プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

仕事などでよく飛行機に乗るのですが、離陸の際に機内の上部から水蒸気のようなものが出てくる時ってありますよね?あれって何なのでしょうか?機体によって、出てくる時と出てこない時があるように思うのですが…(単に目立っていないだけかもしれませんが。)
湿度管理などのために故意に発生させているのかとか、上昇中の気圧などの変化によるものなのかなどと、素人なりには考えてみましたが、よく分かりませんでした。お詳しい方、是非ご教授ください。お願いします。

A 回答 (1件)

結論から先に言えば、水蒸気です。



ジェット旅客機の多くは、エンジン部から取り入れた空気を、客室内の上部の噴出口より出し、下部の吸い込み口から取り込み機外へ排出することにより、客室内の空気を数分間で換気しています。

客室内の温度が20℃付近の設定温度より高くなったとき、温度を下げるために冷気を多く送り出しています。地上では、補助エンジンで電気と冷暖房を賄っていますが、能力はメインエンジンのそれには劣っていますので、離陸後の上昇時には一気に温度を下げるよう多量の冷気が客室内に流れ込みます。
そのときに設定温度と客室内の温度との差が多かったり、湿度が高かったりすると冷気が白く目に見える形になります。
その後は、常時空調されていますので、温度の違う多量の空気を客室に取り込む必要はなくこのような現象は見られません。

ジェット航空機のエアコンの仕組みですが、エンジンで圧縮された高温高圧の空気の一部をエアコン用に取り出します。
そのエアコン用に取り込んだ空気を高温用、低温用に分けます。
低温用の空気は、まず、エアコン用圧縮用タービンに入れます。
そこで更に高温になった空気(150℃~)は、次に外気で冷やす熱交換器に通して温度を下げ(1000℃以下)ます。
それを圧縮用タービンと直結した膨張用タービンに導きます。ここを通ると空気は膨張し(断熱冷却)、一気に氷点下にまで下がります。
その後、余分の水蒸気を取り除き、さきほどの高温用の空気と適切な温度なるよう混合し客室内に導いています。
このように航空機の空調は、直接取り込む空気そのものを処理しています。
しかし、外気温度が-40℃~-60℃の空気を20℃付近まで上昇させますので、どうしても乾燥します。湿度を調節するにはかなり大きな設備を必要としますので特殊な場合を除き加湿用の設備はありません。
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この回答へのお礼

懇切丁寧にご説明いただきありがとうございました。
とても納得できました。長年の疑問でしたので本当に助かりました!

お礼日時:2008/01/12 23:54

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