以前立川談志がテレビ番組で「さん」づけで呼ばれたことを後で憤慨していたと弟子の人が話していたのですが、やはりこれは失礼なことなのでしょうか。
談志曰く「先生は皆ちゃんと先生をつけて呼ぶだろう、それと同じだ」ということでその時は「なるほど」と思ったのですが、その理屈だと相当沢山の人々が本来は「師匠」と呼ばれるべき存在ということになってしまいそうな気もします。
落語業界内であればどう呼ぶかに一定の決まり事もあるでしょうが、部外者の場合はどうでしょう。特に若い落語家を「師匠」などと呼んでいるところを見ると少し阿っているような印象を受けなくもありません。
それに「師匠」が「先生」と同種のものであると考えると、例えば郵便物の宛名なども「師匠」と書くべきということなのだろうか・・などとも考えてしまいます。
敬称の使い方としてこれは如何でしょうか。宜しくお願い致します。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
もし私が著名な落語家と接したら、たぶん「師匠」と呼ぶでしょうが、呼ばれるほうから要求するのは、おかしいです。
談志さんは変わった人ですから、そういう人の言動をあまり分析してもしょうがないでしょう。先日、ある役所の外郭団体が主催する落語会のポスターに「出演:××師匠」と書いてありましたが、これは滑稽です。主催者が客に敬語を強いてはいけません。
ある大新聞に学校の先生が投書しました。「私あての郵便物に<先生>と書いてないの多い。けしからん」というものです。もちろん、たいへんな反論が寄せられたようです。
ある将棋指しがテレビに出たとき、対談者が、2人称として「八段は‥」としきりに言っていたのが、奇妙でした。
黒柳徹子が高円宮(たかまどのみや)と対談したとき、最後まで「あなた」と呼んでいました。呼ばれたほうも、終始ニコニコとそれを受け入れておられました。
呼ぶ人、呼ばれる人の言動から、その人の品格が見えてくるので、なかなか興味深いですね。
仰る通り敬語を強いるのはおかしいですよね。そういう風に言ってしまってはかえって自らを貶めてしまっているように感じられます。「言動から品格が見えてくる」・・まさにそうですね。ご回答どうもありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
こんにちは。
今、自分が談志に会ったら「談志さん」と呼びます。
談志さんは「こいつは礼を失した奴だ」と思うでしょうが、こっちはそんなこと知ったことではありません。こっちは一般人ですし、談志の弟子でもありません。
私は今習い事をしています。教えてくれる人は自分の子供より大分若いお嬢さんですが、「先生」と呼んでいます。
後はNO.3さんの胸のすく快答に100%賛成します。
自分の呼ばれ方について他人に注文をつけるのは、どうかと思います。どういう呼び方をするかは、呼ぶほうに決定権があると思います。
>「師匠」が「先生」と同種のものであると考えると・・・
同種のものと思います。師匠:(古い時代、芸事)、先生:(新しい時代、学問)というイメージですね。囲碁、将棋、相撲、落語など江戸時代から続いている芸事については、教えるほうが師匠で、教わるほうが弟子という言葉がピッタリします。
私は医者や弁護士には先生といいます。子供の学校の教師には先生といいます。家族の誰もお世話になっていない学校の先生が近所に住んでいますが、○○さんと呼んでます。
今の時代、師匠という敬称は先生よりも一般化していないと思いますね。落語の上の方のランクの人を師匠と呼ぶもんだ、ということを一般人が知らなくても構わんと思います。
テレビ局の人が医者、弁護士、学者に対して、○○先生と呼ばなかったら怒るでしょうかね。そんなことないと思いますねえ。
敬称とか肩書き呼称は呼ぶ人の勝手だと思います。注文をつけるのはどうかと思いますな。
「師匠」という言葉はやはり弟子が使ってこそ自然ですよね。まあ落語業界の人ならまだしも、全くの部外者が「師匠」と呼んだりするとどうも相手を妙に持ち上げようとしているように聞こえてしまいます(そちらはそちらで暗黙のルールのようなものがあるのかもしれませんが)。
