機能未知蛋白の機能を調べるために細胞株に過剰発現を試みたのですが大した成果が得られなかったので、今度はRNAiでノックダウンを行ってみました。
その際念のために複数種類のsiRNA(既製品3本)を使ったところ、全てフェノタイプが異なっていて、何がなにやら判らなくなってしまいました。
いわゆるオフターゲット効果という事ではないかと思っています。
しかし、siRNAの濃度を今以上に下げると、肝心のターゲットが抑制されなくなってしまうようで、さてどうしようか困っています。
こういう場合、実験の進め方としては、経験者の皆様ならどのような対処をなさいますか?
RNAiの条件検討に戻るべきか、全く別のアプローチを取るべきか。。
あまり時間もお金も無いので、どうしたものかと思案中です。。。
A 回答 (5件)
- 最新から表示
- 回答順に表示
No.1
- 回答日時:
siRNA以外では、なかなか難しいですね。
だからこそ、RNAiが流行しているというのがあると思います。ターゲットが抑制されている濃度で、フェノタイプに面白いのがあれば、もう3本ほど作っておなじフェノタイプを期待するのが手かもしれません。(保証なし)
NCBI Blastなどにより、元の3本が非特異的にそのフェノタイプを示しそうな産物をノックダウンをしないか?もヒントになるかもしれません。
ご回答、ありがとうございます。
更に3本ですか。。。お、お金が。。。
Blastはやってみたのですが、残念ながらそれらしきものは見当たらずでした。
No.3
- 回答日時:
手持ちのsiRNAにこだわるのであれば、カクテルにして使用してみるのも手かと思います。
現在の最も少ない使用量の1/3ずつ混合して使用してみてはいかがでしょうか?
siRNAのオフターゲットに関しては、単純にBLASTやFASTAなどで見つかるものでもないため、配列情報から表現型へ攻めるのは少々危険に感じます。
アドバイスありがとうございます!
なるほど。そんな手もあるのですね。
でもそれだと、3種のフェノタイプが全部現れてしまうなんて事はないのでしょうか。
siRNAは奥が深いとつくづく感じています。。。
No.4
- 回答日時:
オフターゲット効果は、siRNAのマイクロRNA的な抑制機構によるものといわれています。
通常、siRNAとしての効果はオフターゲット効果よりもはるかに低い濃度で出ると考えられており、単体の濃度を下げることでsiRNAとしての効果のみを残しつつトータルで十分なノックダウン効果を得ることができます。このような考え方で実際に製品にしている会社もあります。http://www.hssnet.co.jp/2/2_1_4_1.html
ところで、各siRNAを導入した際のmRNA量変化はチェックしましたか?
また、最近ですと標的ノックダウンを保証するsiRNAが多数販売されていますが、そういったものを購入されなかったのでしょうか。
専門家のご回答、ありがとうございました。
ターゲットのダウンは、mRNA,WBの双方で確認してみました。
いずれもターゲットの抑制程度については80%以上だったので、その時点では十分に効果的と考えていました。
siRNAは自分でデザインした訳ではなく(うまく作れる自信が全然無かったので。。)メーカーがデザイン済み(具体的にはInvitrogenです)のものを購入しました。
一応、メーカーマニュアルの濃度幅の下限に近いところで実験してもノックダウン効率は十分なものだったのですが、何故かフェノタイプが異なるという現象に遭遇し、困惑中です。
カクテルは却ってオフターゲットを誘発するという解説をしている会社もあったので躊躇していたのですが、実際には結構やられている手法なのでしょうか。ご紹介頂いた会社の製品も確認してみます。
ありがとうございました。
また何かありましたらよろしくお願いいたします。
No.5
- 回答日時:
ANo.3、4です
何度もすみません。
デザイン済みsiRNAでmRNA、タンパクの減少は確認されているということですね。
確かにsiRNAを使用する限り、オフターゲット効果は付いて回る問題ではあるのですが、同一遺伝子に対するデザイン済みsiRNAの3本ともが表現型に影響を及ぼすようなオフターゲット効果を持つというのはちょっと考えにくいところがあります。
他に考えられるところといえば、スプライシングバリアントの存在ですが、標的とする遺伝子にはスプライシングバリアントがありませんか?siRNAは標的mRNAのどこに相補するか見てみましたか?
