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電磁場を量子化すると、光子数演算子が出てきます。たとえば調和振動子の場合なら、生成演算子は波動関数がひとつエネルギーが上の軌道に移った、と考えられるのですが、量子化された電磁場の場合はエネルギーがhwの光子がひとつ増えたた考えます。ここで疑問なのですが、その増えた光子はそこからくるのでしょうか。また光子が増えた分どこかの光子がなくなるのですか?

A 回答 (3件)

答えになってないかもしれませんが、私の理解を書きます。



 調和振動子のエネルギーを量子化すると、あるエネルギー単位で増えたりへったりする。のでこれを
「あるエネルギーをもった量子が増えたり減ったりする」という描象としてとらえても理論上得られる結果にはなんの違いもない。

さらにこれを数学的に生成消滅演算子というものを導入しても表現でき、これはBose粒子と同じ数学的な振る舞いをするので、これをBosonとみても差し支えない。したがって調和振動子として表現できるものはBosonとして
見ることが可能。

 電磁波も調和振動子の重ねあわせとして表現できるので上記ストーリーがそのまま、電磁波でも成立しこれもBosonとみなせてこれが光子。
さらに、たとえば格子振動でも同じストーリーが成り立ちこれがフォノン。

つまり、光を電磁波が存在することとらえても、真空中に光子が飛び交うという描象としてとらえても理論の与える結論に差は無い。同様に物質中の波を結晶格子が振動しているととらえても、真空中をフォノンというBosonが飛び回ってるととらえても何ら理論の与える結論に違いはない。
というこういう話だと思います。

なので、量子化された電磁場のエネルギーが、たとえば上の軌道に励起されたなどで変化したという状況にて、これをhwの光子が一つ増えたという見方をした上で、「この光子はどこから来たのか?」と問うことは、その電磁場のエネルギーはどこから来たのか?と問うているのと同じことです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました、わかりやすい説明です。

お礼日時:2007/04/28 23:03

#1です。

すみません、補足しておきます。

(旧)
これは、物質との相互作用を含めた全体(電磁場+物質+
電子場と物質の相互作用)のハミルトニアンを考えた理論
で説明されます。

(新)
→これは、物質との相互作用を含めた全体(電磁場+物質+
電子場と物質の相互作用)のハミルトニアンを考え、
時間発展演算子を作り、e^{-iHt/\hbar}|ψ(0)>を
計算すれば分かります(実際は、摂動計算すれば
十分です)。
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ええと、素粒子的は話は知りませんので、


上手く説明できないかもしれませんが。
例をとって、説明するとなんとなく雰囲気が分かる
かもしれません。
エネルギーのハミルトニアンで、磁場の係数は
電場と比べると小さいので磁場のことは忘れて説明します。

考えている光の状態は、状態ベクトルで表されま
す。例えば現在考えている光がレーザー光であれば
コヒーレント状態|α>(光子数状態の無限大の
重ね合わせ状態)であったり、パラメトリック
過程から得た光であれば偶数個の光子数の状態の
重ね合わせになっています。
ちなみに光の強度に関係してくるのは、この重ね
合わせ状態の重ね合わせ係数です。

古典の光を考えると、電場の絶対値の2乗である、
光の強度という物理量があると思います。
これに対応するのは、電磁場を量子化したときの、
電磁場の演算子Eの2乗(自分とそのエルミート
共役を掛けたもの。実際は、N積ですが。)に
対して状態ベクトルを両側から挟んだものです。
じゃあ、電場のベクトルの演算子はどうやっ
て決まるのかと言えば、それは考えている系
(通過する媒質)の境界条件などから決めます。
従って大雑把に言えば光の強度は、状態ベクトル
の重ね合わせ係数に依存します。

考えている光は常に光子数の状態ベクトルの
重ね合わせになっていると言いました。
この光が、誘導放出などを使った増幅器や、光を
吸収する媒質(減衰器)を通ると見かけ上、
重ね合わせ係数が変化します。これは、物質との
相互作用を含めた全体(電磁場+物質+電子場と
物質の相互作用)のハミルトニアンを考えた理論
で説明されます。
重ね合わせ係数が変化したので、測定された光の
強度が変化したことになります。
正確に言えば、普通測定器は時間的にもエネルギー
的にも分解能がそれほど良くないので実際は平均化
されたものを見ています。

このことから分かりますように、光子が増えたり
減ったりする場合は、物質となんらかの相互作用
を受けているときです。
すなわち物質の電子を励起したときに、光が通過
すれば誘導されて光子が放出されます。光子は
ボソンなので、元々のレーザー光の光子と放出さ
れた光子には区別がつかなく(同じ周波数の光子同士)、
あたかも重ね合わせ係数が何かの変換を受けたよう
になります(上で触れたように正確な理論は物質も
絡めた話が必要になります。)。
損失のときも同様で、光が媒質を通過するときに
光子がいくつか喰われます。その結果重ね合わせ
係数が変化したようになります。

加速器の中でしたら、もっと複雑な過程が起こる
かもしれませんが。参考になりましたでしょうか?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました、物質との相互作用の組み合わせが大切なのですね。

お礼日時:2007/04/28 23:05

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