子どもの頃学校の先生に年賀状か何かを出す際、「『様』では失礼だ、『先生』と書くものだ」と親に注意されたことを思い出しましたが、そのことについても後年呼ばれる側の人が「『様』とはけしからん」と言っていたのを聞いたことがあります。どこの業界にもこういう人はいるものなのかもしれませんね。ご回答ありがとうございました。
余談ですが先日は言ったそばからあの調子で大変失礼致しました。すっかり呆れてしまわれたのではありませんか。度々のご無礼お許し下さい。
No.6
- 回答日時:
「師匠」の定義はすでに他の方がおっしゃってみえるとおりです。
つまり師匠とは、本来落語界内部での真打に対する敬称であって、外部の者が言わなければならない敬称ではありません。
師匠と言う言葉は落語界のみならず、花道、茶道、踊りなど広く使われていますが、それらの家元や名取を外部の人達が師匠と言うかと言うと、一概にそうとも言えません。
落語家においては、師匠と言う敬称が一般化している事で、そう言う思い込みもあるとは思いますが、必ずしもそれが正しいとは言えないでしょう。
ちなみに談志師匠は、かなり独善的な考えをする人で、私個人は師の考えがズバリ正解と思えるときもあれば、「???」と思う事もしばしばあります。
>外部の者が言わなければならない敬称ではありません。
やはりそうですよね。何故落語家などに対して「師匠」ということが特定のところでは広く一般化しているのか不思議な感じはします。ご回答どうもありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
すでに他の方から回答が出ているように、噺家は真打になると「師匠」と呼ばれます(ちなみに漫才や講談では先生です)。
真打の噺家もかなり数が多いですので、かなり多くの人が師匠と呼ばれるべき存在ということになります。で、それってなんか問題ありますか?
たとえば、若い教師に対して、敬意を持って接するときは、「先生」って呼びかけますよね。教師はたぶん噺家よりずっとずっと多いはずですから、先生と呼ばれるべき存在がすごいたくさんいるわけです。でも、それで問題はないですよね。
テレビでゲストの噺家にアナウンサーが話しかけるのであれば、「師匠」と呼ぶべきでしょうね。アナウンサーは、プロですからその辺の言葉の使い分けはきちんとするべきでしょう。
ただし、一般の人で、噺家風情に敬意なんて持てるか、あるいはこの噺家は下手糞だから師匠なんて言葉に値しない、と思えば「おう!○○」と、呼び捨てにすればよいのです(^^)
いえ、何も問題があるとかないとかそこまでの話ではないのですが・・伝わらない文章ですみません。「もっと多くの人が」というのは落語家でという話ではありません。ご回答ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
私は談志や落語の世界をほとんど知らず、断片的な聞きかじりを並べるだけの回答になってしまいますが……。
(1) 「さん」付けは、最も一般的な敬称で、当り障りがないと思われています。ところが、談志にとって「さん」は一種独特のニュアンスがあるようです。
彼は三十代で参議院議員になりました。その途端に、落語界のある大師匠までもが、呼び捨てではなく「談志さん」と呼ぶようになったそうです。もっとも、これは「国会議員」という肩書きに阿諛追従したのではなく、大師匠は昔生まれだから、「お上」をひととおり敬う昔気質の人だったと理解すべきでしょう。「談志の野郎、お国の大事な仕事をなさる方になった。これからは、あたしら噺家ふぜいとは、わけが違う」という感じでしょうか。
ところが、談志に政治家は務まらず、酒の匂いをプンプンさせながら公務の記者会見に現れたりして、結局政務次官も議員も辞めてしまいます(任期を1年残して議員辞職)。圓楽はこれをからかって、談志のことを「元・沖縄開発庁政務次官、今・ただの噺家」と言ってました。
(2) 談志は、毒舌タレントとしてテレビで人気を集めていたそうです。私はリアルタイムで見ていませんが。その知名度をもとに、前述のように参院全国区で当選したのでもあります。
