりYESと答えられる。製品B(≠A)の質量の測定値を持って来て同じように問えば、はっきりNOと答えられる。そういう使い方ができるといういう意味で確かに存在する訳です。そして、母集団の平均値や分散も存在する。
 しかし、「じゃあ、その平均値が一体いくつなのか、計算しろ」と言われても出来ない。そういう意味で実在はしない。できるのは、「母集団の平均値の最も良い推定値」をサンプル(有限個の測定値)に基づいて推計する事だけです。
 だったら「母集団の平均値」なんて、ないのと同じじゃないかと言いたくなります。ですが、それは違う。なぜなら、推計結果が「母集団の平均値の最も良い推定値」であることは厳密に証明できます。「母集団の平均値」が(値が不可知であるにもかかわらず)存在するからこそ、この証明が可能なんです。

 これはイカサマでもなければ奇妙なことでもありません。
 ひとつ、「トンボの集合」というものを考えてみましょう。鉛筆を1本持って来て「これはトンボの集合の要素ですか」とか、オニヤンマを一匹持って来て「これはトンボの集合の要素ですか」と問うと確かに答えられる。ですが、「そのトンボの集合を見せてみろ」というのは無理な注文です。世界中のあらゆるトンボを集めたって、それでは「トンボの集合」になっていない。なぜなら、来年の夏に生まれるトンボも「トンボの集合」の要素でなくてはならないからです。だから「トンボの集合」は実在しません。
 で、普通に「それはトンボだ」「トンボを早く捕まえてこい」という時の「トンボ」という一般名詞は、要するに「xはトンボの集合の要素である」という意味です。そして、過去の、あるいは未来の、人跡未踏の地に飛ぶトンボも全て網羅したのが「トンボの集合」です。

 まったく同様に、「 これは製品Aの質量の測定値です」「製品Aの質量の測定値を早く測ってくれ」と言える。このとき、「製品Aの質量の測定値」という言葉は、「xは製品Aの質量の測定値の母集団の要素である」という意味です。「製品Aの質量の測定値の母集団」は過去に測定された測定値や、今目の前の紙に書き出してある測定値ばかりでなく、まだ測ってないあらゆる測定値をも含んでいる。「トンボの集合」と全く同じ状況なのです。
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この回答へのお礼

たいへんによく分かりました。御教示のように理解いたしました。

有り難うございます。

お礼日時:2006/08/27 19:05

統計学上で母集団は調べたい対象であり、大きい集団であろうが小さい集団であろうが、まずこれを特定することが大前提だろうと思います。



その上で、無作為の正統な標本を持ってきてそれを調べ、母集団の様子を知る。

質問者様の場合は、測定値の全体を知りたいわけではなく、真の質量を知りたいわけですね。
知りたいものは集団ではなく、製品Aの質量という一つのものだと思います。

これは測定の誤差の扱いの問題になりますね。
10回測定して平均するなどの手法はよくあることです。

誤差の分布がどうなっているかも意味のあることだとは思いますが、これは測定環境によって出てくるものでしょう。
それだったら測定環境(測定機器による違いなど)に気を使うほうがよほど重要だと思います。

測定値の全体なら全ての数です。しかも、同じ数が何回も入っています。
それこそ、製品Aの質量の真の値が1キログラムだったとして、1グラムも1トンも100トンも全て数が測定値の集団に入っています。

通常はlalpuruさんの言われるのが母集団、標本の概念だと理解しております。

英語が苦手の者が英語堪能なyoohoo_7さんに言うのも片腹痛いでしょうが、
母集団(population=固体の集合やその数)
標本(sample=抽出した見本)
ということで母集団が先だと理解しています。
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この回答へのお礼

>知りたいものは集団ではなく、製品Aの質量という一つのものだと思います。

私の書き方が分かりにくい書き方で申し訳ありません。知りたいのは、No.5の方への「回答に対するお礼」に書かせていただいたようなケースでは、母集団というものを考えることができるのかどうか、できるとすればそれはどんなものか、ということです。

>通常はlalpuruさんの言われるのが母集団、標本の概念だと理解しております。

したがって、lalpuruさんの言われるのが母集団、標本であることは分かるのですが、今回お尋ねしたいのはそのようなことではなくstomachmanさんのおっしゃるようなことです。

質問の文章が分かりにくく、御迷惑をおかけし申し訳ありません。

御回答いただき有り難うございます。

お礼日時:2006/08/28 14:55

この質問はその様な言葉の定義を問うものだったのですか?


私は現実に標本を測定し母集団の質量を推定する作業に関わる質問と受け止めました。

現実の作業なら製品Aは有限母集団です、長年に渡り継続的に生産される製品であっても、10年も20年も前に製造された物と、今日製造された物を合わせて母集団と見なしても意味がありません。

測定の目的は、今日の製品とか、今回のロットの製品が規格内か、今回のロットと前回のロットに差が無いか、製造方法を変えた結果を調べるなど、有限の物を対象にするのが普通です。

また、標本をサンプリングした後で母集団を考えるのも本末転倒と言えます。

今回のロットの質量を知りたいが全数(全量)検査出来ないから、標本を取り出して測定し全体を推定するのでネ
その全体が母集団ですから標本を取る前に母集団は特定できているし、その素性を把握してないと測定・推定が無意味になります。
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この回答へのお礼

申し訳ありません。質問の書き方が不十分で分かりにくい内容となっておりました。

質問の主旨は、単一の製品A(製品Aという名称の単一の個体)の真の質量(一般に、神のみが知る値と言われているものです)を得るために、10回の計測を行って計測時の誤差をできるだけ消去するという場面を想定したものでした。

「全数(全量)検査出来ないから、標本を取り出して測定し全体を推定する」という場面を想定したものではありませんでした。

私の不手際のためたいへん御迷惑をおかけして申し訳ありません。心よりお詫びいたします。

また、御懇切な御回答を賜り、厚く御礼申し上げます。有り難うございました。

お礼日時:2006/08/27 19:18

測定器を変えると母集団が変わる


測定をやり直すと母集団が変わる

私には理解できない、初めて聞きました。

母集団を推定するために、色々な方法で標本を調べると思ってた。

参考URL:http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/SampleSurv …
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製品Aそのものではなく、無数の測定値の集合が母集団です。


別の測定器を使うと母集団が変わることから製品Aそのものではないことが判ります。

この回答への補足

有り難うございます。

そうですね。母集団は、別の測定器を使っても変わるし、同一の測定器を使ってもやり直すと変わりますよね。

「無数の測定値の集合」が母集団とのことですが、「無数の測定値の集合」は頭の中にあるだけで実際には存在しないと考えてよいのでしょうか。「無数」という言葉からなんとなくそう思ったのですが。

補足日時:2006/08/27 16:29
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母集団=製品A

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この回答へのお礼

なるほど。「母集団=製品A」と考えればよいわけですね。すると、母集団を構成する質量値の数は無限大ということになるのでしょうか。

有り難うございました。

お礼日時:2006/08/27 16:13

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