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私の中学生の子供は知的障害があり、療育手帳を所持しています。
療育手帳は自治体によって呼び名も等級も様々だそうですが、
私の住んでいる兵庫県では「療育手帳」で判定は「A(重度)」「B1(中度)」「B2(軽度)」の三段階です。

先日、同じく知的障害のある中学生の子供さんを持つお母さんと話している時に年金の話になり、
「子供のうちから療育手帳を持っていたら20才になった時に無条件で障害者年金が支給されるんだよね」
と、そのお母さんが言われました。

しかし、私は以前「手帳の所持=年金支給ではない」という話をどこかで聞いたことがあるのです。
手帳の判定と年金の判定は全く別物で、20才になる時にどこかで年金受給のための判定をしてもらうのだと。

私の子供は重度で「A」判定ですので、ほぼ間違いなく支給されるはずですが、
そのお母さんの子供さんは軽度の「B2」判定なので支給されるかどうかは微妙なのでは?と私は思うのです。

しかし、そのお母さんは「今、手帳持ってるから絶対にもらえるよ」と言います。

実際のところ、どうなんでしょう?

A 回答 (1件)

「障害者年金」ではなく、「障害年金」です。


そして、ご質問のようなケースの場合、支給されるのは、「障害年金」のうち、「20歳前障害による無拠出型の障害基礎年金」というものです。

療育手帳による障害等級は、実は、知的障害者福祉法には全く根拠条文がありません。
言い替えると、知的障害者福祉法には障害等級の定義が何1つないのです。
障害をどのように定義するか、という学説がいまだに定まっていないため、これをあらためる動きもまだありません。
そこで、身体障害者福祉法による身体障害者手帳の障害等級(全国共通)に準ずるものとして療育手帳制度(厚生労働省による都道府県あての通知で制度化された)が考え出された、という経緯があります。
療育手帳制度は、都道府県ごとに条例でその運用方法が定められている制度で、障害等級区分(療育手帳の区分)も都道府県ごとに異なります。
言い替えると、仮に同じ呼び方をする障害等級であっても、A県とB県とではその内容が異なる可能性が高い、ということになります。

障害年金の障害等級は、身体障害者手帳の障害等級や療育手帳の障害等級とは全く別個のものです。
したがって、手帳の等級とは全く無関係に、生活の困難度の度合いを見ながら、障害年金上の障害等級を判定します。
このため、手帳上では軽い障害のように見えても障害年金が支給される、ということがありえますし、逆に、手帳上では重い障害なのに障害年金は支給されない、ということもありえます。
言い替えると、手帳を持っているからといって障害年金が受給できるとは限らない、ということです。

ご質問のようなケースの場合、B2では、まず障害年金の受給は無理です。
知的障害の場合、1級障害基礎年金は最重度・重度の者を、2級障害基礎年金は中度の者を想定しています。
特に、20歳前障害による無拠出型障害基礎年金は、「経済的な保障」という意味合いを持っている特例的な年金(無拠出であり、国民年金保険料を支払わなくても受給できてしまう)であるため、財政的な制約も相まって、軽度の者への支給は想定していません。
軽度の者に対しては、就労支援などの形で経済的な保障を行なってゆく、というのが厚生労働省側の考え方でもあります(障害者雇用促進法、障害者自立支援法)。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

大変わかりやすい説明をしてくださってとても参考になりました。
それと、「障害者年金」という言い方は間違いなのですね。
教えてくださりありがとうございました。

確かに知的障害の場合、判定は難しく、何をもって重度とするか?も曖昧なような気がします。
私の子供は中学生で身辺自立も出来なく、発語もありませんので「最重度」の判定ですが、
かと言って、喋れるから軽度なのか?というとそうでもないような気もします。
軽度と判定されている子供さんを見ていると、社会で生きていくには、ある意味、
私の子供よりも大変なのでは?と思うこともしばしばです。

他の人とのコミュニケーションが取れたとしても、社会で通用するコミュニケーションではないので
却って他者とのトラブルが多く発生しているのが事実です。

・・・ごめんなさい。ここで不満を語っても仕方ありませんね。

本当によくわかる説明をありがとうございました。
そのお母さんは「当然支給される」と思っているので、
ここで教えていただいたことを知らせてあげたいと思います。

お礼日時:2007/09/03 20:24

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