噺家に戻った後、あくが強すぎてテレビで使ってもらえなくなった時期もあったようです。文化人として、雑誌の取材を受けたりしてました。活字メディアは放送メディアよりも自主規制が緩いからでしょう。落語家の「談志師匠」よりも、文化人の「談志さん」として発言を求められたりしていたようです。
(3) いろいろありましたが、談志は芸に精進することになりました。また、落語立川流を旗揚げして「家元」と称しました。政治家は務まらなかったけど、落語業界で政治力は発揮したようです。これはもう、「師匠」とお呼びするしかないでしょう。談志としては、「政治家や文化人じゃない、噺家として大成したんだ」と言いたいのかも。
以上、落語界のしきたりで「師匠」という呼び方はあるにしても、ご質問の談志については独特の事情もあるようだ、という素人知識を紹介しました。
(4) 談志は毒舌も吐きますが、自分のことも嘲っています。「落語家ってのぁあのう、ばかばかしいことをいう、ね、ホラばっかり吹いてね、うん、とにかくバカな奴ですから」。
妙に礼儀にうるさいかと思えば、てめえは勝手なことをして政治家を首になる。そんな破天荒な人です。要するに、「談志の奴、今度はどんな面白いことを言いやがるだろう?」と、楽しみに聞いていればいいのではないでしょうか。
また、「先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし」という川柳がありますね。談志ともあろう者が知らないはずはありません。ご存知と思いますが、「先生と呼ばれて得意になっている人を皮肉る」川柳です。
落語・講談によく出ることば 話芸“きまり文句”辞典(松井高志氏による)
http://wageiidiom.cocolog-nifty.com/takmat/cat32 …
要するに、談志の言うことなんて矛盾していて、たぶん彼も自覚していて、そこがまた面白いのです。ところが、それを真に受けて、「その理屈だと……」と敷衍したりしちゃってるのが、ご質問者ではないでしょうか。失礼な言い方をお許しいただきたいが、「野暮」な感じもします。
まあ、そう言う私も相当野暮ったいのです。頼まれもしないのに長文の回答を書いては、無視されたりしてる有様です……。
野暮ですか・・私は何も真に受けている訳ではなく仮定として申し上げただけです。わかりにくい書き方ですみません。
談志についての興味深いお話参考になりました。どうもありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
真打になると師匠と呼ばれるようになるということだと思います。
但し、上方落語の世界では真打制度が事実上崩壊しているので、そのあたりの区別があいまいのようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%90%BD%E8%AA%9E% …
また、面と向かって話すときには、本来「師匠」と呼ばれる資格がない人にも、お世辞で「師匠」と言うことはあるだろうと思います。
(蛇足ですが、相撲の「関取」も同じようなことでしょうね。)
早速のご回答ありがとうございます。上方では区別が曖昧なんですか・・そうすると実際はどういう風に使い分けているのでしょうか。その辺りのことは業界内の人でもない限りはわからないものなのかもしれませんね。
No.1
- 回答日時:
真打になれば、年に関わらず実力が認められた訳ですから「師匠」です。
また、入門が早い者が年齢に関わらず「兄さん」と同門の弟弟子から呼ばれるのも落語の世界で、入門の遅いものは自分より若い弟子でも「兄さん」といわないといけません。
因みに、野球界では年齢が上のものが先輩で、大学・社会人出身の年上の新人に対して、実績があっても高卒で年下の選手は「**さん」と敬称をつけて呼ぶらしいです。
早速のご回答ありがとうございます。落語業界では「真打」がその境目なんですね。業界内の人は当然その辺りを心得ているでしょうから問題はありませんが、部外者で相手を「落語家」としか認識していない場合はどうでしょうか。
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