こういったこともチェックしつつ、他社のsiRNA購入も検討されるのがよろしいかと思います。
何度もご回答、ありがとうございます。
恐らく現れた表現型のどれかが本物で、その他がオフターゲット?という事なのかもしれないなとは思っているのですが、その鑑別が出来なくて困ってしまいました。本来なら嬉しい事にランダム配列のsiRNA(これもメーカー品ですが)とは明らかに異なる表現を示すのですが。
しかも、この遺伝子にスプライスバリアントは存在しない事になっています。(少なくともデータベース上は。。)。しかも、siRNAが相補する位置は同一エクソン上という事もわかっています。
もっと条件を見直してみようかとも思っているのですが、これほど解釈が難しくなるとは思っていませんでした。
最初は簡単に考えていたのですが、奥が深いです。。。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 統計学 どの統計を使えばいいのか教えてください(EZ-Rを使用) 5 2022/10/11 13:28
- がん・心臓病・脳卒中 ハスミワクチンによるがん治療について 11 2022/08/07 13:41
- 呼吸器・消化器・循環器の病気 お酒の弱い人は心臓も弱いという仮説の信憑性はどれくらい信用できますか? 4 2022/08/16 17:57
- 火災 製品火災について 4 2022/07/15 17:48
- 簿記検定・漢字検定・秘書検定 簿記一級を取るべきかわからず困っています。 簿記一級とその他学外活動の各コストパフォーマンス(費用対 3 2022/08/21 20:16
- 中途・キャリア さて、社会人になってから13年目。 今まで、機械設計、機械製品の品質管理、部門の経営企画をやってきま 4 2023/07/17 08:59
- 妊娠 出産経験のない女性は飲酒を全面禁止すべきではないでしょうか? 3 2022/04/12 17:27
- 就職 女子アナの採用選考は憲法違反ではないでしょうか? 3 2022/08/20 12:12
- 企画・マーケティング 女性をターゲットにしたお酒の開発・販売が遅れたのはどうしてだと思いますか? 1 2022/03/26 14:38
- 医学 お酒が強い人は麻酔の効果が効きずらいという話は本当ですか? 3 2022/04/01 16:33
おすすめ情報
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
-
鬼滅の刃についてです ここで産...
-
DNAをボルテックス
-
親の血液型で生まれる子供の血...
-
真核細胞と原核細胞のmRNAの違...
-
Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Mycはど...
-
転写調節領域、オペレーター、...
-
ポリシストロン性とモノシスト...
-
逆転写PCRについてです。
-
プラスミドのF因子、Fは何の略?
-
ガラクトース誘導性プロモータ...
-
核DNAと葉緑体DNA…
-
E.coliのIRES
-
クローニングとサブクローニン...
-
DNA塩基配列の「相同性」?
-
X-gal による大腸菌コロニーの...
-
転写
-
塩基配列のBLAST解析
-
ゲノムDNAライブラリーとcDNAラ...
-
ES株化細胞について
-
c-mycとアポトーシス
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
-
親の血液型で生まれる子供の血...
-
転写、翻訳にかかる時間について
-
ゲノムDNAライブラリーとcDNAラ...
-
コザック配列の必要性
-
Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Mycはど...
-
DNAをボルテックス
-
controlとregulateの違いについて
-
DNA塩基配列の「相同性」?
-
トランスポーターの親和性って...
-
DNAとゲノムDNAの違い
-
pcDNAっていうベクターつかった...
-
色盲など、男性の方がかかりや...
-
pUCベクターについて
-
複写と転写の相違点について
-
なぜDNAのT(チミン)に対応す...
-
ポリシストロン性とモノシスト...
-
アルカリフォスファターゼ染色...
-
プロモーター領域
-
大腸菌の野生株とDH5α株
-
カサノリの実験
おすすめ情報