プロが教えるわが家の防犯対策術!

不斉合成、光学分割の意味とその必要性について教えてください。
全くわからず困っています。基本から教えてください。

A 回答 (4件)

 回答するかどうか考えていたのですが,MiJun さんへの補足を拝見して回答する事にしました。

最初からこのあたりの事情を書かれた方が早く回答が付いたかも知れませんね。

 さて,pecopeco21 さんは有機化合物に光学異性体と言うものが存在する事はご存知でしょうか。

 一般に,ある有機化合物の構造としては,右手と左手のように鏡に映した関係にある2つの構造があります。この両者を光学異性体と呼び,この現象を光学異性と言います。この両者では旋光度と言われるデ-タの符号以外の性質は全く一緒です。

 人間の体も有機化合物でできている事から,光学異性体からできていますが,人間の体には2つある内の一方の異性体のみが存在します。

 ここで,右手様の手袋を右手と左手にはめる場合を想定して下さい。右手様の手袋ですから,当然右手にはピッタリはまります。しかし,左手にははまりません。たとえはまったとしても,非常にきゅうくつな事になります。

 薬等の有機化合物がヒトのからだと相互作用する場合も同じ事が起こります。光学異性体の一方は,ヒトの体にピッタリ当てはまって有効作用を示すのに対して,もう一方は当てはまらないため,無効であったり場合によっては副作用が出たりします。

 これを避けるためには,2つある光学異性体の一方のみを利用すればよいわけです。光学異性体の一方のみを手に入れる方法としては,一方のみを選択的に合成する方法と,両光学異性体を合成しておいて両者を分ける方法があります。

 これら2つの方法のうち,前者の2つある光学異性体の一方のみを合成する事を「不斉合成」と言います。また,後者の光学異性体の混合物をそれぞれの光学異性体に分離する事を「光学分割」と言います。

 これらの必要性については,上記の薬の例でもご理解いただけるかと思いますが,参考 URL のペ-ジも御覧下さい。

参考URL:http://souyaku.hoshi.ac.jp/Souyaku/Honda/kanai2. …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

わかりやすい説明ありがとうございました。
決して劇薬を作ろうとしてる訳ではないのでご安心ください。

お礼日時:2001/02/08 20:46

まずご存知でしょうが、以下の以下の参考URLは如何でしょうか(プラグインソフトのインストールが必要かも・・・)?


atchingさんの回答でご紹介の件は医薬品関連では有名ですね?
確かR体は良いのですが、S体は毒性が強いのです。
この化合物とは違いますが、別の化合物で同様の経験(動物実験)があります。
関連成書としては、
---------------------
モレキュラー・キラリティー/シンポジウム『モレキ…/日本薬学会/1995.5 
シンポジウム「モレキュラー・キラリティー」講演要旨…/シンポジウム「モレキ…/日本薬学会/1994.5 
----------------------
http://a-yo.ch.a.u-tokyo.ac.jp/1999/reikai1/yous …
(稲いもち病防除剤ジクロシメットの立体構造と活性)
http://www.sdk.co.jp/shodex/japanese/kouzae.htm#26
(光学分割用カラム)
http://w3pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp/hi-schl/soya …
(薬をつくる)
http://tcsepsci.eng.niigata-u.ac.jp/jcej/e30_100 …
(カラムクロマトグラフィによる降圧剤原薬の連続光学分割)

更にヒントになれば良いのですが、「生分解性プラスチック」が最近少し話題になってますが・・・。
この中で「ポリ乳酸」の原料モノマーは主に「L-乳酸」が使用されます。「乳酸」に関しては化学合成ではラセミ体なので光学分割が必要です。一方、発酵では条件を選べば目的のものみの生産が可能です。
後は「糖類」関連を調べれば十分ではないでしょうか・・・?

ご参考まで。

参考URL:http://www2d.biglobe.ne.jp/~chem_env/chem4/mol_s …
    • good
    • 0

pecopeco21さんは似たような基礎的な(?)質問されてますが、どのような目的で質問されているのでしょうか?



補足おねがいします。

この回答への補足

実はプレゼンテーション(大学の)で有機化学の発表があるのです。
それは英語の訳で意味が分からず困っています。
URLでもよいので、よいとこありませんか?

補足日時:2001/02/07 18:04
    • good
    • 0

サリドマイド事件というのをご存じでしょうか?


サリドマイドという薬があるのですが、これも不斉をもっています。片方はとっても良い薬なのですが、もう一方は何と催奇性(奇形児になってしまうこと)があったのです。それで手足が不自由な子供が産まれてきてしまったのです。
まあ、要するに片方は役に立ってももう一方は役立たずどころか毒になるかもしれないのです。ですからあらかじめ分けておきたいのですね。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!