dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

昭和14年に山口県下に在住した者の日記からは「防空訓練」や「灯火管制」がしばしば行われたことが伺えます。これは現実に中国軍の空襲が想定されたからですか、それとも国民の戦意高揚や緊張感を煽る目的に過ぎませんでしたか。また、昭和14年の時点で、こういうことが全国的に行われていたのですか、それとも山口県が中国に近いなどといった理由でもありましたか。全国的でなくて山口で行われていたとすれば九州地方でも行われていたと考えるのが妥当ですが実際はどうだったのでしょう。
日中戦争では日本本土が戦火を浴びる心配は一切なかったと考えていたので意外な感で読みました。
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

>昭和14年に山口県下に在住した者の日記からは「防空訓練」や「灯火管制」がしばしば行われたことが伺えます。



 これは、1937年(昭和12年)4月に公布され、翌38年4月施行予定だった「防空法」にもとづき、各地方行政官庁に防空に関する所管部課が設置となり、全国規模で防空意識向上が図られた一環として実施された例だといえます。

 同法は、37年4月に支那事変が起きたために施行が同年10月1日に早められましたが、やはり本土空襲に対し、真剣に警戒していた表れでした。わが国の防空体制の整備はじつに同法によって初めて統一化されその後の戦時防空思想の基礎となりました。

 実際には同年11月に内務大臣による発令で関東、東北、近畿、中国、四国地方に「灯火管制」「警戒伝達」「監視」「通信」「消防」「防毒」「避難」「救護」などの訓練実施が行われ、翌38年の3月には九州地方でも実施されました。その後各地方行政単位において前記訓練が反復して行われました。しかし、たとえば監視について当時は目視や聴音機に頼っていましたから、本土に侵入するのは容易でした。

 38年9月、とつぜん中国機が南九州に飛来して宣伝ビラを散布する事件が発生したのです。軍民は衝撃を受けるとともにますます民間防空意識の高揚がはかられ、隣組、警防団、防空協会などの組織化が実現しました。

 民間組織の統一化はなされたものの、実戦に使われるべき電波兵器や通信兵器の開発が遅れたために、その後のB29の焼夷弾爆撃に対してはなすすべがなく民間のバケツリレー程度ではまったく歯が立たなかったのでした。

 
 資料=『高射砲戦史』陸上自衛隊下志津(高射学校)修親会編 田中書店 78年 


 
    • good
    • 0
この回答へのお礼

いやぁ、どんな分野にも研究者はいるものだと承知していましたが驚くやら、呆れるやら、敬服します。
このご回答は、この時期の防空行政のコンパクトながら集大成の役目をするのではないかと思います。
真剣にならざるを得ない史実があり、また一地方のみならず全国的規模での統一された国策だったことかよく分かりました。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。この先、新たな寄稿がないときは12時を目途に締め切ります。

お礼日時:2007/11/17 08:39

10年以上前に本を見たので記憶が曖昧なのですが、



中国空軍のB-24が、福岡上空より反転し、南下。
佐世保上空で撃墜されたような作戦図の記憶があります。

同じく、ビラを散布したと記載していたと思います。

http://72.14.235.104/search?q=cache:XVdUKVAmFPkJ …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご紹介下さったページは拝見しておきました。ANo.3のご回答とよく符合する事が判りました。
単発的にもせよ、緊張を強いられる史実があることはあったのが分かりました。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/11/17 08:37

http://andesfolklore.hp.infoseek.co.jp/intisol/l …

上記が参考サイトですが、制空権は日本が握り、中国共産党、国民党とも中国戦線で戦うことで背一杯です。
とても日本本土爆撃を戦略の優先にすることはできません。

防空訓練は士気を高めるためだと思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

>>防空訓練は士気を高めるためだと思います。
そうですよね。これが多数派(失礼?)の印象だと思いますがANo.2、ANo.3を読むと強ちそうとばかりは言えなそうです。私は質問する立場ですから史実は承知しませんが、このご回答がなければANo.2、ANo.3のご回答も生まれなかったかもしれません。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/11/17 08:36

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!