「一気に最後まで読んだ」本、教えて下さい!

表題の件について、以下の点をご教授下さい。
(1)イスラム教におけるシーア派とスンニ派の違い、またその特徴などについて。
(2)イスラム教のハムラビ法典は「目には目を」というのが有名ですが、「人殺しには人殺しを」という事も肯定されているのですか。
(3)イラク情勢とイスラム教との関係(もし、関係ないならすいません)
(4)「イラク情勢が悪化しているのは、アメリカ(軍)のせい」と聞きましたが、イラク情勢が好転するための条件とは何ですか。

以上、よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

イスラム教についての回答はすでに優れた回答があるので割愛します。



4)のイラクの情勢悪化ですが、単純に今回の米国軍のイラク攻撃のせいだけではありません。
もちろん、フセインとうい「重し」を退けてしまったために混沌とした感はあります。
しかし、それはあくまでも近々の出来事と「イラク」という国家を見ればの話です。
西アジアの国境は元々、100年ほど前に第一次世界大戦の関連で、英国を中心とした欧米帝国の合議の思惑によって引かれたものに過ぎません。
もちろん、大国の利害のみですからそこに住む人々のことなんてこれっぽっちも考えていません。
故に、宗派などの違いで住み分けていたところを関係なく線引きされたので混乱する要因となりました。
今、日本が見ている西アジアは欧米の色眼鏡を通して見ているということを意識する必要があるかもしれません。
そして、できればその色眼鏡を外して見る必要があるかもしれません。
それができれば、日本国家として、また日本人として西アジア地域に対して行えることが見えてくるかもしれませんね。
※蛇足ですが、歴史学的には「中東」または「中近東」とういう名称もヨーロッパ諸国から見た言い方なので蔑称とされつつあるようです。
故に、「西アジア」で統一しようとされています。(地域的にもほぼ一致します)

http://www2m.biglobe.ne.jp/~shotaro/no102.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AC% …
↑の「イギリスの三枚舌外交」参照

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4% …
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この本は読みやすかったですよ!


1、2、3、4のご質問に関する内容すべてあります。

イスラームの世界地図  文春新書
イスラームとは何か?  講談社現代新書
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
早速、読んでみます。

お礼日時:2007/03/29 00:58

1.シーア派は、イスラムの開祖ムハンマドの子孫に、ムハンマドと同等の権限を与え、ムハンマドの子孫を代々宗教指導者(イマーム)とみなす宗派です。


スンニ派は、ムハンマドがイスラムを始めた当初に、信徒達との約束(スンナ)を重視し、スンナの変更を認めない宗派です。
(シーア派においては、イマームにより、スンナの変更が可能です)
一方、イスラム法で判定できない事態の時、スンニ派では、地域ごとの特性(イジューマ)や個人でのイスラム法の応用(キャース)を認めていますが、シーア派では、それらの事態においては、イマームが判断する事になっており、イジューマもキャースも認められていません。
また、シーア派では、どのイマームの教えを重視するかで、多数の分派が生まれています。
シーア派最大の宗派は、イランやイラクの12イマーム派(イマームを12代目まで数える)です。

2.ハムラビ法典は、イスラム以前のメソポタミア文明のものですから、イスラムとは関係ありません。

3.イスラム教が直接の原因で、現在の情勢になったわけではありませんが、現在では、イラン(シーア派)とサウジアラビア(スンニ派)、シリア(スンニ派)の勢力争いの場となっています。
シリアの情勢は、特に複雑で、少数のシーア派(アラウィー派10%)が、多数のスンニ派(80%)を支配する構図になっており、スンニ派の不満を抑えるため、イラクのスンニ派やレバノンのスンニ派への支援を強化せざるを得ない状況にあります。
また、イランも、核問題を抱えるため、対アメリカ対策としても、イラクのシーア派を支援せざるを得ない状況にあります。

4.現状ではイラクの事態好転はほとんど不可能だと思います。
3.でも述べましたが、シリアでは、レバノンやイスラエル・パレスチナ問題と密接にかかわっていますし、イランにおいても核問題と関連しています。
サウジアラビアにしても、国内問題(王族問題・石油利権・宗教問題)などとからんでおり、トルコやアゼルバイジャンでは、クルド問題を抱えています。
そのため、アメリカ軍が撤退しても、問題が解決するとは思えません。
アメリカが、イラク問題を最重要解決問題とするのであれば、イランの核開発を黙認し、イスラエルの横暴を抑える事が必要ですが、アメリカにはその気が有るとは思えません。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答ありがとうございます。
特に3,4について勉強になりました。

お礼日時:2007/03/27 21:38

知っているところだけですが…。



(1)シーア派というのは、イスラム教の代表者に創始者ムハンマドの子孫を立てようとする人たちです。スンニ派は宗教者たちの合議を重んじる人たちなので、シーア派は指導者の階層が明確で、その指導に従いやすく、スンニ派では宗教者たちの合意事項は尊重されますが、それぞれの信仰生活に絶対はないという人も多いです。
(2)ハムラビ法典は、紀元前のハムラビ王の法典ですから、イスラム教とは関係ありません。
(3)イラクはイスラム教の国ですから、当然関係はあるでしょうが、どういう関係についてかを限定せずに論じることは難しいでしょう。ただ、イスラム教徒はイスラム教を共通の社会規範として結びついて社会を構成しているので、イラクのようにシーア派とスンニ派という、二宗派を抱え、さらにクルド人という宗教的には共通でも、民族的な自立をとなえるという全く違う価値観の民族まで抱えていることは、イラクの混乱を長引かせる要素にはなっているはずです。
(4)イラク情勢が悪化しているのは、アメリカのどっちつかずの姿勢にあるでしょう。戦争を引き起こしておきながら、大量破壊兵器が見つからなかったことで、国際世論の非難を恐れ、あとの押さえをしない間に、自治権に任せる方針を採っていることで、誰に主権があるのかあいまいになってしまっていることが、国としての不安定さを招いているように思います。
ただ、今の状況をどの程度悪いととらえるかによって、何を好転と考えるかも変わってくると思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
とても良くわかりました。

お礼日時:2007/03/26 23:35

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