重油の温度設定（燃焼させる直前の温度）

製紙工場で重油（C重油）を燃料として生石灰（CaO）を生成する工程があります。キルンと呼ばれる円柱状の筒（長さ約１００ｍ）の中でバーナー先端より重油を噴霧させて燃焼させているのですが、重油の温度設定は何度ぐらいが適正なのでしょうか？重油は蒸気にて加温されバーナー直前の温度で１１０℃設定です。今後、除々に温度設定を下げテストを実施していきますが、参考までに専門の知識がある方の返答などがあると助かります。温度を下げすぎれば重油中の不純物が詰まりやすくなる（常時切替えられる様に２基ストレーナーがある）重油の温度を下げすぎると燃焼効率が落ち余計に重油を消耗してしまうなど、当初の目的は加温蒸気量の削減なのですが、重油量が増えると無意味なものになってしまいそうで・・・。

No.3 回答者： cat-food 回答日時： 2007/05/26 15:55

重油を加熱して使用するのは、重油に流動性を持たせることのほかに、粘度を下げてバーナーでの噴霧状態を良くして空気とよく混合し、完全燃焼をさせるという目的があります。

重油温度を下げると粘度が上昇し、空気との混合状態が悪くなって、不完全燃焼を起こします。不完全燃焼を起こすと、これを防ぐために空気量を増やすことになり排ガスが増加します。その結果、外部に持ち去られる熱が増えるので、かえって重油消費量が増えることになります。
重油に流動性を持たせるだけなら、60度くらいでいいと思いますが、完全燃焼を起こすための温度についてはバーナーによって違いますので一概にはいえません。やはり実験によって確認するのがいいと思います。ただ、重油の温度と粘度の関係は重油のメーカーやロットによって違いますので、重油の温度だけでなく燃焼時の粘度も測定しておくことをお勧めします。
なお、現在の設定温度が110度とのことですが、重油タンク自体を110度にしているのでしょうか。この場合、100度以下にするとタンク底部に水がたまることがあります。（タンク天井に穴が開いている場合やタンク内壁で結露する場合がある）水がたまった状態で再び100度以上に加熱すると、タンク底部の水が沸騰してタンクを破壊することがあるので注意してください。

この回答へのお礼

回答ありがとうございました。重油のメーカーやロットにより温度と粘度が変わるというところが参考になりました。ちなみに重油タンクの温度設定は６０～７０℃ぐらいなので大丈夫です。

お礼日時：2007/05/27 12:21

No.2 回答者： outerlimit 回答日時： 2007/05/25 14:16

質問者が誤解されている可能性を見つけました

重油(液体)は　温度が変わると体積が変わります
（普通の物質は　温度が上がるほど体積が増えます)

ですから　重油温度100℃と110℃では　同じ発熱量を確保するのに　見かけ上　110℃の方が使用量が増えます

そのため　使用量は温度換算して求めているはずです
私の経験では　棚卸には15.4℃換算の容量を使用しました
（流量計の流量は読み取り後温度補正して記録）

重油温度を上げすぎると使用量が云々は　このことを表面的に捕らえているのでは

バーナが適正であれば　重油温度100℃と110℃の違いはほとんどないでしょう(110℃の方が流動性が高く、体積が増加している分　噴霧速度が速くなり霧化(微粒化）が促進され　燃焼効率の向上が図れるかも知れません）

質問していることすれ違いでしたら御容赦を

この回答へのお礼

回答ありがとうございました。重油の流量は配管内にオーバル流量計という、中にギアの入った歯車の回転により流量を算出しているので、温度と体積の件は大丈夫だと思います。

お礼日時：2007/05/27 12:12

No.1 回答者： outerlimit 回答日時： 2007/05/25 11:21

C重油は常温ではゼリー状で、取扱が面倒です

そのため加温して、流動性を高め扱い易くしています

どのくらいの温度が適しているかは、その設備の設計によります

流動性が低くても支障なく燃焼できる設備であれば、温度は低くて済みます

A重油並みの流動性を必要とする設備ならば、それなりの温度にしなければなりません(不純物が詰まると言う表現は適切ではない様に思います)

購入元に　流動性の試験結果を提供するように交渉されるのがよろしいと思います

設備が対応していれば95℃程度は可能です

この回答へのお礼

返答ありがとうございました。もしよろしければ、重油の流動性は重油量の増減に影響があるのか知りたいです（燃焼効率が下がる等）重油の噴射量は毎時１４００リットルです。質問に１１０℃設定と書いていましたが、加温している蒸気なんて１００℃程度なので無駄に蒸気を使用して重油を加温しすぎているのでは？と思い蒸気のコスト削減に繋がればと思い、これから取組む過程を考えているところでした。

お礼日時：2007/05/25 12:14